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アンカーボルトの据付確認と施工管理ポイント

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けんせつる

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アンカーボルトの据付確認と施工管理ポイントって、どういうこと?

この記事の要点

アンカーボルトとは、鉄骨柱脚とRC基礎(コンクリート基礎)を連結するボルトです。基礎のコンクリート打設前に所定の位置・高さ・垂直精度で据え付けておく必要があります。

施工管理では位置・高さ・垂直の精度確認と、柱建方後のグラウト(モルタル)充填確認が主なポイントです。精度不良は鉄骨建方に直接影響します。

アンカーボルトの位置がズレると、鉄骨柱のベースプレートに正しくボルトが通らず、建方が止まる事態になります。

基礎コンクリートを打設してしまった後からでは修正がほぼ不可能で、打設前の精度確認が唯一のチャンスです。

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アンカーボルトはどんな役割を果たしているか

アンカーボルトは、基礎コンクリートの中に埋め込まれて鉄骨柱脚のベースプレートを固定します。

柱脚の形式(露出型・根巻型・埋込型)によって設計が異なりますが、いずれもアンカーボルトが柱を基礎に定着させる重要な部材です。

言い換えると、「アンカーボルトは鉄骨柱が基礎から抜けたり倒れたりしないよう定着させる部材」ということです。

アンカーボルトの材料規格(JIS G 3101・JIS B 1220)および据付工法の規定は、公共建築工事標準仕様書(下図)の7.2.4に示されています。

公共建築工事標準仕様書 7.2.4アンカーボルト材料・設置規定 7.2.7デッキプレート種類
出所:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版 p.71 7.2.4 アンカーボルト:材料(JIS G 3101・JIS B 1220)・設置規定・グラウト充填材料の基準

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据付時の精度管理の方法

アンカーボルトは基礎配筋後、コンクリート打設前にテンプレート(型板)を使って所定の位置に設置します。

テンプレートとは、アンカーボルトの孔位置を正確に再現した鋼板または木板の型板です。ここで精度が決まります。

アンカーボルトの位置の許容差は、用途で2種類に分かれます。ここは試験でも取り違えが問われるところです。

区分位置(通り芯からのずれ)役割
構造用アンカーボルト管理許容差 ±3mm/限界許容差 ±5mm柱脚に生じる応力を基礎へ伝える
建て方用アンカーボルト管理許容差 ±5mm/限界許容差 ±8mm建て方時に柱を仮固定する

応力を負担する構造用のほうが許容差は厳しく(±5mm)、仮固定用の建て方用は緩い(±8mm)。この大小を逆に覚えると試験で失点します。なお管理許容差は施工の目標値、限界許容差は超えてはならない値で、両者の違いも問われます。

例えば、テンプレートの固定が甘いまま生コンを打設すると、バイブレーターの振動でアンカーボルトが動いてしまうことがあります。打設直後は修正できても、硬化後では手の施しようがありません。

アンカーボルトの保持及び埋込み工法(テンプレート工法・グラウト充填工法)は、公共建築工事標準仕様書(下図)の7.10.1~7.10.3に示されています。

公共建築工事標準仕様書 7.10.1アンカーボルト保持及び埋込み工法 7.10.5建方規定
出所:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版 p.85 7.10.1 アンカーボルトの保持及び埋込み工法(A種テンプレート工法・B種グラウト工法)・7.10.5 建方規定

アンカーボルト管理の確認ポイント

例えば、グラウト充填を確認せず仕上げ工事に進んでしまい、後から柱脚部のグラウト浮きが発覚するケースがあります。ベースプレート下のグラウトは隠れてしまうため、充填時の写真記録が不可欠です。

打設後の位置修正は効かないからテンプレートが命

アンカーボルトは基礎コンクリート打設前に芯出し・レベル・傾きを確認します。打設後の位置修正は困難なので、テンプレートを使って正確に固定することが現場管理の要です。

混同しやすい用語の整理

アンカーボルト vs 頭付きスタッド

アンカーボルトは鉄骨柱脚とRC基礎を連結するボルト(柱脚の固定)。頭付きスタッドは鉄骨梁フランジに溶接して合成スラブのずれ止めとする部材(梁とスラブの一体化)です。

どちらも鉄骨とコンクリートの接合に使いますが、役割と位置が全く異なります。

グラウト vs コンクリート

グラウト(無収縮モルタル)はベースプレート下の隙間に充填する特殊なモルタルで、硬化時に収縮しない特性を持ちます。コンクリートは骨材を含む通常の材料です。

ベースプレート下は狭い隙間のためグラウトを使います。

理解度チェック

Q.

アンカーボルトの据付精度確認で最も重要なタイミングはいつか?

答えを見る

基礎コンクリート打設前。テンプレートで設置後、位置・高さ・垂直を測定し設計値との差を確認する。

打設後の修正は事実上不可能なため、打設前の確認が唯一のチャンス。

Q.

アンカーボルトのテンプレートとは何か?

答えを見る

アンカーボルトの配置位置を正確に再現した鋼板または木板の型板。テンプレートを使ってアンカーボルトを所定の間隔・位置に固定し、コンクリート打設中に動かないよう鉄筋に固定する。

まとめ

鉄骨建方とは?施工管理で見る流れを確認する

墨出しとは?施工管理で確認するポイントを確認する

RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。

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参考法令・規格

  • JASS 6 鉄骨工事(アンカーボルト)-日本建築学会
  • 建築基準法施行令第66条(アンカーボルトの規定)
  • 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)第7章 鉄骨工事

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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