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鋼製建具とは?枠の取付け・くつずり・フラッシュ戸の施工と確認点

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けんせつる

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鋼製建具って、要するにスチールのドアと枠のこと?

取付けで何を確認すればいいの?

この記事の要点

鋼製建具は、鋼板を加工してつくる扉や枠の総称です。玄関・防火戸・鉄部の扉などに使われます。

主な部位は建具枠・フラッシュ戸(表面板と中骨)・くつずりで、枠を枠アンカーで躯体に固定し、枠回りにモルタルを充填します。

過去問では、枠アンカーの間隔(中間部500mm以下)やフラッシュ戸の表面板の厚さ・包み方が繰り返し問われます。

鋼製建具とは、鋼板を加工してつくる扉や枠の総称です。

スチールドアとも呼ばれ、玄関扉・防火戸・機械室や倉庫の扉など、強度や防火性が求められる場所に使われます。

現場では、まず建具枠を躯体の開口に取り付け、枠アンカーで固定してから枠回りにモルタルを充填します。各部の名称は次のとおりです。

鋼製建具の各部の模式図。躯体の開口に取り付けた建具枠、その中のフラッシュ戸(表面板と内部の中骨)、下枠のくつずり、枠を躯体へ固定する枠アンカーを示す。
鋼製建具の各部。建具枠を枠アンカーで躯体に固定し、フラッシュ戸は表面板と内部の中骨で構成される。下枠はくつずり。※位置関係をつかむための模式図。

アルミ製の建具とは材料が違い、施工の勘どころも変わります。アルミ建具はアルミ建具、建具全体の分類は建具工事にまとめています。

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鋼製建具の主な部位

鋼製建具は、次の部位で構成されます。

部位 役割
建具枠 開口の周囲に取り付け、戸を受ける枠
フラッシュ戸 表面板で両面を覆い、内部を中骨で補強した平らな戸
くつずり 下枠。踏まれる部分で、ステンレス製とすることが多い
枠アンカー 建具枠を躯体(壁)に固定する金物

戸は、表面板だけでは平らさを保てないため、内部に中骨を入れて面板を支えます。外部に面する戸は、風圧や衝撃を受けるため、内部の戸より表面板を厚くします。

取付けとモルタル充填で確認すること

鋼製建具は「枠をどう躯体に留めるか」で仕上がりと耐久性が決まります。

建具枠は枠アンカーで躯体に固定します。アンカーの取付け間隔は、中間部で500mm以下が基準です。間隔が広いと枠が変形し、戸の建付けが狂います。

枠を固定したら、枠と躯体のすき間にモルタルを充填して一体にします。とくにくつずりは、取付け後だと裏側までモルタルが回りにくいため、取付け前にあらかじめモルタルを充填しておきます。空洞が残ると、踏んだときに沈みや音の原因になります。

鋼製建具は錆びやすいので、取付け前に錆止め塗装を行い、現場で溶接した部分は溶接後に錆止めを補修塗りします。

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過去問でどう問われたか

鋼製建具は、1級・2級とも第一次検定でほぼ毎年出題されます。引っかけは、各部の寸法(表面板の厚さ・アンカー間隔・中骨間隔)や、表面板をどこまで包むかを、過大や過小にすり替える形が中心です。

年度・級・No. どう問われたか(引っかけ)
1級 令和5年 No.36 外部両面フラッシュ戸の見込み部を「上下部を除く左右2方」で包むとする→誤り。正しくは下部を除いた三方
1級 令和元年 No.40 外部に面するフラッシュ戸の表面板を薄くする→誤り。外部の戸は内部より厚くする
2級 令和4年 No.26 フラッシュ戸の中骨の間隔を、面板を支えられない広さにする→誤り
2級 令和7年 No.25 建具枠アンカーの中間部間隔を900mm内外とする→誤り。正しくは500mm以下

共通するのは、各部の寸法・厚さを「緩める」すり替えが誤りという形です。外部の戸ほど厚く、アンカーは密に、と押さえると見抜けます。

まちがえやすいポイント

鋼製建具で試験でも実務でも狙われるのが、建具枠アンカーの取付け間隔です。

枠アンカーは中間部で500mm以下が基準です。900mm内外のように広く取ると、枠が変形して戸の建付けが狂います。

「枠は密に留めて変形を防ぐ」と押さえておくと、数値の取り違えを防げます。

理解度チェック

Q.

建具枠アンカーの中間部の取付け間隔は。

500mm以下が基準です。間隔が広いと枠が変形し、戸の建付けが狂います。

Q.

くつずりのモルタルを取付け前に充填しておくのはなぜか。

取付け後だと裏側まですき間なくモルタルが回りにくいためです。空洞が残ると、踏んだときの沈みや音の原因になります。

Q.

フラッシュ戸で、外部に面する戸の表面板を内部の戸より厚くするのはなぜか。

外部の戸は風圧や衝撃を受けるためです。内部の戸より厚い表面板とし、変形やへこみを防ぎます。

まとめ

  • 鋼製建具は、鋼板でつくる扉や枠の総称。建具枠・フラッシュ戸・くつずりで構成される。
  • 建具枠は枠アンカー(中間部500mm以下)で躯体に固定し、枠回りにモルタルを充填する。
  • くつずりは取付け前にモルタルを充填し、鋼部は錆止め塗装を行う。
  • 過去問は、表面板の厚さ・包み方・アンカー間隔を緩めるすり替えで誤りを作る。

> アルミ製との違いはアルミ建具を確認する
> 建具全体の分類は建具工事を確認する
> 取付け後の検査は建具の性能試験(気密・水密・耐風圧)を確認する

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  • 一般財団法人 建設業振興基金「1級・2級 建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」(鋼製建具の出題)
  • 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)ほか、鋼製建具の施工解説(枠アンカー間隔などを複数一致で確認)

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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