ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. 施工管理
  3. > 弾性波速度検層(PS検層)とは?S波速度と液状化評価への活用

弾性波速度検層(PS検層)とは?S波速度と液状化評価への活用

本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

けんせつる

けんせつる

弾性波速度検層って何?どんな場面で使うの?

この記事の要点

弾性波速度検層(PS検層)とは、ボーリング孔を利用してP波・S波の地盤内の伝播速度を深度別に測定する試験のことです。

S波速度(Vs)は地盤の剛性を示す指標で、液状化判定・耐震設計の地盤種別判定・地震応答解析の基礎データとして使われます。P波速度(Vp)からは地下水位の把握もできます。

言い換えると、「ボーリング孔を使って地盤の固さを音速で測る試験」です。

N値が地盤の硬軟を打撃回数で示すのに対し、PS検層は弾性波の伝わる速さで示す点が違います。

簡単に言えば、PS検層は「地面に振動を流して、伝わる速さで硬さを当てる」試験です。硬い地盤ほど弾性波が速く伝わります。金属を叩くと速く高く響き、豆腐だと鈍いのと同じ理屈ですね。

これから受験する人は受験ガイド、教材選びはおすすめ参考書・過去問もどうぞ。

わかって合格る 1級建築施工管理技士 第一次検定 基本テキスト

テキスト本命わかって合格(うか)る 1級建築施工管理技士 第一次検定 基本テキスト

TAC出版/図解が多く全体像をつかみやすい定番。分野の用語は、この1冊で流れを押さえてから過去問に入ると解きやすくなります。

価格・在庫は各販売ページでご確認ください。1級2級の参考書・過去問の比較もどうぞ。

PS検層の仕組みはどうなっているか

試験はボーリング調査で掘削した孔を利用して行います。

地表面でハンマー等を使って振動(弾性波)を起こし、孔内に設置した受振器(ジオフォン)が深度別に弾性波の到達時刻を記録します。

各深度への到達時刻から波の速度を計算し、深度ごとのP波速度・S波速度を得られます。

PS検層の測定の仕組み
PS検層の模式図。地表で起こした弾性波が、孔内の深度別の受振器に届く時間から各深度の波速度(Vp・Vs)を求める(形・比率はイメージ)。
波の種類伝播の特徴主な用途
S波(横波)
速度:Vs
固体のみを伝わる(水中を伝わらない)地盤の剛性把握・液状化判定・耐震設計
P波(縦波)
速度:Vp
固体・液体・気体を伝わる地下水位の把握(飽和層でVpが急増する)

S波は水中を伝わらないので地盤そのものの剛性(Vs)を、P波は水も伝わるので地下水位を読み取る、という役割分担がポイントです。

独学で二次検定(施工経験記述)の書き方に不安があるなら、添削が受けられる独学サポート事務局の通信講座で早めにたたき台を用意しておくと安心です。

S波速度Vsが示す地盤の剛性

S波速度(Vs)は地盤の剛性(せん断剛性)を直接反映する値です。

Vsが高いほど地盤が固く、Vsが低いほど地盤が軟弱です。

具体的な活用場面は次の通りです。

例えば、再開発で大型建物を計画する際に、PS検層のVsデータをもとに地震応答解析を行い、建物の固有周期と地盤の卓越周期が共振しないか確認することがあります。

常時微動測定との違いは何か

地盤の振動特性を調べる試験として、PS検層と常時微動測定はよく比較されます。

比較項目PS検層(弾性波速度検層)常時微動測定
測定場所ボーリング孔の内部(孔内)地表面
把握できる深さボーリング深度まで(深部も可)主に表層〜中深度
精度高い(深度別に詳細なVsを取得)PS検層より劣る
コスト・手間ボーリング孔が必要・コスト高ボーリング不要・比較的低コスト
主な用途液状化判定・耐震設計の地盤種別判定・地震応答解析地盤の卓越周期把握・建物設計前の概略調査

平たくいえば、「精密に深部地盤まで調べたいならPS検層、手軽にざっくり地盤特性をつかむなら常時微動測定」という使い分けです。

弾性波速度検層を含む物理探査(地球物理学的調査)は、地盤調査の方法の一つとして平成13年国土交通省告示第1113号(旧・昭和46年建設省告示第111号を引き継いだ現行告示)の第一に位置づけられています。

ボーリング計画の段階でPS検層の要否を確認

PS検層はボーリング調査と同時に実施することが多く、孔が掘削済みなら追加試験として比較的低コストで行えます。逆に、ボーリングを埋め戻した後では追加できないため、必要かどうかは掘削計画の段階で確認しておくのが肝心です。

液状化が懸念される砂質地盤や、大規模建物の耐震設計が必要な現場では、設計者からPS検層データの提出を求められることがありますので、ボーリング計画の段階で確認しておくといいです。

混同しやすい用語の整理

PS検層(弾性波速度検層) vs 常時微動測定

PS検層はボーリング孔内の受振器で弾性波速度を深度別に精密測定します。深部地盤のVsが得られ、液状化判定・耐震設計の精密な計算に使われます。

常時微動測定は地表に計測機器を置いて日常的な微振動を記録するため、ボーリングが不要で低コストです。ただし深部地盤の詳細な情報は得にくく、精度はPS検層に劣ります。

理解度チェック

Q.

PS検層でS波速度(Vs)を測定する主な目的は?

地盤の剛性把握・液状化判定・耐震設計における地盤種別判定・地震応答解析の基礎データ取得が主な目的。Vsが低いほど軟弱地盤で液状化リスクが高まる。

Q.

P波速度(Vp)から何がわかるか?

地下水位の把握。P波は水中も伝わるため、飽和している層でVpが急増する。

このVpの変化点が地下水位の目安になる。

まとめ

RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。

常時微動測定との違いを確認する

地盤調査とN値の確認ポイントを確認する

1級建築施工管理 第一次検定 問題解説集

過去問本命1級建築施工管理 第一次検定 問題解説集

地域開発研究所/用語を覚えたら過去問演習で定着。解説が丁寧な正統派。2級は2級のおすすめ参考書から。

独学がきつい・第二次の経験記述に不安があるなら、添削まで付く通信講座も選択肢です。経験記述の添削・独学サポート事務局を見る内容と料金の解説

独学の教材は1級のおすすめ参考書・過去問に、試験のしくみ・勉強法は受験ガイドにまとめています。

参考資料

・地盤工学会「地盤調査の方法と解説」

・建築基準法施行令第93条(地盤調査)

資格を取ったら、次はキャリアと年収

施工管理は人手不足で売り手市場です。今の待遇に不満があるなら、建設業界に強い転職エージェントに相談だけでもしておくと、自分の市場価値と選択肢が見えます。

建設業界専門の転職エージェント【RSG建設転職】▶

登録・相談は無料

独学で合格をめざすなら

使うテキスト・過去問で迷ったら、定番をまとめたこちらもどうぞ。

けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

経験記述の添削・通信講座

独学がきつい、第二次の経験記述が不安。そんな人は添削まで付く通信講座も選択肢です。

独学サポート事務局を見る ▶

内容・料金は公式で確認

けんせつる

けんせつる

施工管理の用語・過去問・受験ガイドを、初心者向けにやさしく案内します。

Topへ >>