けんせつる
共通仮設と直接仮設ってどう違うの?
この記事の要点
共通仮設は工事全体を支える準備工事(仮囲い・仮設事務所・仮設電力・仮設給排水など)、直接仮設は各工事本体に直接必要な仮設(足場・型枠支保工など)です。
建設工事の見積・工事費の分類では、仮設工事費を共通仮設と直接仮設に区分することが一般的です。
仮設工事とは、本体工事を行うために一時的に設置する設備・施設の工事です。工事完了後は撤去されます。
この仮設工事は「共通仮設」と「直接仮設」の2つに分類されます。ザックリ言えば、「工事全体を支える準備設備(共通仮設)」と「各工種が直接使う設備(直接仮設)」という分け方です。
仮設工事とは、本体工事を行うために一時的に設置する設備・施設の工事のことです。
コンクリートや鉄骨などの本体工事が完了後も残るのに対して、仮設工事は工事が終われば撤去されます。そのため「仮の設備」と書いて仮設工事といいます。
例えば、工事現場の周りに立てる板塀(仮囲い)や、現場に引き込む工事用の電気(仮設電力)、作業員が使う足場などが仮設工事にあたります。
共通仮設とは、工事全体(すべての工種)に共通して必要な仮設設備・準備工事のことです。
特定の工種ではなく、プロジェクト全体を支えるインフラ的な位置づけです。
共通仮設に含まれる主な工事・設備です。
直接仮設とは、各工事本体(工種)を施工するために直接必要な仮設設備のことです。
特定の工種と密接に関連していて、その工事がなければ不要な仮設です。
直接仮設に含まれる主な設備です。
| 区分 | 対象 | 主な例 |
|---|---|---|
| 共通仮設 | 工事全体に共通 | 仮囲い・仮設電力・仮設事務所・仮設給排水 |
| 直接仮設 | 特定の工種に直接関連 | 足場・型枠支保工・養生シート・作業床 |
ここは混乱しやすいところですね。「仮囲いは共通仮設か直接仮設か」と迷う人がいますが、仮囲いは工事全体に必要なものなので共通仮設です。
足場は外壁工事など特定の工種に直接使うものなので直接仮設になります。
仮囲い・出入口の設置基準は、国土交通省「建設工事公衆災害防止対策要綱(建築工事編)」(下図)の第23条に示されています。
業種・規模別の安全衛生管理者等の選任一覧は、京都労働局「安全衛生管理体制のあらまし」(下図)に示されています。
混同しやすい用語の整理
共通仮設は「プロジェクト全体に必要な仮設」、直接仮設は「特定の工事本体を直接支える仮設」と区別します。コスト管理でも共通仮設費・直接仮設費を別立てで管理することが多いです。
仮設工事は工事完了後に撤去される一時的な設備・施設の工事、本体工事は完成後も残る躯体・仕上げ等の工事です。仮設工事は本体工事を支えるための準備です。
仮設事務所・仮設電力は共通仮設・直接仮設のどちらに分類されるか?
共通仮設(工事全体に共通して必要)。
(出題例:二級建築士令和6年 問24)
足場・型枠支保工は共通仮設・直接仮設のどちらに分類されるか?
直接仮設(各工種の本体工事に直接必要)。
仮設工事の特徴は?
工事完了後に撤去される一時的な設備・施設の工事。本体工事を支えるための準備工事。
> 仮囲いの設置目的と確認ポイントを確認する
> 足場の種類と安全管理の基本を確認する
仮設・足場の施工管理は仮設・足場にまとめています。
参考資料
・労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)
・労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)
・クレーン等安全規則(昭和47年労働省令第34号)
・厚生労働省 職場のあんぜんサイト
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
共通仮設費は工事全体に共通して使うもの、直接仮設費は工種に直接関係するものです。工事費積算時に混同しやすいので、工種別の仮設計画書で分類を明確にしてください。
実行予算作成時は共通仮設の内訳も工種別に按分して管理します。