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特定建設作業と騒音規制法・振動規制法とは?届出義務と規制内容を整理

けんせつる

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特定建設作業と騒音規制法・振動規制法って何?どんな場面で使うの?

この記事の要点

騒音規制法・振動規制法では、建設工事で使用する一定の機械による作業を「特定建設作業」として規制しています。特定建設作業を行う場合は、作業開始の7日前まで市町村長へ届出が必要です。

騒音の規制レベルは85dB以下、作業時間は午前7時?午後7時の間で1日10時間以内(第1号区域)が基本です。くい打ち機は騒音・振動の両方の特定建設作業に該当します。

建設工事で使用する重機や機械は、周辺住民に対して大きな騒音・振動を発生させます。

騒音規制法と振動規制法は、これらの影響を抑制するために特定の作業を「特定建設作業」として指定し、届出義務と規制内容を定めています。施工管理者は工事計画の段階でこの制度を把握しておきます。

騒音規制法では何の作業が特定建設作業に指定されているか

騒音規制法施行令第2条別表第2で、建設工事で使用する次の機械を使う作業が特定建設作業として指定されています。

番号特定建設作業(騒音規制法)
1くい打機(もんけんを除く)・くい抜機(油圧式を除く)・くい打くい抜機(圧入式を除く)を使用する作業
2びょう打機を使用する作業
3さく岩機を使用する作業(作業地点が連続して移動する場合は、1日の移動距離が50m以内のものに限る)
4空気圧縮機を使用する作業(電動機以外で原動機出力15kW以上のものに限る。さく岩機の動力として使用する作業を除く)
5コンクリートプラント(混練容量0.45㎥以上)・アスファルトプラント(混練重量200kg以上)を設けて行う作業(モルタル製造を除く)
6バックホウを使用する作業(定格出力80kW以上、低騒音型を除く)
7トラクターショベルを使用する作業(定格出力70kW以上、低騒音型を除く)
8ブルドーザーを使用する作業(定格出力40kW以上、低騒音型を除く)

バックホウ・ブルドーザーは一定以上の出力のものに限られる点に注意しましょう。現場で使う機械の定格出力を確認しておく必要があります。

騒音規制法における特定建設作業の種類と規制基準の一覧は、環境省のパンフレット(下図)に示されています。

騒音規制法 特定建設作業の種類と規制基準(環境省パンフレット)
出所:環境省「騒音規制法パンフレット」p.5 特定建設作業の種類と規制基準一覧

振動規制法では何が対象になるか

振動規制法施行令第2条別表第2で、次の4種類の作業が特定建設作業として指定されています。

番号特定建設作業(振動規制法)
1くい打機(もんけんを除く)・くい抜機(油圧式を除く)・くい打くい抜機(圧入式を除く)を使用する作業
2鋼球を使って建築物等を破壊する作業
3舗装版破砕機を使用する作業
4ブレーカーを使用する作業(手持式を除く)

くい打機は騒音規制法・振動規制法の両方の特定建設作業に該当します。この場合、両方の法律に基づく届出が必要です。

ザックリ言えば、「くい打ち作業は騒音も振動も両方届け出が必要」ということです。

なぜ7日前までに市町村長へ届け出なければならないか

特定建設作業を行う場合の届出の概要は次のとおりです。

項目内容
届出先工事現場の所在地の市町村長
届出期限作業開始の7日前まで
届出者発注者または自主施工者(元請業者)

7日前という期限は、自治体が内容を確認し必要に応じて周辺環境への配慮を促せるようにするためです。

騒音規制法・振動規制法それぞれ別の届出書が必要です。同一の現場でくい打ち作業を行う場合は両方の届出書を提出します。

例えば、月曜日から作業を始めるなら、前週の月曜日(7日前)までに届出を出していないといけません。工程計画の段階から日程を逆算して確認しましょう。

実際にどこまで規制されるのか、数字で整理する

規制の内容は地域の区域(第1号区域・第2号区域)によって異なりますが、住宅地が多い第1号区域での規制基準は次のとおりです。

規制項目基準(第1号区域)
騒音レベル(騒音規制法)85dB以下
振動レベル(振動規制法)75dB以下
作業時間帯午前7時?午後7時
1日の最大作業時間10時間以内
連続作業日数連続して6日以内
作業禁止日日曜日その他の休日

ただし、緊急性があると認められる場合や災害の復旧・防止の場合は適用除外となることがあります。

工事計画の段階で何を確認すべきか

管理人からのコメント

特定建設作業は騒音・振動が基準値を超える作業で、7日前までに市区町村長への届出が必要です。作業時間・1日の作業時間・連続作業日数の制限も確認してください。

近隣住民への事前説明と苦情対応の窓口設置も施工管理者の役割です。

振動規制法における特定建設作業の種類と規制基準の一覧は、環境省のパンフレット(下図)に示されています。

振動規制法 特定建設作業の種類と規制基準(環境省パンフレット)
出所:環境省「振動規制法パンフレット」p.5 特定建設作業の種類と規制基準一覧

混同しやすい用語の整理

騒音規制法 vs 振動規制法の特定建設作業

騒音規制法には8種類、振動規制法には4種類の特定建設作業があります。くい打機は両方に該当するため両方の届出が必要です。

ブルドーザーは騒音規制法の特定建設作業ですが、振動規制法には含まれません。

特定建設作業の届出先 vs 足場の計画届の提出先

特定建設作業の届出先は市町村長、足場の設置計画届の提出先は労働基準監督署長です。提出先を混同しないよう注意が必要です。

一問一答

Q.

特定建設作業の届出先はどこか?

工事現場の所在地の市町村長(区は区長)。

Q.

特定建設作業の届出はいつまでに行うか?

作業開始の7日前まで。

Q.

騒音規制法における特定建設作業の騒音規制レベルは?(第1号区域)

85dB以下。

Q.

くい打機を使用する工事は騒音規制法・振動規制法のどちらの特定建設作業に該当するのか?

両方(騒音規制法・振動規制法の両方の特定建設作業に該当する)。

Q.

第1号区域での特定建設作業の1日の最大作業時間は?

10時間以内

Q.

振動規制法における特定建設作業の振動規制レベルは?(第1号区域)

75dB以下。

まとめ

足場の設置計画届とは?を確認する

石綿(アスベスト)事前調査の義務とは?を確認する

法規の施工管理ポイントは法規にまとめています。

参考資料

・騒音規制法(昭和43年法律第98号)・騒音規制法施行令

・振動規制法(昭和51年法律第64号)・振動規制法施行令

・環境省 騒音規制法のページ

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けんせつる

建築業界の実務経験をもとに、建築施工管理の用語・施工手順・混同しやすい違いを整理しています。

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