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けんせつる
建具工事って何?どんな場面で使うの?
この記事の要点
建具工事とは、建物の開口部に扉・窓・サッシ・シャッター等を取り付ける工事のことです。建具とは「開閉できる構造物(扉・窓・障子・ふすま等)」の総称です。
建具工事は仕上げ工事の一部で、内装工事のほぼ最終段階で行います。取り付け精度(水平・垂直・隙間)が操作性・気密性・防火性能に直結します。
建物の扉・窓・サッシは「建具(たてぐ)」と総称されます。
建具工事は内装工事の後半で行い、取り付け精度が日常の開閉操作や気密・防火性能に影響します。
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| 種類 | 代表例 |
|---|---|
| 扉(ドア) | 開き戸・引き戸・折れ戸・回転扉 |
| 窓・サッシ | アルミサッシ・スチールサッシ・木製窓 |
| シャッター・スクリーン | 防火シャッター・防煙スクリーン |
| 和室建具 | 障子・ふすま・欄間 |
言い換えると、「開口部に取り付ける開閉できる構造物がすべて建具」ということです。防火シャッターや防煙スクリーンなど防災設備も建具に含まれます。
なお枠と戸がセットで届くドアは「ドアセット」と呼び、JISが性能項目を定めています。開き戸と引戸で規定される項目が変わる点はJISのドアセットの性能項目にまとめました。
例えば、開口部の垂直・水平が少しでもずれていると、扉を取り付けても隙間が不均一になり、開閉が重くなります。建具を取り付ける前に開口精度を確認するのはそのためです。
建具金物は試験でよく問われます。各金物の特徴と用途を整理しておきましょう。
| 金物名 | 特徴 | 主な用途 |
|---|---|---|
| フロアヒンジ | 床に埋め込む箱形の金物。自閉機能があり、自閉速度を調整できる。重量の大きな建具に対応。 | 重量のある扉 |
| ピボットヒンジ | 戸を上下から軸で支える金物。戸の表面外または戸厚の中心に取り付ける。床に埋め込む自閉金物ではない(それはフロアヒンジ)。 | 枠取付け形は防水層と取り合う建具枠にも使う |
| ドアクローザ | 開き戸の自閉機能と閉鎖速度の制御機能をもつ。 | 開き戸 |
| 本締り錠 | 鍵またはサムターンでデッドボルトを操作する錠。 | 施錠が必要な扉 |
| 空錠 | 鍵を用いず、ハンドルでラッチボルトを操作する。 | 施錠不要の室内扉 |
| 鎌錠 | 鎌状のデッドボルトを受けに引っかけて施錠する。 | 引き戸 |
| グレモン錠 | レバーハンドルを回すと扉の上下からボルトが突出して施錠。高気密性が必要な扉に使用。 | 高気密扉 |
| フランス落し | 両開き建具の召合せ面に取り付ける上げ落し金物。錠がつかない側の扉に使用。 | 両開きドアの固定側 |
| グラビティヒンジ | 扉側と枠側のヒンジ部の勾配で常時開または常時閉鎖の設定ができる。 | トイレブースの扉 |
| モノロック(円筒錠) | デッドボルトを持たないため防犯性は低い。主に室内ドア向き。 | 室内ドア |
試験でよく問われる誤りが「モノロックは防犯効果があり外部扉に使用する」という記述です。モノロックはデッドボルトがなく防犯性が低いため、外部扉には不適です。
もう一つの定番がピボットヒンジとフロアヒンジの入れ替えです。「ピボットヒンジは、床に埋め込まれる扉の自閉金物で、自閉速度を調整できる」と書いてあれば誤りで、それはフロアヒンジの説明です。
ピボットヒンジは上下から軸で支えるだけの金物で、床に埋め込む箱でも、自閉させる機構でもありません。「床に埋め込む・自閉・速度調整」の3語が出たらフロアヒンジ、と押さえます。
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| 建具種類 | 注意点 |
|---|---|
| アルミニウム製建具 | アルミニウムに接する小ねじはステンレス製を使用(亜鉛めっき鋼製は接触腐食の原因になるため×) |
| ステンレス製建具 | ステンレスに接する鋼製補強材には錆止め塗装を施す |
| 木製フラッシュ戸 | 中骨には杉のむく材を使用 |
| 樹脂製建具 | 建具の加工・組立てからガラスの組込みまで建具製作所で行う |
建具は「鋼製建具の取付け」と「建具金物」の2本立てで出ます。平成27年から令和7年まで、1級・2級とも繰り返し問われています。引っかけは3パターンです。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 2級 令和5年前期 No.42 | (四肢択二)アンカー中間部の間隔を900mm内外とした/くつずり裏のモルタル詰めを枠取付けの後にした → 中間部は450mm程度・モルタル詰めは枠取付けの前 ←①② |
| 2級 令和7年後期 No.25 | 建具枠アンカーの中間部の間隔を900mm内外とした → 中間部は500mm以下程度。900mmは広すぎる ←①アンカー間隔 |
| 2級 令和3年後期 No.26 | ピボットヒンジを「床に埋め込まれる扉の自閉金物で自閉速度を調整できる」とした → それはフロアヒンジ ←③金物 |
| 2級 令和元年前期 No.29 | 同上(ピボットヒンジ=床埋込みの自閉金物)→ それはフロアヒンジ ←③金物 |
| 2級 令和7年前期 No.41 | モノロックを「シリンダー箱錠に比べ防犯効果があり外部扉に用いる」とした → デッドボルトがなく防犯性は低い ←③金物 |
| 2級 令和5年後期 No.26 | 本締り錠を「握り玉の中心にシリンダーが組み込まれラッチボルトがデッドボルトと兼用」とした → それはモノロックの説明 ←③金物 |
つまり建具枠アンカーの中間部の間隔は500mm以下程度(900mmは広すぎ)。金物は「床に埋め込む自閉=フロアヒンジ、上下の軸で支える=ピボットヒンジ」で、この2つの入れ替えが定番です。各行は該当する過去問解説にリンクしています。
混同しやすい用語の整理
建具は扉・窓・サッシ・障子・ふすまなど開口部の開閉構造物の総称。サッシはアルミ・スチール等の金属製の窓枠(frame)を指し、建具の一種です。
防火設備は一定の火炎・熱に20分耐える設備(防火ドア等)。特定防火設備は1時間耐える設備(より高い防火性能が要求される部位に使用)。
建築基準法の防火規定による区分です。
建具とは何の総称か?
開口部に設ける開閉構造物(扉・窓・サッシ・障子・ふすま・シャッター等)の総称。
建具取り付け前に確認すべき開口部の項目は?
開口部の幅・高さ・垂直(下げ振り)・水平(水準器)が許容差内であること。精度が悪いと建付け不良になる。
フロアヒンジの特徴は?
床に埋め込む箱形の金物で自閉機能がある。比較的重量の大きな建具に使用する。
モノロック(円筒錠)は外部扉の防犯対策として有効か?
×。モノロックはデッドボルトを持たないため防犯性が低い。
外部扉には不適。主に室内ドア向き。
アルミニウム製建具に接する小ねじはどの材質にすべきか?
ステンレス製を使用する。亜鉛めっき鋼製はアルミニウムとの接触腐食が起きるため不適。
> 鋼製建具の枠アンカー・くつずり・フラッシュ戸の施工を確認する
> ガラス工事とは?複層ガラスとの関係を確認する
> 内装工事とは?仕上げ工事との関係を確認する
仕上げ・内装工事の施工管理は仕上げ・内装にまとめています。
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参考法令・規格
※ この記事の確認日:2026年7月
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管理人からのコメント
建具取り付け前の開口部精度確認は後戻りができないため、取り付け前に必ず実測する。アルミ製建具の小ねじは必ずステンレス製を使う。
亜鉛めっき鋼製を使うと接触腐食で竣工後に問題が出るため、材料仕様の確認が重要になる。防火建具は認定番号と製品の照合を搬入時に行い、写真記録を施工台帳に残す。