ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 施工管理
  3. > 設備配管の水圧試験・満水試験

設備配管の水圧試験・満水試験とは?試験圧力・保持時間・判定基準の施工管理確認ポイント

本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

けんせつる

けんせつる

「給水管の水圧試験って何MPaで何分保持するの?排水管は満水試験と通水試験どっちをやるの?」

この記事の要点

設備配管の試験とは、配管が隠蔽される前に漏水と強度を確認する試験のことです。圧力がかかる配管は水圧試験、重力で流れる配管は満水試験を行います(公共建築工事標準仕様書 機械設備工事編)。

  • 給水配管の水圧試験:試験圧力0.75MPa以上(または最高使用圧力の1.5倍以上の高い方)で60分保持し、漏水・圧力降下がないことを確認する。
  • 排水配管の満水試験:管内を満水にして30分保持し、漏水・水位低下がないことを確認する。天井・壁を閉じる前に実施する。
  • 試験のタイミング:天井・壁の内装下地を閉じる前に実施する。隠蔽後に漏水が発覚すると、内装を開口して修繕することになり工期・コストの損失が大きい。

これから受験する人は受験ガイド、教材選びはおすすめ参考書・過去問もどうぞ。

わかって合格る 1級建築施工管理技士 第一次検定 基本テキスト

テキスト本命わかって合格(うか)る 1級建築施工管理技士 第一次検定 基本テキスト

TAC出版/図解が多く全体像をつかみやすい定番。分野の用語は、この1冊で流れを押さえてから過去問に入ると解きやすくなります。

価格・在庫は各販売ページでご確認ください。1級2級の参考書・過去問の比較もどうぞ。

設備配管試験の種類と目的

設備配管は竣工後に隠蔽されるため、施工中の試験で合否を確認しておく必要があります。主な試験の種類は次のとおりです。

試験の種類対象配管目的
水圧試験(耐圧試験)給水管・給湯管・消火管等の圧力配管圧力をかけて継手・バルブからの漏水・強度不足を確認
満水試験排水管・雨水管等の重力流れ配管管内を満水にして漏水・水位低下がないことを確認
通水試験給水管・排水管実際に通水して流量・流れの良否・詰まりを確認
気密試験(漏気試験)ガス配管・空調ダクト空気圧をかけて漏れがないことを確認

言い換えると、「圧力がかかる配管は水圧試験、重力で流れる配管は満水試験」と覚えておくとよいでしょう。

給水配管の水圧試験(耐圧試験)

給水配管の水圧試験は、公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)に基づき次の基準で実施します。

項目基準値
試験圧力0.75MPa以上(または最高使用圧力の1.5倍以上の高い方)
保持時間60分間
判定基準漏水がなく、圧力降下がないこと
試験範囲系統ごと(区画ごと)に実施。バルブ・機器を切り離して配管のみを試験する場合もある

施工管理での確認ポイントは次のとおりです。

独学で二次検定(施工経験記述)の書き方に不安があるなら、添削が受けられる独学サポート事務局の通信講座で早めにたたき台を用意しておくと安心です。

排水配管の満水試験

排水管・雨水管等の重力排水系統には満水試験を実施します。

項目基準値
試験方法管端部(最下流)を閉塞し、系統の最上部まで水を満たした状態にする
保持時間30分間
判定基準漏水がなく、水位の低下がないこと
確認箇所継手・伸頂通気管の接続部・スリーブ貫通部等

排水管の満水試験は天井・壁を閉じた後には実施できません。必ず天井下地施工前・内壁下地施工前に行います。

試験後に不具合が発見された場合は、その場で修繕してから再試験します。

試験後に通水試験(実際に水を流してスムーズに排水されるか確認)も行うことで、勾配不足・異物詰まりを事前に確認できますね。満水試験で「漏れない」、通水試験で「流れる」、この2つが揃って配管工事の完了確認です。

給湯配管・消火配管の試験基準

給湯管と消火管も水圧試験が必要ですが、給水管とは試験圧力が異なります。

配管の種類試験圧力の目安保持時間
給水配管0.75MPa以上(または最高使用圧力の1.5倍以上)60分
給湯配管最高使用圧力の1.5倍以上(ただし0.75MPa以上)60分
消火管(スプリンクラー・屋内消火栓等)加圧送水装置の締切圧力(最高使用圧力)の1.5倍以上(消防法令・設計仕様書による)消防法令の試験基準による(消防設備士立会い)

スプリンクラー設備の配管試験は消防法施行規則に基づく独自の基準があり、消防設備士の立ち会いのもとで実施することが必要です。施工管理者は各配管系統に適用される基準を設計図書・仕様書で事前に確認しておく必要があります。

試験は天井を閉じる前に・工程表へ独立して入れる

設備配管の試験で注意すべきトラブルとして「試験のタイミングが遅れる」問題があります。「天井を閉じる前にやろうと思っていたが、他工種の都合で先に天井ボードを張ってしまった」という事例が施工失敗事例として記録されています。

試験実施の責任者・タイミング・工程上の位置を着工前の施工計画で明確にし、工程表に「設備配管試験」を独立したチェックポイントとして記載しておくことが重要です。また、試験に合格したことを「写真+試験成績書」の形で記録しておくと、竣工検査・引渡し時に有効な証跡になります。

混同しやすい用語の整理

通水試験 vs 満水試験

満水試験は水を流さず満水・静止状態で漏水・水位低下を確認する施工品質の試験です。通水試験は実際に水を流して流量・勾配・詰まりがないかを確認する機能の試験です。

満水試験で「漏れないか」、通水試験で「流れるか」を確認します。

理解度チェック

Q.

給水配管の水圧試験(耐圧試験)の試験圧力と保持時間はいくらか。

0.75MPa以上(または最高使用圧力の1.5倍以上の高い方)で60分間保持する(公共建築工事標準仕様書 機械設備工事編)。

Q.

排水配管の満水試験の保持時間はいくらか。

30分間。管内を満水にして30分間保持し、漏水・水位低下がないことを確認する。

Q.

設備配管の試験を天井・壁を閉じる前に実施しなければならない理由は何か。

天井・壁を閉じた後に漏水が発覚すると、内装を開口して修繕する必要があり工期・コストの損失が大きいため。隠蔽前の試験が唯一の確認機会となる。

Q.

水圧試験と満水試験はそれぞれどのような配管に適用されるか。

水圧試験は給水・給湯・消火等の圧力配管(ポンプで加圧して試験)。満水試験は排水・雨水等の重力流れ配管(加圧せず満水状態で試験)。

まとめ

設備工事の施工管理は施工管理の視点でまとめています。

1級建築施工管理 第一次検定 問題解説集

過去問本命1級建築施工管理 第一次検定 問題解説集

地域開発研究所/用語を覚えたら過去問演習で定着。解説が丁寧な正統派。2級は2級のおすすめ参考書から。

独学がきつい・第二次の経験記述に不安があるなら、添削まで付く通信講座も選択肢です。経験記述の添削・独学サポート事務局を見る内容と料金の解説

独学の教材は1級のおすすめ参考書・過去問に、試験のしくみ・勉強法は受験ガイドにまとめています。

参考資料

  • 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編)国土交通省
  • 建築設備設計基準(国土交通省大臣官房官庁営繕部)
  • 消防法施行規則(スプリンクラー配管試験基準)

資格を取ったら、次はキャリアと年収

施工管理は人手不足で売り手市場です。今の待遇に不満があるなら、建設業界に強い転職エージェントに相談だけでもしておくと、自分の市場価値と選択肢が見えます。

建設業界専門の転職エージェント【RSG建設転職】▶

登録・相談は無料

独学で合格をめざすなら

使うテキスト・過去問で迷ったら、定番をまとめたこちらもどうぞ。

けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

経験記述の添削・通信講座

独学がきつい、第二次の経験記述が不安。そんな人は添削まで付く通信講座も選択肢です。

独学サポート事務局を見る ▶

内容・料金は公式で確認

けんせつる

けんせつる

施工管理の用語・過去問・受験ガイドを、初心者向けにやさしく案内します。

Topへ >>