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平板載荷試験とは?手順・有効深さ・地盤改良後の確認への使い方

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けんせつる

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平板載荷試験って何?いつ使うの?

この記事の要点

平板載荷試験とは、円形鋼板(載荷板)を地盤面に置いて荷重をかけ、沈下量から地耐力を直接測定する試験です(JGS 1521)。載荷板は直径30cmが標準です。

N値から推定する標準貫入試験とは異なり、地耐力を実測できるのが特徴です。ただし有効深さが浅いため、地盤改良後の品質確認や表層地盤の支持力確認に使われることが多い試験です。

地盤の強さを「直接測る」という点では非常に信頼性が高い試験です。

ただし、測定できる深さに限界があるため、施工管理ではどんな場面で使うかを理解しておくことが大切です。

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平板載荷試験の手順

試験は以下の流れで進みます。

  1. 試験地盤面の整地:載荷板を水平に設置できるよう試験箇所の地盤面を整地します。載荷板が傾くと荷重が均一にかかりません。
  2. 載荷板(直径30cmの円形鋼板)の設置:整地した地盤面に直径30cmの円形鋼板を置き、反力装置(反力杭や重機を利用)をセットします。
  3. 荷重の段階的増加:ジャッキで荷重を段階的に増やしながら、各段階で沈下量が収束するまで載荷を続けます。
  4. 沈下量の記録:各荷重段階での沈下量を変位計で読み取り、荷重と沈下量の関係をグラフ化します。
  5. 降伏荷重・極限支持力の判定:荷重と沈下量のグラフから、地盤が降伏し始める点(降伏荷重)と地盤が破壊に至る荷重(極限支持力)を読み取ります。

言い換えると、「鋼板で地面を押して、どれだけの力で地盤が沈み始めるかを直接確認する試験」です。

平板載荷試験の仕組みの断面図
平板載荷試験の模式図。円形鋼板に段階的に荷重をかけ、沈下量から地耐力を直接測る。影響が及ぶ有効深さは載荷板径の1.5〜2倍程度と浅い(形・比率はイメージ)。

有効深さが浅い試験をなぜ使うか

平板載荷試験の有効深さは、載荷板径(30cm)の1.5~2倍程度、つまり45~60cm程度とされています。

これは「試験で評価できるのは地表面から45~60cmの範囲の地盤」という意味です。

深部地盤の支持力を評価するには向いていませんが、その浅さが逆に強みになる場面があります。

例えば、表層改良工事が完了した後に「改良した地盤が本当に設計支持力を満たしているか」を確認するため、改良範囲内で平板載荷試験を実施することがあります。

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地盤改良後の確認への使い方

地盤改良(表層改良)は、セメント系固化材を地盤と混合して地耐力を高める工法です。

改良後の地盤は地中に埋まってしまうため、目視では品質を確認できません。そこで平板載荷試験が活躍します。

施工管理での使い方は次の通りです。

要は、「一軸圧縮試験(サンプリング試料の強度確認)と組み合わせることで、地盤改良の品質確認が完結する」という位置づけです。

標準貫入試験と何が違うか

平板載荷試験と標準貫入試験はどちらも地盤の強さを調べる試験ですが、測定方法・得られる情報・適用範囲が異なります。

比較項目平板載荷試験標準貫入試験(SPT)
測定方法鋼板に荷重をかけて沈下量を実測するハンマー打撃回数(N値)を記録する
得られる情報地耐力(直接測定値)N値(地盤硬軟の相対指標)→地耐力は推定
有効深さ載荷板径の1.5~2倍(約45~60cm)ボーリング深度まで(数十mも可能)
主な用途表層地盤の支持力確認・地盤改良後の確認建物全体の基礎計画・杭工事の支持層確認
コスト・手間比較的手軽・現場で即時確認できる大型機械・専門技術が必要

簡単にいうと、「表層の地耐力を直接確認したいなら平板載荷試験、深部地盤を含めた建物全体の基礎計画を立てるなら標準貫入試験」という使い分けです。

試験の目的が違うため、どちらが優れているという話ではありません。施工段階での品質確認に平板載荷試験、設計前の地盤調査に標準貫入試験、という役割分担があります。

平板載荷試験は、地盤調査の方法の一つとして平成13年国土交通省告示第1113号(旧・昭和46年建設省告示第111号を引き継いだ現行告示)に位置づけられています。

平板載荷試験で見えるのは表層だけ

有効深さが45~60cmと浅いことは、試験で評価できるのはその深さまでの地盤だけ、という意味です。例えば表層改良の深度が2mあっても、平板載荷試験が見ているのは表面付近に限られます。

改良の全体を確認するには、一軸圧縮試験のサンプリング深度なども合わせて確認します。

平板載荷試験の適用・試験方法・報告書の規定は、公共建築工事標準仕様書(建築工事編)の4.2.4節(地盤の載荷試験)にも示されています。

混同しやすい用語の整理

平板載荷試験 vs 標準貫入試験

平板載荷試験は表層地盤の地耐力を鋼板への加重で直接実測します。有効深さが浅く、地盤改良後の確認や表層支持力確認が主な用途です。

標準貫入試験はハンマー打撃回数(N値)から地盤の硬軟を判定し、N値をもとに地耐力を推定します。ボーリング孔を使うため深部地盤まで評価でき、建物の基礎設計・杭計画に広く使われます。

理解度チェック

Q.

平板載荷試験に使う載荷板のサイズと形状は?

直径30cmの円形鋼板(JGS 1521)。地盤面に水平に設置して段階的に荷重をかけ、沈下量から地耐力を直接測定する。

Q.

平板載荷試験の有効深さはどのくらいか?

載荷板径(30cm)の1.5~2倍程度、つまり約45~60cm程度。深部地盤の評価には向かないため、表層改良後の確認や直接基礎の支持力確認に使われる。

Q.

地盤改良後に平板載荷試験を行う目的は?

改良した地盤が設計で定めた許容地耐力(kN/m2)以上の支持力を持っているかを現地で直接確認するため。埋まってしまった改良地盤の品質を証明する記録としても保管される。

まとめ

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参考資料

・JGS 1521(地盤の平板載荷試験方法)

・地盤工学会「地盤調査の方法と解説」

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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