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外部建具の気密性・水密性とは?JIS性能等級の読み方と施工管理の確認ポイントを整理

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けんせつる

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外部建具の気密性・水密性って何?JIS等級はどう読む?材料受入で何を確認する?

この記事の要点

外部建具(サッシ)の性能はJIS A 4706で規定され、気密性(A-1〜A-4)・水密性(W-1〜W-5)・耐風圧性(S-1〜S-7)で評価します(数字が大きいほど高性能)。

施工管理では材料受入時に製品の等級表示が設計図書の指定と一致しているかを確認します。取付時は建具の水平・垂直・固定状態を確認し、シーリングの打設状態も確認します。

外部建具は「雨・風・熱・音をどれだけ遮断できるか」という性能が重要です。

設計図書に「気密性A-4・水密性W-4」と指定されているのに、それ以下の等級品を搬入してしまうと、引渡し後にクレームになります。

材料受入時の確認が最も重要な施工管理ポイントです。

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外部建具に気密性・水密性が必要な理由

外部建具は室内と外部の境界です。気密性・水密性が不十分だと以下の問題が起きます。

これらを定量的に評価するために、JIS A 4706(アルミ製建具)・JIS A 4702(ドアセット)等のJIS規格が性能等級を定めています。

このうちドアの側は、開き戸と引戸で規定される性能項目そのものが変わります。ねじり強さ・鉛直荷重強さが開き戸だけの項目である点はJISのドアセットの性能項目にまとめました。

気密性・水密性・耐風圧性の等級はどう読むか

JIS A 4706では、アルミサッシの性能を以下の等級で分類しています。

性能等級内容(数字が大きいほど高性能)
気密性A-1 〜 A-4サッシの隙間から漏れる通気量(m³/(h・m²))で評価。A-4が最高等級(漏気量が最も少ない)
水密性W-1 〜 W-5規定の風速と加圧水量をかけたときの雨水浸入の有無で評価。W-5が最高等級
耐風圧性S-1 〜 S-7規定の正負両方向の風圧力に対する変形・破損の有無で評価。S-7が最高等級
断熱性H-1 〜 H-8熱貫流率(W/m²K)で評価。H-8が最高等級(最も断熱性が高い)。※JIS A 4706:2021でH-7・H-8が追加

言い換えると、「A・W・S・Hの後の数字が大きいほど性能が高い」ということです。

どの等級が必要かは建物の立地(沿岸部・高層部等)・用途・設計者の判断によって設計図書に指定されます。

外部に面するアルミニウム製建具の性能等級の標準値は、公共建築工事標準仕様書(下図)に示されています。

公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版 外部に面するアルミニウム製建具の性能等級(表16.2.1・16.2.2)
出所:国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版」(2022年3月)p.211 外部に面するアルミニウム製建具の性能等級(表16.2.1・16.2.2)

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材料受入時の確認ポイント

外部建具の材料受入時の確認ポイントは以下です。

現場取付時の確認ポイント

建具の取付精度が気密性・水密性の実際の性能を左右します。

過去問でどう問われたか

建具の性能試験は、令和5年から令和7年まで2級でほぼ毎年出題されています。誤りの選択肢はいずれも性能項目の意味のすり替えで、引っかけは大きく2パターンです。

建具の性能項目は名前が似たものが多く、印象で意味を取り違えやすいのが特徴です。とくに、日ざし(日射熱)を遮る遮熱性、熱の移動を抑える断熱性、室内側表面の結露を防ぐ結露防止性、屋外環境での変色・劣化のしにくさを表す耐候性が狙われます。

年度・級・No. 問われ方/引っかけ
2級 令和5年後期 No.13 結露防止性の試験で「熱貫流率」を測定するとした → 結露防止性は結露の発生を測る。熱貫流率を測るのは断熱性の試験 ←①測定項目のすり替え
2級 令和6年前期 No.4 耐候性を「環境変化で形状寸法が変化しない程度」とした → 耐候性は変色・劣化のしにくさ。形状寸法は寸法安定性の話 ←②定義のすり替え
2級 令和7年後期 No.13 遮熱性を「熱の移動を抑える程度」とした → それは断熱性の定義。遮熱性は日ざし(日射熱)を遮る程度 ←②定義のすり替え

つまり建具の性能は名前が似ていても中身が違う。遮熱性は日ざしを遮る、断熱性は熱の移動を抑える、結露防止性は結露の発生を見る、と意味で区別するのが引っかけ対策です。各行は該当する過去問解説にリンクしています。

管理人からのコメント

現場でよくあるのは「等級表示は合っているが、取付後の外周シーリングが不十分で実際には雨水が入る」というケースです。

JIS等級はカタログ上の性能であり、取付精度・シーリング処理が伴わなければ意味がありません。「製品の等級確認」と「取付後の現場確認」の両方をセットで実施することが重要です。

混同しやすい用語の整理

気密性 vs 水密性 vs 断熱性

気密性(A等級):空気の漏れにくさ。隙間から空気が通らないこと。冷暖房効率・花粉・粉じん侵入防止に関係する。


水密性(W等級):風雨が当たったときの雨水の浸入しにくさ。強風に伴う雨水が室内に入らないこと。


断熱性(H等級):熱の伝わりにくさ(熱貫流率W/m²K)。気密性が高くても断熱性が低いと結露・熱損失が大きい。気密性と断熱性は別の性能。

理解度チェック

Q.

JIS A 4706で規定される外部建具の気密性等級の最高等級は何か。

A-4。数字が大きいほど気密性が高い(空気漏れ量が少ない)。

Q.

外部建具の水密性等級の最高等級は何か。

W-5。数字が大きいほど水密性が高い(強風雨に対する雨水浸入抵抗が大きい)。

Q.

外部建具の材料受入時に最初に確認すべき内容は何か。

製品のJISマーク・等級表示(気密・水密・耐風圧の等級)が設計図書・建具表の指定と一致しているかを確認する。

Q.

建具取付後の気密性・水密性を確保するために施工管理上特に重要な処置は何か。

建具枠と躯体の隙間へのシーリング材の充填確認。充填不足があると設計どおりの気密性・水密性が得られない。

まとめ

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参考資料

・JIS A 4706(アルミニウム合金製建具)日本産業規格

・JIS A 4702(ドアセット)日本産業規格

・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)国土交通省

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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