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接地工事の種類(A種・B種・C種・D種)と接地抵抗値の違いを整理

けんせつる

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「A種・B種・C種・D種って何が違うの?どの数値を覚えればいいの?」

この記事の要点

接地工事は使用電圧に応じてA種?D種に分かれます。最も基本的なD種接地(100Ω以下)は300V以下の低圧機器に適用され、一般の建物で最も多く出てきます。

C種接地(10Ω以下)は300Vを超える低圧機器に適用されます。

漏電遮断器(定格感度電流30mA以下・動作時間0.1秒以下)を設置した場合は、C種・D種ともに接地抵抗値を500Ω以下に緩和できます。

接地工事とはどのような目的で行うか

電気設備の外箱・金属管・鉄骨などが漏電したとき、電流を大地に逃がして感電・火災を防ぐのが接地(アース)の目的です。

施工管理の現場では「アース工事」とも呼ばれます。電気設備の種別や使用電圧ごとに接地の種類が定められており、電気設備技術基準・解釈に基づいて施工します。

A種?D種の違いと接地抵抗値を整理する

4種類の接地工事を使用電圧の高い順に並べると、A種が最も厳しい基準になります。

種別適用対象接地抵抗値
A種接地工事高圧・特別高圧の機器の外箱、高圧側と低圧側が混触した際の保護10Ω以下
B種接地工事変圧器の低圧側中性点(高低圧混触時の低圧側電圧抑制)150/Ig(Ω)以下
C種接地工事300Vを超える低圧機器の外箱・金属管10Ω以下(漏電遮断器設置で500Ω以下)
D種接地工事300V以下の低圧機器の外箱・金属管100Ω以下(漏電遮断器設置で500Ω以下)

※B種の「Ig」は変圧器高圧側電路の1線地絡電流(アンペア)。Igが小さいほど(地絡電流が少ないほど)接地抵抗の許容値が大きくなります。

ザックリ言えば、「電圧が高いほど、より低い接地抵抗(大地への逃げ道を広く)が必要」という関係です。

D種接地工事が現場で一番よく出てくる理由

一般の建物で使う電気機器のほとんどは100V・200V(いずれも300V以下の低圧)なので、外箱への接地はD種が基本になります。

例えば、コンセント・照明器具・エアコン・動力盤の外箱、電気温水器・洗濯機・冷蔵庫を接続するアース端子などがD種接地の対象です。施工管理の現場では、電気工事業者が行う接地工事が正しく施工されているか確認する場面が多いです。

接地抵抗値の確認は接地抵抗計(アーステスター)で測定します。100Ω以下であることを竣工検査前に確認します。

C種接地工事との違いはどこか

300Vを超える低圧機器(例:三相440Vのモーターや溶接機)の外箱には、D種ではなくC種接地が必要です。

C種とD種の接地抵抗値は「10Ω vs 100Ω」という10倍の差があります。なぜかというと、電圧が高いほど漏電したときの危険度が増すため、より低い抵抗で確実に大地に電流を逃がす必要があるためです。

ここは試験でもよく問われる区別ですね。「300V以下ならD種、300V超ならC種、どちらも基本は10Ω/100Ω、漏電遮断器があれば500Ω」と覚えると整理しやすいです。

漏電遮断器設置による緩和条件はどこに使えるか

C種とD種の接地工事では、定格感度電流30mA以下・動作時間0.1秒以下の漏電遮断器を施設した場合に限り、接地抵抗値を500Ω以下に緩和できます。

この緩和条件を使えるのはC種・D種だけです。A種・B種には適用できないことに注意しましょう。

例えば、集合住宅のコンセント回路に漏電遮断器を設置している場合、D種接地抵抗は100Ω以下の基準を満たさなくても、500Ω以下ならOKとなります。とはいえ施工上は100Ω以下を目指すのが現場の通例です。

A種接地工事とB種接地工事は何が違うか

AとBは一般の建物ではあまり見かけませんが、受変電設備がある中規模以上のビルや工場では必須の知識です。

A種接地工事は、高圧・特別高圧の電気機器(高圧受電盤のキュービクル外箱など)に施します。接地抵抗値は10Ω以下です。

B種接地工事は、変圧器の低圧側中性点に施します。高圧と低圧が混触したとき低圧側の電圧が異常に上がるのを防ぐための接地です。

接地抵抗値は「150÷Ig」で計算するため、一線地絡電流(Ig)の値によって変わります。

要は、A種は「高圧機器の外箱を安全に接地する」、B種は「高低圧が混触したときの過電圧を防ぐ」という目的の違いがある、ということです。

管理人からのコメント

施工管理の学科試験で出やすいのは「D種接地工事の抵抗値は100Ω以下」「漏電遮断器(30mA以下・0.1秒以下)を設置すれば500Ω以下でよい」「300Vを超えたらC種(10Ω以下)」の3点です。AとBは受変電設備の文脈で出てくるため、「A種・B種は高圧側の話」と覚えておくと区別しやすいです。

B種の計算式(150/Ig)は出題されることもあるので、式の意味(Igが小さいほど許容値が大きくなる)を押さえておきましょう。

混同しやすい用語の整理

C種 vs D種(300Vが境界)

300V以下の機器→D種(100Ω以下)。300V超の機器→C種(10Ω以下)。

漏電遮断器設置時はC・Dともに500Ω以下に緩和可。A・Bには緩和なし。

A種の「10Ω」とC種の「10Ω」

数値は同じ10Ω以下だが目的が違う。A種は高圧機器の外箱接地。

C種は300V超の低圧機器外箱接地。混同しないよう「A種=高圧機器外箱」と覚える。

B種接地の「150/Ig」

Ig(1線地絡電流)が2Aなら150/2=75Ω以下。Igが5Aなら30Ω以下。

地絡電流が大きいほど要求抵抗値が厳しくなる。

一問一答

Q1. 300V以下の低圧機器の外箱に施す接地工事の種別と接地抵抗値はいくらか。

A. D種接地工事、100Ω以下。漏電遮断器(定格感度電流30mA以下・動作時間0.1秒以下)を設置した場合は500Ω以下に緩和できる。

Q2. 300Vを超える低圧機器に施す接地工事の種別と接地抵抗値はいくらか。

A. C種接地工事、10Ω以下。漏電遮断器設置で500Ω以下に緩和可。

Q3. 漏電遮断器の設置による接地抵抗値の緩和が適用できる接地工事の種別はどれか。

A. C種とD種のみ。A種・B種には緩和規定は適用されない。

Q4. B種接地工事の接地抵抗値はどのように算出するのか。

A. 150÷Ig(Ω)以下。Igは変圧器高圧側電路の1線地絡電流(A)。

電流が大きいほど要求される抵抗値が低くなる。

まとめ

設備工事の施工管理は施工管理の視点でまとめています。

低圧電路の絶縁抵抗試験と0.1MΩの根拠を確認する

参考資料

  • 電気設備の技術基準の解釈(経済産業省)第17条?第19条(接地工事の種類・接地抵抗値)
  • 内線規程(JEAC 8001)一般社団法人日本電気協会
  • 公共建築工事標準仕様書(電気設備工事編)国土交通省
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建築業界の実務経験をもとに、建築施工管理の用語・施工手順・混同しやすい違いを整理しています。

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