けんせつる
地盤種別って試験に出てくるけど、第1種・第2種・第3種の違いって何?施工管理で関係あるの?
この記事の要点
地盤種別は建築基準法に基づく地盤の分類で、地震時の揺れやすさ(地震応答)を評価するために使われます。第1種地盤(岩盤・硬質地盤)・第2種地盤(普通地盤)・第3種地盤(軟弱地盤)の3種類に分類されます。
施工管理では地盤調査結果から地盤種別を確認し、設計で想定された地盤種別と実際の地盤が一致しているかを確認することが重要です。
地盤種別は設計段階で決まりますが、施工管理者も「現場の地盤がどの種別か」を把握しておく必要があります。
建築基準法施行令第88条に基づく地盤種別の分類は次の通りです。
| 地盤種別 | 地盤の特徴 | 代表的な地盤 |
|---|---|---|
| 第1種地盤 | 岩盤・硬質砂礫層など固い地盤。地震動が比較的小さい | 岩盤・洪積層(台地・丘陵地) |
| 第2種地盤 | 第1種・第3種以外の地盤(中間的な地盤) | 普通の砂質土・粘性土(一般的な地盤) |
| 第3種地盤 | 軟弱な粘性土・腐植土・埋立地など。地震動が大きくなる | 沖積低地・埋立地・旧河道・谷底低地 |
ザックリ言えば、「第3種地盤ほど地震のとき揺れやすく、建物への影響が大きい」ということです。同じ震度の地震でも、第3種地盤上の建物は第1種地盤上の建物より大きな被害を受けやすいわけです。
地盤種別は設計の地震力計算に使われます。建築基準法では地盤種別に応じた「地盤増幅係数(Gs)」を使って地震力を計算します。
第3種地盤では地震力が大きくなるため、基礎の設計・杭の長さ・建物の耐震設計に影響します。
施工管理者が直接計算に関与することは少ないですが、「設計で想定している地盤種別と現場の実際の地盤が一致しているか」を確認することは重要な業務です。
地盤種別の判定に必要な地盤調査(ボーリング調査・標準貫入試験等)の方法は、昭和46年建設省告示第111号(下図)第一に規定されています。
例えば、設計では第2種地盤を想定していたが、実際の掘削で軟弱な粘性土層が想定より厚く確認された場合、地盤種別の見直しが必要になることがあります。施工管理者は地盤の変化を観察して異常があれば早期に報告することが重要です。
地盤種別の判定指標となるN値は、昭和46年建設省告示第111号(下図)でも基礎・杭の設計に用いる基本的な地盤指標として規定されています。
混同しやすい用語の整理
地盤種別は地震応答の大きさを分類するための区分(第1~3種)。液状化は地震時に砂質地盤が水を含んで液体状になる現象。第3種地盤(沖積低地・埋立地)では液状化リスクも高い傾向があるが、地盤種別と液状化判定は別の評価。
地盤種別は地震応答の評価(地震力計算に使う)。地耐力は地盤が荷重を支える能力(kN/m²)。どちらも地盤評価だが目的と使い方が異なる。
地盤種別の第3種地盤に分類されやすい地形・地盤はどれか?
沖積低地・埋立地・旧河道・谷底低地など。軟弱な粘性土・腐植土・埋立材からなる地盤が該当する。地震時の揺れが大きくなりやすい。
地盤種別が施工管理に関係する場面はどこか?
地盤調査結果から設計で想定した地盤種別と実際の地盤が一致しているか確認する場面。掘削中に想定外の軟弱層が出た場合の設計者への報告。杭工事での支持層到達確認。
同じ震度の地震でも地盤種別によって建物の被害が異なる理由は何か?
地盤が軟弱(第3種)なほど地震動が増幅されるため。地震波は固い地盤より柔らかい地盤を通る際に振幅が大きくなる(地盤増幅効果)。同じ地震でも第3種地盤上の建物は第1種地盤上の建物より大きな揺れを受ける。
RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。
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参考資料
・建築基準法施行令第88条(地震力)
・建設省告示第1793号(地盤種別の判定方法)
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
地盤種別と液状化リスクの関係も合わせて押さえておくとよいですね。
現場実務では「地盤調査報告書を施工管理者自身が読んで内容を理解する」習慣が大切です。設計者任せにしていると、掘削中に想定外の地盤に出会ったときの対応が遅れます。