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同時使用係数とは?給水設備・電気設備の負荷計算における意味と確認ポイント

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けんせつる

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同時使用係数って何?どんな場面で使うの?

この記事の要点

同時使用係数とは、建物内のすべての給水器具・電気機器が同時には使われないという前提で、実際の使用量(負荷)を算出するために掛ける係数のことです。

同時使用係数を乗じることで、給水管径や電気幹線の容量を現実的な値に合わせて決められます。

もし建物内の全器具が同時に使用されると仮定して給水管や電気幹線を設計したら、設備が過大になって非経済的になります。

実際には全器具が一斉に使われることはほぼなく、同時使用係数を使うことで現実に合った適切な容量の設備を設計できます。

同時使用係数のはたらきの模式図。設備容量の合計に同時使用係数を掛けて、現実的な最大需要に縮める
イメージ用の模式図です(棒の比率は実物どおりではありません)。全機器の容量を単純合計すると過大になるため、同時使用係数(需要率=最大需要電力÷設備容量の合計)を掛けて、現実的な最大需要に縮めて設備容量を決める。

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同時使用係数を使う設備(給水・電気)

給水設備における同時使用係数

給水設備では、給水管の管径を決定する際に同時使用係数を使います。

建物内の給水器具(水栓・シャワー・便器等)の数が多くなるほど、同時使用係数は小さくなります。器具の総数が多いほど全部が一斉に使われる確率が下がるからです。

器具の数同時使用係数の傾向
少ない(数個)大きい(1に近い)。少ない器具では全部が同時に使われる確率が高い。
多い(数十個以上)小さくなる。器具が多いほど全部が同時使用される確率が下がる。

言い換えると、「器具が多いほど同時使用係数は小さく・器具が少ないほど大きい」ということです。具体的な値は計算法(給水栓数法・器具給水負荷単位法)や建物規模によって変わります。

電気設備における同時使用係数

電気設備では、幹線の容量や変圧器の容量を決める際に同時使用係数(需要率)を使います。

すべての照明器具・コンセント負荷・空調設備が同時にフル稼働することは通常ないため、設備容量の合計に同時使用係数を乗じて実際の需要電力を求めます。

計算の考え方説明
設備容量の合計(kW)建物内の全電気機器のカタログスペックの合計
× 同時使用係数(需要率)実際の使用パターンを反映した係数(建物用途により異なる。おおむね0.5~0.8程度)
= 最大需要電力(kW)設計上の受電容量の基準になる

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施工管理者として何を確認するのか

同時使用係数そのものは設計者が決定します。施工管理者が確認すべきポイントはこちらです。

設計変更が生じたときの確認

施工途中で給水器具の数が増えたり・電気機器の容量が変わったりすると、設計時に設定した同時使用係数の前提が崩れることがあります。

設計の器具数と現場が合っているか竣工前に照合する

同時使用係数は設計図書の仕様確認が最初です。給水設備は衛生器具の数・用途から計算、電気設備は最大需要電力から割り出します。

設計と現場の器具数が合っているか竣工前に必ず照合してください。

混同しやすい用語の整理

同時使用係数 vs 需要率

どちらも「全設備が同時稼働しない」という考え方に基づいた係数です。同時使用係数は給水設備で使われることが多く、需要率は電気設備の幹線・変圧器容量計算で使われることが多いです。

考え方は同じですが、適用する設備分野と計算方法が異なります。

同時使用係数 vs 負荷率

同時使用係数(需要率)は「最大需要電力÷設備容量合計」で表す係数です。負荷率は「平均需要電力÷最大需要電力」で表す係数で、設備の稼働状況を示します。

どちらも設備容量の計画・管理に使う係数ですが、対象とする時間軸・目的が違います。

理解度チェック

Q.

同時使用係数とは何か、一言で説明すると?

建物内の全給水器具・電気機器が同時に使用されないことを前提に、実際の負荷(使用量)を算出するための係数。全器具数が多いほど小さくなる傾向がある。

Q.

給水設備で器具の総数が多くなると、同時使用係数はどうなるか?

小さくなる。器具数が多くなるほど全器具が同時使用される確率が下がるため、係数は小さい値になる。

Q.

施工途中に給水器具が増設された場合、施工管理者がすべき確認は?

設備設計者に給水管径(設備容量)の再確認を求める。器具数の変化で同時使用係数の前提が崩れ、管径不足になる場合があるため。

まとめ

設備工事の施工管理は施工管理の視点でまとめています。

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参考資料

  • 空気調和・衛生工学便覧/同学会規格(給水設備の同時使用流量・器具給水負荷単位)-空気調和・衛生工学会
  • 内線規程(日本電気協会)(電気設備の需要率・負荷設備容量)
  • 公共建築工事標準仕様書(機械設備工事編・電気設備工事編)国土交通省

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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