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けんせつる
ガントチャートとバーチャートって同じもの?ネットワーク工程表と何が違うの?
この記事の要点
ガントチャート工程表は、縦軸に作業項目・横軸に各作業の達成度(進捗率)を置き、その作業が今どこまで進んだかを横棒で表した工程表です。各作業の進捗状況は一目でわかりますが、各作業の所要日数や全体の工期はわかりません。
横軸に日程(時間)を取って施工時期を表すのがバーチャート工程表で、施工管理技士試験ではこの2つを区別します。どちらも作業間の関連は表せないため、依存関係やクリティカルパスを管理したいときはネットワーク工程表を使います。
ガントチャート工程表とは、縦軸に作業、横軸に達成度(進捗率)を取り、各作業が今どこまで進んだかを横棒で示した工程表です。
横軸が「日程」ではなく「達成度」である点が、バーチャート工程表との決定的な違いになります。
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ガントチャートは、縦軸に作業項目、横軸に各作業の達成度(0〜100%)を取り、それぞれの作業が今どこまで進んだかを横棒の長さで表します。
長所は、各作業の進捗状況が一目でわかることです。「どの作業が予定より遅れているか」を見える化するのに向いています。
一方で短所もはっきりしています。横軸が達成度なので、各作業の所要日数や開始・完了の時期、全体の工期はわかりません。作業どうしの関連も表せません。
言い換えると、「各作業の進み具合(%)だけを並べた横棒グラフ」です。だから日程そのものの管理には向きません。
ここは試験でも実務でも混乱しやすい。両者の決定的な違いは横軸に何を取るかです。
| 項目 | ガントチャート | バーチャート |
|---|---|---|
| 横軸 | 達成度(進捗率%) | 日程(時間・日付) |
| 主にわかること | 各作業の進捗状況(達成度) | 各作業の所要日数・施工時期 |
| わからないこと | 所要日数・全体工期・作業間の関連 | 作業間の関連(順序・影響) |
例えばバーチャート工程表は、縦軸に作業、横軸に日付を取り、各作業の着手から完了までを横棒で表します。各作業の所要日数や施工時期がわかる一方、作業どうしのつながりが線で結ばれないため、ある作業が延びたときの影響が読み取りにくいという短所があります。
ガントチャートは「達成度」、バーチャートは「日程」と覚えておくと、横軸を入れ替えた試験の引っかけに対応できます。
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ガントチャートもバーチャートも、共通して作業間の関連(どの作業が終わらないと次が始められないか)を表現できません。これを補うのがネットワーク工程表です。
| 項目 | ガントチャート | バーチャート | ネットワーク工程表 |
|---|---|---|---|
| 横軸・表し方 | 達成度(%) | 日程(時間) | 矢線で作業を結ぶ |
| 各作業の進捗(達成度) | ○ わかる | △ | △ |
| 所要日数・工期 | × | ○ わかる | ○ |
| 作業間の関連 | × | × | ○ 明示できる |
| クリティカルパス | × | × | ○ 把握できる |
| 作成の手軽さ | ○ | ○ | △ 知識・ツールが必要 |
例えば「型枠解体が終わらないとコンクリート養生に進めない」という依存関係は、ガント・バーチャートでは見えません。工事が複雑になるほど、ネットワーク工程表で依存関係とクリティカルパスを管理することが重要になります。
実務では、全体スケジュールの共有にはバーチャート、詳細な日程と工期短縮の検討にはネットワーク工程表、というように使い分けます。ガントチャートは各作業の達成度(出来高)の管理に使われます。
2級の第一次検定では、平成28年度から令和7年度まで前期・後期ともにほぼ毎回、バーチャート工程表が出題されています。引っかけは大きく次の3つのパターンです。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 2級 令和7年後期 No.32 | 横軸(イ)を「各工事の達成度」→正しくは各工事の日数。修正(ロ)は「しにくい」が正しい組合せ ←②横軸の取り違え/①役割の取り違え |
| 2級 令和7年前期 No.32 | 作業を細分化すると作業間の関係が「把握しやすくなる」→正しくは把握しにくくなる ←①役割の取り違え |
| 2級 令和6年後期 No.32 | 作業の相互関係・クリティカルパスが「把握しやすい」→正しくはネットワーク工程表が得意 ←①役割の取り違え |
| 2級 令和6年前期 No.32 | 重点管理すべき作業の判断が「しやすい」→正しくは判断しにくい(ネットワークの役目) ←①役割の取り違え |
| 2級 令和5年後期 No.33 | 作業間調整に伴う修正が「しやすい」→正しくは修正しやすいのはネットワーク工程表 ←①役割の取り違え |
| 2級 令和5年前期 No.33 | 作業を細分化すると作業間の関係が「把握しやすくなる」→正しくは把握しにくくなる ←①役割の取り違え |
| 2級 令和4年後期 No.33 | 重点管理すべき作業が「判断しやすい」→判断しにくい(クリティカルパス上の作業はネットワーク工程表が得意) ←①役割の取り違え |
| 2級 令和3年後期 No.33 | 作業を細分化して数を増やすほど「把握しやすくなる」→横線が増えてかえって全体が読みにくくなる ←③細分化のしすぎ |
| 2級 令和2年後期 No.37 | 〔最も適当を選ぶ〕横軸に達成度を取る/関連工事間の調整が有利 はいずれも誤り→横軸は時間・調整はネットワーク工程表が有利 ←②横軸・①役割 |
| 2級 令和元年後期 No.37 | クリティカルパスが「把握しやすい」→把握しにくい(分かるのはネットワーク工程表) ←①役割の取り違え |
| 2級 令和元年前期 No.37 | 作業を細分化すると「把握しやすくなる」→細分化しすぎると全体が読みにくくなる ←③細分化のしすぎ |
| 2級 平成30年後期 No.37 | 〔最も適当を選ぶ〕順序関係を明確に把握→ネットワーク/達成度を縦軸・時間を横軸→出来高累計曲線 ←①役割・②横軸 |
| 2級 平成30年前期 No.37 | 多くの関連工事間の工程調整に「有利」→不利(有利なのはネットワーク工程表) ←①役割の取り違え |
| 2級 平成29年後期 No.30 | 〔最も適当を選ぶ〕相互関係・出来高の累積・クリティカルパスが把握しやすい はいずれも誤り→相互関係とCPはネットワーク・出来高は工程曲線 ←①役割 |
| 2級 平成29年前期 No.30 | 横軸に工事の達成度をとる→横軸は暦日(達成度を軸に取るのは出来高曲線) ←②横軸の取り違え |
| 2級 平成28年 No.30 | 作業の順序関係を「明確に把握できる」→順序関係を示せるのはネットワーク工程表 ←①役割の取り違え |
バーチャートで「作業の関連・修正・重点管理・クリティカルパスが把握しやすい」とあれば、それはネットワーク工程表の長所のすり替えで誤りです。横軸が「達成度」ならガントチャートとの取り違えと見抜きます。
ガントチャートとバーチャートの違いは何か?
横軸に取るものが違う。ガントチャートは横軸が達成度(進捗率)で各作業の進み具合を示し、バーチャートは横軸が日程(時間)で各作業の施工時期・所要日数を示す。施工管理技士試験ではこの2つを区別する。
ガントチャートで表現できないことは何か?
各作業の所要日数・全体の工期と、作業間の関連(先行・後続の関係)・クリティカルパス。横軸が達成度なので日程はわからず、作業間の関連はネットワーク工程表で矢線として表現する。
ガントチャートよりネットワーク工程表の方が計算問題に向いている理由は何か?
クリティカルパスの計算・所要工期の算出など、数値を使った計算問題として出題しやすい構造を持っているから。ガントチャートは視覚的な読み取りが主で計算要素が少ない。
> ネットワーク工程表とは?を確認する
> クリティカルパスとは?を確認する
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参考資料
・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)「施工計画書の記載事項」
・建設業労働災害防止協会「施工管理技術テキスト」
※ この記事の法令確認日:2026年5月
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まちがえやすいポイント
試験で一番ねらわれるのが「横軸の取り違え」です。バーチャートの横軸を『達成度』、ガントチャートの横軸を『日程』と入れ替えた選択肢が、よく不適当肢として並びます。
ガントチャート=達成度、バーチャート=日程。この対応だけは反射で答えられるようにしておく。なお、現場で日常的に使う横棒工程表は時間軸のバーチャートで、達成度のガントチャートは出来高の管理に使われます。