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道路使用許可と道路占用許可の違いは?申請先・必要なケースを整理

けんせつる

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道路使用許可と道路占用許可ってどう違うの?

この記事の要点

道路使用許可は警察署長に申請する許可(道路交通法)、道路占用許可は道路管理者に申請する許可(道路法)です。申請先・根拠法令・管理の目的がそれぞれ異なります。

建設工事では両方の許可が必要になるケースが多くあります。どちらの許可を誰にいつまでに申請するのかを工程表に組み込んでおくことが現場管理の基本です。

建設工事では、工事用車両の通行止めや仮囲いの設置など、道路に関わる作業が多く発生します。

このとき必要になるのが道路使用許可道路占用許可の2種類の許可です。名前が似ているために混同しやすいですが、申請先も根拠法令も管理の目的もまったく異なります。

ここは整理しておきましょう。

道路使用許可とは何か。なぜ警察署に申請するのか

道路使用許可は、道路において工事や作業を行う際に交通に影響を及ぼす場合に所轄警察署長に申請する許可です(道路交通法第77条)。

道路の「交通への影響」を管理することが目的です。交通を管理するのは警察の仕事ですから、申請先が警察署になります。

道路使用許可が必要な主なケース

申請先は工事を行う場所の所轄警察署です。申請から許可が下りるまで数日から1週間程度かかることがあるため、工事開始前に余裕を持って手続きするのが基本です。

許可証は工事現場に備え付ける義務があります。現場の検査のときにすぐ出せる状態にしておきましょう。

道路占用許可とは何か。なぜ道路管理者に申請するのか

道路占用許可は、道路の空間・地上・地下を継続的に占用する場合に道路管理者に申請する許可です(道路法第32条)。

誰が道路管理者になるかは道路の種類によって決まります。

道路の種類道路管理者
高速自動車国道・一般国道国土交通大臣(または都道府県知事に権限委任)
都道府県道都道府県知事
市町村道市町村長

ザックリ言えば、その道路を日頃から管理している行政機関に申請するということです。

道路占用許可が必要な主なケース

占用の期間・面積・構造物の種類を明示して申請します。占用期間が終われば原状回復が求められます。

使用許可と占用許可、どこが違うか

項目道路使用許可道路占用許可
根拠法令道路交通法第77条道路法第32条
申請先所轄警察署長道路管理者(国・都道府県・市町村)
目的交通への影響を管理道路の空間・地下の占用を管理
主な対象工事車両の停車・通行止め仮囲い・足場の張り出し・埋設管
許可証の備え付け現場に備え付け義務あり特段の規定なし(条件遵守が必要)

平たくいえば、「交通に影響が出るかどうか」が使用許可、「道路の空間や地下を物理的に使うかどうか」が占用許可、という切り分けです。

どんなときに2つの許可が同時に必要になるか

建設工事では、道路使用許可と道路占用許可の両方が必要になることが実務では多いんです。

例えば、クレーン車を道路上に停めて揚重作業をするケースを考えてみましょう。車両を道路に停める行為は「交通への影響」ですから使用許可が必要です。

さらにアウトリガーが歩道部分にかかれば、道路の空間を継続的に使うことになりますから占用許可も必要になります。

この場合、警察署と道路管理者の両方に申請が必要です。それぞれ受付窓口と処理期間が異なるため、どちらから先に申請するのかを事前に確認しておきましょう。

工事現場の車両交通対策と歩行者対策の規定は、国土交通省の公衆災害防止対策要綱(下図)の第3章に示されています。

建設工事公衆災害防止対策要綱(建築工事編)第3章 交通対策:現場への車両の出入り・車両交通対策・歩行者対策の規定
出所:国土交通省「建設工事公衆災害防止対策要綱(建築工事編)」p.6 第3章 交通対策(第20~22条)車両交通対策・歩行者対策の規定

現場で申請漏れを防ぐために何を確認すべきか

管理人からのコメント

道路使用許可は警察署への申請、道路占用許可は道路管理者への申請です。両方必要なケース(足場・クレーンが道路を使用かつ占用)では申請先と期間をしっかり整理してください。

許可証は現場で携帯し、検問に即対応できるようにします。

道路上空に防護棚を設ける場合の許可義務は、同要綱(下図)の第28条に規定されています。

建設工事公衆災害防止対策要綱(建築工事編)第27条 外部足場・第28条 防護棚:防護棚を道路上空に設ける場合は道路管理者及び所轄警察署長の許可が必要
出所:国土交通省「建設工事公衆災害防止対策要綱(建築工事編)」p.8 第28条 防護棚「道路管理者及び所轄警察署長の許可を受けなければならない」と規定

混同しやすい用語の整理

道路使用許可 vs 道路占用許可

道路使用許可は「交通への影響」を管理するもので警察署長に申請(道路交通法)、道路占用許可は「道路の空間・地下を使うこと」を管理するもので道路管理者に申請(道路法)します。一方だけで済む場合も、両方必要な場合もあります。

道路管理者とは

道路を管理する行政機関のことです。国道は国(国土交通省)、都道府県道は都道府県、市町村道は市町村が管理者となります。

同じ路線でも区間によって管理者が異なることがあるため、工事前に確認が必要です。

一問一答

Q.

道路使用許可の申請先と根拠法令はどこか?

申請先は所轄警察署長、根拠法令は道路交通法第77条。

(出題例:1級令和5年 問40)

Q.

道路占用許可の申請先と根拠法令はどこか?

申請先は道路管理者(道路の種類によって国・都道府県・市町村が異なる)、根拠法令は道路法第32条。

Q.

仮囲いを歩道にはみ出して設置する場合、必要な許可はどれか?

道路占用許可(道路管理者に申請)。

Q.

市道を使用する工事の場合、道路占用許可の申請先はどこか?

市町村長(市道の道路管理者は市町村)。

Q.

クレーン車を道路上に停め、かつアウトリガーが歩道にかかる場合に必要な許可は?

道路使用許可(警察署長)と道路占用許可(道路管理者)の両方。

Q.

道路使用許可証は工事現場においてどのように扱うべきか?

工事現場に備え付けておく義務がある。

まとめ

建築確認・中間検査・完了検査とは?を確認する

足場の設置計画届とは?を確認する

特殊車両通行許可申請書と一般的制限値を確認する

法規の施工管理ポイントは法規にまとめています。

参考資料

・道路法(昭和27年法律第180号)

・道路交通法(昭和35年法律第105号)

・国土交通省 道路行政

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けんせつる

建築業界の実務経験をもとに、建築施工管理の用語・施工手順・混同しやすい違いを整理しています。

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