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けんせつる
工事現場の「公衆災害」って何のこと?朝顔の角度とか仮囲いの高さ、数字がこんがらがるんだけど…。
この記事の要点
公衆災害は、工事に関係のない第三者(通行人・近隣=公衆)への危害や迷惑のことです。労働者の災害である労働災害とは、守る相手が違います。
建築工事の主な基準は、防護棚(朝顔)=角度20°以上・はね出し2m以上、仮囲い=1.8m以上、落下物防護=境界5m以内かつ高さ7m以上です。根拠は建設工事公衆災害防止対策要綱と建築基準法施行令です。
公衆災害とは、工事の関係者以外の第三者(通行人や近隣の住民など=公衆)の生命・身体・財産に及ぶ危害や、騒音・振動・交通渋滞といった迷惑のことです。
工事に従事する労働者の災害である「労働災害」に対して、公衆災害は工事に関係のない第三者への災害を指します。守る相手が違う、という点がまず出発点です。
市街地の建築工事では、上から物が落ちる・外壁が崩れる・資材が飛ぶといった事故で通行人を傷つけない備えが求められます。これらをまとめたのが建設工事公衆災害防止対策要綱で、令和元年(2019年)9月に国土交通省告示第496号として改正され、建築工事等編と土木工事編に分かれています。
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建築工事の公衆災害で最もよく問われるのが、落下物を受け止める防護棚(朝顔)の基準です。
防護棚は、足場の外側へはね出して取り付け、上から落ちてくる物を受け止めます。棚を水平に近く寝かせると受けた物が外の歩道へ跳ね返るため、足場側へ向けて起こします。
水平面となす角度は20度以上、足場の外側からのはね出し長さは水平距離で2m以上とします。
設置する段数は足場の高さで決まり、高さ10m以上で1段以上、20m以上で2段以上とします。
工事現場の周囲には、第三者の立入りを防ぐ仮囲いを設けます。高さは1.8m以上が基準です(建築基準法施行令第136条の2の20)。
落下物による危害を防ぐ措置が必要になるのは、工事現場の境界線から水平距離が5m以内で、かつ地盤面からの高さが7m以上にある部分です(同令第136条の5)。
この範囲では、鉄網や帆布(工事用シート)で覆うなどして、落下物が現場の外へ飛び出さないようにします。
高い所からごみや資材を下ろすとき、放り投げてはいけません。
高さ3m以上の場所から物を投下するときは、ダストシュートなどの投下設備を設け、監視人を置くなどの措置が必要です(労働安全衛生規則第536条)。
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公衆災害防止対策は、1級で平成27年度から令和5年度までほぼ毎年、2級でも危害・迷惑の防止として繰り返し問われています。引っかけは大きく3パターンです。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ(誤り → 正しくは) |
|---|---|
| 1級 R5 No.50 | 防護棚の角度を15° → 20°以上(←①数値) |
| 1級 R1 No.65 | 仮囲いの高さ・防護棚の角度とはね出しの組合せ → 1.8m/20°/2m(←①数値) |
| 1級 R2 No.65 | 防護棚の敷板はすき間があってよい → すき間なく設ける(←③省略) |
| 1級 H30 No.65 | 荷受け構台に手すりを設ければ幅木を省略できる → 省略できない(←③省略) |
| 2級 H27 No.34 | 道路の汚れ防止に沈砂槽 → タイヤ洗浄場の設置(←②用途) |
| 2級 R1 No.41 | 掘削の崩壊防止に防護棚 → 山留め・土留め(←②用途) |
| 2級 R5 No.37 | 掘削による周辺地盤の崩壊を防ぐのは防護棚 → 山留め(←②用途) |
| 2級 R7前期 No.36 | 塗料の飛散防止に集塵装置 → 養生シート(←②用途) |
いちばん狙われるのは、防護棚(朝顔)の角度を「20°以上」から「15°」へすり替える引っかけです。数字と、その設備が何のためにあるのかをセットで押さえると外しません。
混同しやすい用語の整理
公衆災害は、工事に関係のない第三者(通行人・近隣=公衆)への危害・迷惑です。根拠は建設工事公衆災害防止対策要綱や建築基準法施行令で、防護棚・仮囲い・落下物防護などが問われます。
労働災害は、工事に従事する労働者の災害です。根拠は労働安全衛生法で、墜落防止や作業主任者などが問われます。
「誰を守るための措置か」で見分けると、どちらの分野の問題かがはっきりします。
防護棚(朝顔)が水平面となす角度は何度以上か。
20度以上です。はね出し長さは水平距離で2m以上とします。15°は角度が不足で誤りです。
落下物による危害を防ぐ措置が必要になるのは、どの範囲か。
工事現場の境界線から水平距離5m以内で、かつ地盤面からの高さが7m以上にある部分です(建築基準法施行令第136条の5)。
工事現場の周囲に設ける仮囲いの高さは何m以上か。
1.8m以上です(建築基準法施行令第136条の2の20)。
公衆災害は第三者(公衆)への危害・迷惑のこと。防護棚は角度20°以上・はね出し2m以上、仮囲いは1.8m以上、落下物防護は境界5m以内かつ高さ7m以上が基準です。
> 朝顔(防護棚)の設置基準を確認する / > 法規の記事一覧を見る
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※ この記事の確認日:2026年7月
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