けんせつる
「GL工法ってどんな工法?GLボンドの間隔とか乾燥期間って何で決まってるの?」
この記事の要点
GL工法とは、RC(鉄筋コンクリート)造の壁面に石膏系接着剤(GLボンド)を団子状に塗り付け、石膏ボードを直接貼る内装工法です。下地材(胴縁・軽量鉄骨下地)が不要なため薄くなりますが、施工上の数値管理が重要です。
GLボンドの団子間隔は縦・横とも250mm以下(端部・コーナーは150mm以下)。乾燥養生期間は夏期10日以上・冬期20日以上(標準的には2週間以上)が目安です。
主にRC造の壁面に石膏ボードを仕上げる場合に使われます。RC壁の表面に直接ボードを貼れるため、部屋が広くなるのが最大のメリットです。
軽量鉄骨(LGS)下地を組む方法だと、下地の厚さ分だけ室内側に壁が出てきます。GL工法なら壁厚の増加を最小限(14~20mm程度)に抑えられるため、特にマンションや集合住宅のリフォームでよく使われます。
ザックリ言えば「RC壁に直接ボードを団子状の接着剤で貼り付ける省スペース内装工法」です。
ただし、外壁に接する壁面や結露リスクのある箇所には使えない場合があるため、設計図でどの壁にGL工法が指定されているかを確認するのが施工管理の出発点です。
GLボンドは壁面に「団子」状に盛り付けてボードを圧着する仕組みです。団子の径はおよそ100mm、盛り付け厚さは15mm程度が標準です。
この団子を縦横250mm以下の間隔で配置するのが基本ルールです。端部・コーナー・開口部周辺は150mm以下に間隔を詰めます。
なぜかというと、間隔が広すぎるとボードが撓んで浮きが生じるからです。特に端部は力がかかりやすく剥離しやすいため、より密に団子を置きます。
例えば、壁面の真ん中は250mmピッチでも問題ないですが、ドア枠の横や窓の下端部では150mmピッチに変えないと、ボードの端が浮いてくることがあります。この使い分けが現場での確認ポイントになりますね。
石膏ボードの下端はコンクリート床面から離して施工します。具体的には、床面からのすき間(クリアランス)を10mm程度以上確保します。
床面に密着させると、床の水分(結露水・清掃水)がボード下端から吸い上げられてボードが傷む原因になります。施工管理では、ボード貼り付け後に下端のすき間が確保されているかを目視確認します。
GLボンドを介して石膏ボードをRC壁に圧着した後、一定の養生期間が必要です。
目安は夏期(気温が高い時期)で10日以上、冬期(気温が低い時期)で20日以上。国土交通省の公共建築工事標準仕様書では「施工後2週間以上養生する」ことを原則としています。
この養生期間中に次の仕上げ工事(クロス貼り・塗装など)を行ってはなりません。GLボンドが完全に硬化していない状態でクロスを貼ると、ボードが動いてクロスが浮いたり、割れたりします。
外気に面したRC壁面にGL工法を施すと、冬季に壁体内結露が起きやすくなります。
なぜかというと、GLボンドで固定されたボードと壁の間に空気層ができるため、壁面の温度差によって空気中の水分が結露しやすくなります。
外壁に接する部位では、設計図に防湿層や断熱材の指定がないかを確認し、必要に応じて防湿シートを挟む施工をとります。これはGL工法固有の注意点として施工管理者が把握しておくべきポイントですね。
GL工法を行う前に、RC壁面の状態確認が必要です。確認項目は以下です。
混同しやすい用語の整理
GL工法はGLボンドでボードを直張り。壁厚の増加が最小限(14~20mm程度)。
LGS工法は軽量鉄骨下地を組んでボードを張る。下地厚さ分(65~100mm程度)壁が厚くなる分、GL工法より壁の間仕切りが不要な空間では有利。
GLボンドの団子間隔は一般部で250mm以下、端部・コーナーで150mm以下。「端部は密に」が基本ルール。
養生期間中はGLボンドが硬化途中。次工程(クロス等)は養生完了後(2週間以上)から開始する。
養生完了前に作業を進めるとボードの浮き・剥落リスクがある。
Q1. GL工法でGLボンドを盛り付ける団子の間隔はいくらか(一般部と端部)。
A. 一般部:縦・横とも250mm以下。端部・コーナー・開口部周辺:150mm以下。
Q2. GL工法施工後の養生期間の目安はどの程度か。
A. 夏期10日以上、冬期20日以上(標準的には2週間以上)。この期間中は次工程への移行は不可。
Q3. GL工法において石膏ボードの下端と床面のすき間はどの程度確保するのか。
A. 10mm程度以上のクリアランスを確保する。床面水分の吸い上げによる劣化を防ぐため。
Q4. GL工法が外壁に接する壁面に使えない場合があるのはなぜか。
A. GL工法はボードと壁の間に空気層ができるため、外気温との温度差で壁体内結露が起きやすい。外壁面では防湿層・断熱材の設置が必要となる場合がある。
仕上げ・内装工事の施工管理は仕上げ・内装にまとめています。
参考資料
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
現場でよくあるミスが「乾燥期間を省いて次工程に進んでしまう」パターンです。工期が押してくると、養生期間を短縮しようとする動きが出てきます。
しかし養生不足のGL工法は後からボードの浮き・剥落・クロスの割れにつながり、補修のコストが養生期間確保のコストを大幅に上回ります。工程計画の段階でGL工法の養生期間を明示的に組み込んでおくことが重要です。