けんせつる
高圧の上限って6,600Vじゃないの?なんで7,000Vなんだろう?
この記事の要点
令和7年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.17は、電気設備の電圧区分に関する問題です。正解は選択肢1。電気設備技術基準における高圧(交流)の上限は7,000V以下であり、「6,600Vまで」は法的定義として誤りです。
令和7年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.17は、電気設備に関する問題です。
問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。
この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | 高圧(交流)の法的上限は7,000V以下。「6,600Vまで」は受電電圧の慣用値であり法的定義ではない |
| 2 | ○(正しい) | 低圧(直流)の上限は750V以下。電気設備技術基準の定義どおり |
| 3 | ○(正しい) | ポンプ・ファンなど動力機器には三相3線式200Vが一般的に用いられる |
| 4 | ○(正しい) | 住宅では単相2線式100V又は単相3線式100/200Vが標準的に使われる |
選択肢1の「6,600Vまで」という記述が誤りで、法的定義での高圧(交流)の上限は7,000V以下です。
電圧区分の問題でひっかかりやすいのは、「実務でよく見る数値」と「法律上の定義」が違う点です。
ここは混乱しやすいところですね。6,600Vは一般的なビルで受電する際に使われる系統電圧として実務では馴染み深い数値です。だからこそ「高圧の上限=6,600V」と思い込んでしまいがちなわけです。
電気設備技術基準では、電圧の種別を次のように定義しています。
低圧は交流600V以下、直流750V以下。高圧は交流600Vを超え7,000V以下、直流750Vを超え7,000V以下。特別高圧は7,000Vを超えるもの、というわけです。
これが誤りを含む選択肢です。高圧(交流)の法的な上限はいくらでしょうか。
電気設備に関する技術基準を定める省令では、高圧は「交流にあっては600Vを超え6,600Vまで」ではなく、「600Vを超え7,000V以下のもの」と定義されています。
ザックリ言えば、法律は「7,000Vまで高圧」と言っているのに、問題文では「6,600Vまで」と書いてあるので誤りということです。
6,600Vは電力会社が配電線に採用している標準電圧であり、多くのビルがこの電圧で受電しているため実務的には非常に馴染み深い数値です。しかし「6,600Vが高圧の上限」というのは法的な定義ではないので注意が必要なんです。
低圧の定義については、交流と直流で上限値が異なります。
直流の低圧は750V以下です。交流の低圧(600V以下)より上限が少し高いわけです。なぜかというと、直流は交流に比べて同じ電圧での危険度が低いとされているためです。
この「交流600V、直流750V」という組み合わせはセットで覚えておきましょう。
動力用の誘導電動機には、一般的にどんな電源が使われるでしょうか。
中規模ビルのポンプやファン、空調機器などに使われる三相誘導電動機には、三相3線式200Vが標準的に採用されます。
三相交流は単相交流に比べて同じ電力を細い電線で送れるため、消費電力の大きな動力機器に適しているわけです。例えば、給水ポンプや換気ファンはこの方式で動いていることがほとんどです。
住宅の電気配線にはどんな方式が使われているか、確認しておきましょう。
住宅では単相2線式100Vまたは単相3線式100/200Vが一般的に用いられます。
単相3線式は、中性線を含む3本の電線で100Vと200Vの両方を取り出せる方式です。エアコンや電気調理器など200Vを使う機器が普及したことで、現在では新築住宅の多くが単相3線式を採用しています。
電圧区分の数値は「低圧・高圧の境界と高圧の上限」の2つを押さえるのが効率的です。
交流600V以下が低圧 → 600Vを超えて7,000V以下が高圧 → 7,000V超が特別高圧という三段階で整理しましょう。
「6,600Vは受電電圧(実務)、7,000Vは高圧の上限(法律)」と分けて覚えると、この問題のひっかけに対応できます。
電気設備技術基準において、高圧(交流)の電圧範囲はどのように定義されているか。
交流600Vを超え7,000V以下のものを高圧といいます。「6,600Vまで」は法的定義ではありません。
電気設備技術基準における低圧の上限は、交流と直流それぞれ何Vか。
交流は600V以下、直流は750V以下が低圧です。直流のほうが上限が高くなっています。
出典
※ この記事の確認日:2026年6月
正解:選択肢1
6,600Vという数値は一般的なビルの受電電圧として広く知られているため、「高圧の上限=6,600V」と思い込んでしまいがちです。しかし電気設備技術基準が定める高圧(交流)の法的上限は7,000V以下なんです。「6,600Vまで」と断言している記述が誤りになるわけです。