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換気設備の第一種・第二種・第三種の違いは?給排気方式と用途を整理

けんせつる

けんせつる

「換気設備の1種・2種・3種って、何が違うの?どれが住宅に使われているの?」

この記事の要点

換気設備は給気と排気をどちらが担うかで3種類に分かれます。第一種換気は給気・排気ともに機械(工場・クリーンルーム)、第二種換気は機械給気・自然排気(病院手術室・無菌室)、第三種換気は自然給気・機械排気(住宅・便所・浴室)です。

シックハウス対策として建築基準法28条の2が定める24時間換気では、居室の換気回数を0.5回/h以上確保する必要があります。

換気設備の3種類はどう分かれているか

換気設備の分類は「給気(外気を取り込む)」と「排気(空気を外に出す)」のどちらを機械(ファン)が担うかで決まります。

「機械でやる」か「自然(開口部・風圧)に任せる」かの組み合わせが3種類あります。

種別給気排気主な用途
第一種換気機械機械工場・クリーンルーム・地下室・ビル空調
第二種換気機械自然病院手術室・無菌室・精密機器室
第三種換気自然機械住宅・便所・浴室・台所・駐車場

一言でいうと、「給気も排気もどちらも機械にする」のが第一種、「外気を強制的に押し込む」のが第二種、「汚れた空気を強制的に吸い出す」のが第三種です。

第一種換気はどんな場所で使うか

給気と排気の両方にファンを設置するため、コストが一番かかります。

その分、室内の空気圧(正圧・負圧)を精密に制御できるのが強みです。外気が直接流入しないよう、熱交換換気ユニットと組み合わせることが多いですね。

例えば、工場のクリーンルームでは外気中の粉じんや細菌が入らないよう、給気側にフィルターをかけながら正圧を維持します。地下鉄の駅や大規模なビルの空調も第一種換気の仕組みを使っています。

住宅でも高気密高断熱住宅で「熱交換型第一種換気」が採用されることが増えていますが、メンテナンスが複雑になる点は施工管理上の注意点です。

第二種換気が病院で選ばれる理由はどこにあるか

機械で空気を押し込む(正圧にする)のが第二種換気の特徴です。

室内を正圧に保つと、廊下や外部から空気が室内に入ってきません。手術室や無菌室で細菌・ウイルスが入り込まないようにするために有効な方式です。

ただし排気は自然排気なので、どこかに「空気が抜ける出口」を確保しないと圧力が上がりすぎる点には注意が必要です。

一般の住宅や事務所にはほとんど使われません。特殊な用途向けの換気方式と理解しておくとよいでしょう。

第三種換気が住宅に多い理由

日本の住宅で一番広く使われているのが第三種換気です。

排気ファンで室内を負圧にすると、給気口(壁に設けた開口)から自然に外気が流入する仕組みです。構造がシンプルで設備費が安く、メンテナンスも容易です。

便所・浴室・台所の排気ファンが代表例です。給気側には「給気口」を各居室に設けて、外気が通る経路を確保します。

管理人からのコメント

住宅では第三種換気が一般的ですが、高気密住宅では第三種だと「給気口からどれだけ外気が入ってくるか」が気密性能に左右されるため、計画通りの換気量が確保できないことがあります。この点が設計・施工の確認ポイントです。

第一種の熱交換型換気はランニングコストと引き換えに安定した換気量を確保できる選択肢です。

シックハウス対策の24時間換気はなぜ0.5回/hか

建築基準法28条の2(シックハウス対策)では、居室に機械換気設備を設置して換気回数を0.5回/h以上確保することを義務付けています。2003年の改正で施行された規定です。

0.5回/h」とは、1時間に室容積の半分の空気が入れ替わる換気量のことです。

ザックリ言えば、「20m2(約12畳)の居室で高さ2.4mなら容積は48m3。この場合、1時間24m3の空気を換気しなければならない」というイメージです。

この規定はホルムアルデヒド・クロルピリホス等の化学物質を放散する建材が使われていることを踏まえた基準です。施工管理者としては、換気システムの仕様・給気口の位置・ダクト経路が設計通りに施工されているかを確認します。

自然換気と機械換気の違いはどこか

「換気設備」には大きく分けて自然換気と機械換気があります。

自然換気は、外部風圧・温度差(浮力)を利用して空気を動かす方法です。電力不要ですが、外部条件に依存するため換気量の保証が難しいのが弱点です。

機械換気は、ファンの動力で強制的に給排気する方法です。先ほど説明した第一種?第三種はすべて機械換気の分類です。

建築基準法28条の2で義務付けられているのは「機械換気設備」なので、自然換気だけでシックハウス対策を満たすことはできない点に注意しましょう。

混同しやすい用語の整理

第一種換気 vs 第三種換気(住宅用途の違い)

住宅に多いのは第三種(自然給気・機械排気)。第一種(給排気ともに機械)は高性能だが費用・メンテナンスコストが高い。

近年の高気密住宅では第一種熱交換型も増えている。

第二種換気の「正圧」

機械給気で室内を正圧に保ち、外部から空気が侵入しないようにする方式。手術室・無菌室に使われる。

住宅には使わない。

換気回数 vs 換気量

換気回数(回/h)=換気量(m3/h)÷室容積(m3)。シックハウス対策の基準は「換気回数0.5回/h以上」。

居室容積から必要換気量を計算して設備を選定する。

一問一答

Q1. 第一種・第二種・第三種換気の違いを「給気」「排気」の視点で整理すると?

A. 第一種:給気も排気も機械。第二種:機械給気・自然排気(室内正圧)。

第三種:自然給気・機械排気(室内負圧)。

Q2. 建築基準法が定めるシックハウス対策の換気回数の基準値はいくらか。

A. 0.5回/h以上(居室の機械換気設備による換気回数の最低基準)。

Q3. 病院の手術室や無菌室に採用されることが多い換気方式はどれか。

A. 第二種換気(機械給気・自然排気)。室内を正圧に保ち外部からの空気侵入を防ぐ。

Q4. 住宅の便所・浴室に最もよく使われる換気方式はどれか。

A. 第三種換気(自然給気・機械排気)。構造が簡単でコストが低いため住宅に広く採用されている。

まとめ

設備工事の施工管理は施工管理の視点でまとめています。

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参考資料

  • 建築基準法 第28条の2(シックハウス対策)
  • 建築基準法施行令 第20条の2(換気設備の技術的基準)
  • 国土交通省 シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会報告書
  • SHASE-S 102(空気調和設備規準)日本建築学会・空気調和衛生工学会
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けんせつる

建築業界の実務経験をもとに、建築施工管理の用語・施工手順・混同しやすい違いを整理しています。

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