けんせつる
コンクリートの打込み・締固め・養生の流れって、どういうこと?
この記事の要点
コンクリート工事の施工管理は、打込み→締固め(バイブレーター)→養生の流れで管理します。
打込みは気温5℃以下・35℃以上は施工を避ける(寒中・暑中コンクリートとして別途管理)。打込み後は養生(湿潤・温度管理)を行い、コンクリートの強度発現を促します。
コンクリートを型枠に打ち込んでから硬化・強度発現までの工程を適切に管理することが、RC造の品質を決める重要な施工管理業務です。
打込み・締固め・養生のそれぞれに管理すべきポイントがあります。
コンクリートの打込みは、受入検査を実施して合格したコンクリートのみ打設します。
例えば、夏場の午後に打設を始めると気温が35℃を超えることがあります。そのような場合は朝の涼しい時間帯にずらすか、暑中コンクリートとしての管理に切り替えます。
コンクリートの打込み規定(打込み方法・先送りモルタル・練混ぜから打込み終了までの時間)は、公共建築工事標準仕様書(下図)の6.6.3に示されています。
締固めはコンクリートの空隙(ジャンカ)をなくし、密実なコンクリートにするための作業です。内部振動機(棒状バイブレーター)を使います。
| 管理項目 | 基準の目安 |
|---|---|
| 挿入間隔 | 60cm以下(JASS5) |
| 挿入時間 | 5~15秒程度 |
| 引き抜き速度 | ゆっくり(急速に抜くと空洞が残る) |
| 締固め終了の目安 | コンクリートの上面にセメントペーストが浮き上がるまで加振する |
| 再振動 | コンクリートが初期硬化前であれば再振動で品質向上できる |
ザックリ言えば、「60cm間隔で刺して、5~15秒振動させて、ゆっくり抜く」これを繰り返すことです。
引き抜きを急ぐと、バイブレーターが通った跡に空洞が残ってしまいます。引き抜きは焦らずゆっくりというのが鉄則です。
バイブレーターによる締固め方法(挿入間隔・下層への挿入規定)および打込み後のコンクリート確認は、公共建築工事標準仕様書(下図)の6.6.5~6.6.7に示されています。
養生とは、打設後のコンクリートが適切に硬化・強度発現するよう、温度・湿度・外力から保護する作業です。
湿潤養生の存置期間(目安):普通ポルトランドセメントの場合、平均気温15℃以上で5日以上が目安です(仕様書による)。
なんとなくイメージできましたか。打設したら終わりではなく、その後の養生が強度発現を左右します。
混同しやすい用語の整理
締固めは打込み直後にバイブレーターで空隙をなくす作業(打設中の作業)。養生は打設後のコンクリートを保護して強度発現を助ける作業(打設後の管理)。
時系列が異なります。
寒中コンクリートは日平均気温4℃以下の時期(凍結防止の保温養生が必要)。暑中コンクリートは日平均気温25℃を超える時期(スランプ低下・急速乾燥対策が必要)。
気温条件によって管理方法が変わります。
コンクリートのバイブレーターの挿入間隔の目安は?
50cm以下。バイブレーターの振動影響範囲(約30~50cm)をカバーするよう配置する。
コンクリート打込み中、材料分離を防ぐための自由落下高さの目安は?
1.5m以下。高い位置から落とすと骨材とモルタルが分離する(材料分離)。
打重ね時間間隔の目安は、外気温25℃未満と25℃以上でそれぞれ何分以内か?
25℃未満は150分以内、25℃以上は120分以内(JASS5)。気温が高いほど初期硬化が早いため、打重ね時間間隔を短くする必要がある。
棒形振動機(バイブレーター)による締固めはどの状態まで続けるか?
コンクリートの上面にセメントペーストが浮き上がるまで。これが締固め完了の目安となる。
RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。
> コンクリート受入検査では何を見る?を確認する
> ジャンカとコールドジョイントの違いは?を確認する
参考資料
・JASS 5 鉄筋コンクリート工事(日本建築学会)
・JIS A 5308 レディーミクストコンクリート
・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)国土交通省
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
コンクリートの打設速度・締固め間隔をコントロールするのが現場管理の核心です。バイブレーターは50cm以下の間隔で60cm以上の深さまで挿入し、引き抜き速度は5~10秒を守ってください。
打設中は型枠の変形・漏れを常時監視します。