ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. RC・鉄骨の施工管理
  3. > 木造軸組工法の建方とは?施工管理で確認する工程と金物

木造軸組工法の建方とは?施工管理で確認する工程と金物

本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

けんせつる

けんせつる

木造軸組工法の建方って何?どんな場面で使うの?

この記事の要点

木造軸組工法の建方とは、基礎の上に土台を据え付け、柱・梁・桁・小屋組を組み立てる工程です。RC造や鉄骨造の建方と並んで、建物の骨格をつくる最重要工程の一つです。

施工管理ではアンカーボルトの位置と径・接合金物の種類と取り付け・建方精度(垂直・水平)の3点が主な確認ポイントになります。

木造軸組の建方順序(土台→柱→梁桁→小屋組)の模式図
木造軸組の構成と建方順序の模式図。基礎・土台の上に柱を建て、梁・桁で固め、小屋組を載せる。形・比率はイメージで、実物どおりではない。

木造住宅や木造の低層建物では、軸組工法が広く採用されています。

建方は工事の見た目上のクライマックスですが、施工管理の観点では「上棟前に確認する項目」と「建方中に確認する項目」に分けて整理しておくことが大切です。

これから受験する人は受験ガイド、教材選びはおすすめ参考書・過去問もどうぞ。

わかって合格る 1級建築施工管理技士 第一次検定 基本テキスト

テキスト本命わかって合格(うか)る 1級建築施工管理技士 第一次検定 基本テキスト

TAC出版/図解が多く全体像をつかみやすい定番。分野の用語は、この1冊で流れを押さえてから過去問に入ると解きやすくなります。

価格・在庫は各販売ページでご確認ください。1級2級の参考書・過去問の比較もどうぞ。

木造軸組工法の建方の順序

建方は大まかに以下の順序で進みます。

工程内容
土台の敷込み基礎の上に土台(横架材)を敷き、アンカーボルトで緊結する
柱の建て込み管柱・通し柱を土台の上に建てる。仮筋かいで倒れを防ぐ
梁・桁の組み付け柱の上に梁・桁を渡し、接合金物で緊結する
小屋組の組み立て棟木・垂木・母屋を組み、屋根の骨格をつくる
本筋かいの取り付け仮筋かいを撤去し、設計図通りの筋かいを入れる

「下から上へ、横架材で固めながら積み上げる」という流れです。

本筋かい・火打材を固定するのは建入れ直しが完了した後です。この順序は試験で問われます(建入れ直し)。

アンカーボルトを建方前に確認する理由

アンカーボルトは基礎コンクリートと土台を緊結する金物です。木造でも鉄骨造と同様に、基礎工事の段階で埋め込まれます。

土台を敷く前に確認すべきポイントは次のとおりです。

独学で二次検定(施工経験記述)の書き方に不安があるなら、添削が受けられる独学サポート事務局の通信講座で早めにたたき台を用意しておくと安心です。

接合金物の種類と確認方法

木造軸組工法では、耐力壁が取り付く柱の柱頭・柱脚を引き抜きに抵抗できる方法で接合することが、建築基準法施行令第47条および平成12年建設省告示第1460号で求められています。

告示1460号のN値計算(柱に作用する引き抜き力の計算)によって各柱の必要金物が決まります。設計図に金物リストや軸組図があるので、それと現場の金物を照合するのが施工管理の基本になります。

金物の種類用途
ホールダウン金物柱の引き抜き力が大きい箇所(耐力壁端部の柱等)に使用。基礎アンカーボルト(M16以上)と一体で機能する
柱頭・柱脚金物(羽子板・短ざく等)柱と横架材(梁・土台)の接合部を緊結する汎用金物
筋かいプレート筋かいの端部を柱・横架材に固定するための金物

ホールダウン金物が必要な柱に羽子板金物しか付いていないと、地震時の引き抜きに抵抗できず柱脚が浮き上がります。金物リストと現場の金物の種類・取り付け位置を、一本一本照合します。

建方中に施工管理で見ておく点

金物の取付け漏れは図面と現物の1対1照合で潰す

軸組の建方は「仮筋かい→垂直確認→本接合」の順が基本です。垂直精度は柱の2方向で下げ振り・トランシットを当てて確認し、記録を残します。

金物の取付け漏れは、仕上げで隠れると後から確認できません。目視だけに頼らず、図面の金物チェックリストと現物を一つ一つ照合する手順を組み込みます。

混同しやすい用語の整理

通し柱 vs 管柱

通し柱は1階から2階まで継ぎ目なく通る柱で、建物の四隅等に設ける主要な柱です。管柱は各階ごとに設ける柱で、梁で区切られます。

どちらも設計図(軸組図)で位置と断面を確認します。

アンカーボルト vs ホールダウン金物用ボルト

一般アンカーボルトは土台の浮き上がりを防ぐ目的のM12が一般的です。ホールダウン金物用ボルトは耐力壁端部の柱の引き抜きに抵抗する目的でM16以上を使います。

径が違うため、設計図で使い分けを確認しないと現場で混同しやすいです。

理解度チェック

Q.

木造軸組工法でホールダウン金物が必要な理由は?

答えを見る

地震・風圧力による水平力が作用したとき、耐力壁端部の柱に引き抜き力が発生する。この引き抜き力に抵抗するため、柱脚・柱頭をホールダウン金物で基礎・梁と緊結する必要がある。

Q.

建方中に仮筋かいを設ける目的は?

答えを見る

本筋かいを取り付けるまでの間、建方途中の架構が風や作業荷重で倒壊するのを防ぐため。本筋かい取り付け後は撤去する。

まとめ

継手と仕口の違いを確認する

筋かいと耐力壁の施工管理ポイントを確認する

木造の接合金物とホールダウン金物を確認する

RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨にまとめています。

1級建築施工管理 第一次検定 問題解説集

過去問本命1級建築施工管理 第一次検定 問題解説集

地域開発研究所/用語を覚えたら過去問演習で定着。解説が丁寧な正統派。2級は2級のおすすめ参考書から。

独学がきつい・第二次の経験記述に不安があるなら、添削まで付く通信講座も選択肢です。経験記述の添削・独学サポート事務局を見る内容と料金の解説

独学の教材は1級のおすすめ参考書・過去問に、試験のしくみ・勉強法は受験ガイドにまとめています。

参考法令・規格

  • 建築基準法施行令 第42条(土台・基礎)・第47条(継手・仕口の緊結)
  • 平成12年建設省告示第1460号(木造の継手・仕口の構造方法/N値計算)
  • JASS 11 木工事-日本建築学会
  • 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)第12章 木工事

資格を取ったら、次はキャリアと年収

施工管理は人手不足で売り手市場です。今の待遇に不満があるなら、建設業界に強い転職エージェントに相談だけでもしておくと、自分の市場価値と選択肢が見えます。

建設業界専門の転職エージェント【RSG建設転職】▶

登録・相談は無料

独学で合格をめざすなら

使うテキスト・過去問で迷ったら、定番をまとめたこちらもどうぞ。

けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

経験記述の添削・通信講座

独学がきつい、第二次の経験記述が不安。そんな人は添削まで付く通信講座も選択肢です。

独学サポート事務局を見る ▶

内容・料金は公式で確認

けんせつる

けんせつる

施工管理の用語・過去問・受験ガイドを、初心者向けにやさしく案内します。

Topへ >>