けんせつる
ランナーとスタッドって何が違うの?どっちも似た形なのに?
この記事の要点
ランナーは床・天井に水平固定するコの字形の受け材で、スタッドを差し込んで受けます。固定間隔は端部50mm以内・中間部900mm以内が基準です。
スタッドはランナーに差し込む垂直の柱材で、溶接せず差し込むだけにすることで建物の層間変位に追従できます。間隔は303mm以下が標準です。
LGS(軽量鉄骨下地)で使われるランナーとスタッドは、内装壁下地の基本部材です。
形状が似ているため混同されやすいですが、役割・取り付け方向・設置場所が異なります。ここを整理しておくと、LGS下地全体の理解がグッと深まります。
ランナーは、床面と天井面に水平に固定するコの字形(C型)の部材です。スタッドを差し込んで受けるための「受け材」の役割を担います。
ランナーはコンクリートアンカー・打込みピンなどで床・天井に固定されます。固定間隔は端部から50mm以内・中間部は900mm以内が基準です。
ザックリ言えば、「スタッドを受けるためのレール」がランナーということです。
スタッドは、ランナーに差し込んで垂直方向に建て込む柱材です。ランナーとほぼ同じコの字形(リップ付きC型)の形状ですが、ランナーよりも断面がやや小さく、ランナーの内側に収まる寸法になっています。
スタッドは上下のランナーに差し込むだけで固定されます(溶接・ビス留めをしない)。これにより建物の変形(層間変位)を吸収できます。
スペーサーを使ってスタッドをランナー内の正しい位置に保持します。スタッドの上に石膏ボードをビスで固定していきます。
| 項目 | ランナー | スタッド |
|---|---|---|
| 取り付け向き | 水平(床・天井に固定) | 垂直(上下のランナーに差し込む) |
| 固定方法 | アンカー・ビスで床・天井に固定 | ランナーに差し込むだけ(溶接不要) |
| 断面形状 | コの字形(C型) | コの字形(リップ付きC型)。ランナーより小さい |
| 役割 | スタッドを受ける受け材 | 壁の骨格を作る柱材 |
| 間隔 | 端部50mm以内・中間部900mm以内で床・天井に固定 | 303mm以下で建て込む(標準) |
「ランナー=水平・受け材」「スタッド=垂直・柱材」という対比で覚えると混乱しにくいですよ。
スタッドをランナーにビスや溶接で固定しないのは、建物の層間変位(地震・風による建物の変形)に追従できるようにするためです。
スタッドがランナー内でスライドできる状態にしておくことで、建物が変形してもLGS下地が破損しにくくなります。例えば、地震で建物が揺れた際に壁下地が固定されていると、変形の力が集中してボードにひび割れが生じる危険があります。
スライドできることで、その力を逃がしています。
混同しやすい用語の整理
ランナーは床・天井に水平固定する「受け材」です。スタッドはランナーに差し込む垂直の「柱材」です。
「ランナー=水平・受け材」「スタッド=垂直・柱材」と覚えましょう。
LGS下地は薄鋼板製で不燃・精度が高い。木下地(間柱)は木材を使い、加工しやすいが収縮・膨張がある。
防火性能が求められる部位ではLGSが選ばれることが多いです。
LGS壁下地で床・天井に水平固定する部材は?
ランナー(コの字形)。
スタッドをランナーに溶接・ビス留めしない理由は?
建物の層間変位(地震・風による変形)に追従できるようにするため。
LGS壁下地のスタッドの標準的な建て込み間隔は?
303mm以下。
(出題例:2級平成29年後期 問55)
> LGS(軽量鉄骨下地)の全体構成を確認する
> 防火戸を確認する
仕上げ・内装工事の施工管理は仕上げ・内装にまとめています。
参考資料
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
ランナーとスタッドの施工管理で見落とされやすいのは「スペーサーの設置忘れ」と「スタッド間隔の不均一」です。スペーサーが設置されていないとスタッドがランナー内でがたつき、ボード張り後に壁面がたわみやすくなります。
現場でスタッドを触ってみてがたつきがある場合は、スペーサーの有無を確認してください。また、ドアや開口部周りはスタッドの補強(ツイン配置や開口補強材の取付け)が必要な場合があります。
設計図書の開口補強の指示を施工前に確認し、補強が必要な箇所を見落とさないようにしましょう。