ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. RC・鉄骨の施工管理
  3. > コンクリートの打込み・締固め・養生の流れ

コンクリートの打込み・締固め・養生の流れ

けんせつる

けんせつる

コンクリートの打込み・締固め・養生の流れって、どういうこと?

この記事の要点

コンクリート工事の施工管理は、打込み→締固め(バイブレーター)→養生の流れで管理します。

打込みは気温5℃以下35℃以上は施工を避ける(寒中・暑中コンクリートとして別途管理)。打込み後は養生(湿潤・温度管理)を行い、コンクリートの強度発現を促します。

コンクリートを型枠に打ち込んでから硬化・強度発現までの工程を適切に管理することが、RC造の品質を決める重要な施工管理業務です。

打込み・締固め・養生のそれぞれに管理すべきポイントがあります。

打込みで何を管理しなければならないか

コンクリートの打込みは、受入検査を実施して合格したコンクリートのみ打設します。

例えば、夏場の午後に打設を始めると気温が35℃を超えることがあります。そのような場合は朝の涼しい時間帯にずらすか、暑中コンクリートとしての管理に切り替えます。

コンクリートの打込み規定(打込み方法・先送りモルタル・練混ぜから打込み終了までの時間)は、公共建築工事標準仕様書(下図)の6.6.3に示されています。

公共建築工事標準仕様書 6.6.3打込み・先送りモルタル廃棄規定・練混ぜから打込み終了時間
出所:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版 p.51 6.6.2 練混ぜから打込み終了まで(120分/90分)・6.6.3 打込み規定(先送りモルタル廃棄・打込み高さの管理)

バイブレーターでの締固め、何が重要か

締固めはコンクリートの空隙(ジャンカ)をなくし、密実なコンクリートにするための作業です。内部振動機(棒状バイブレーター)を使います。

管理項目基準の目安
挿入間隔60cm以下(JASS5)
挿入時間5~15秒程度
引き抜き速度ゆっくり(急速に抜くと空洞が残る)
締固め終了の目安コンクリートの上面にセメントペーストが浮き上がるまで加振する
再振動コンクリートが初期硬化前であれば再振動で品質向上できる

ザックリ言えば、「60cm間隔で刺して、5~15秒振動させて、ゆっくり抜く」これを繰り返すことです。

引き抜きを急ぐと、バイブレーターが通った跡に空洞が残ってしまいます。引き抜きは焦らずゆっくりというのが鉄則です。

バイブレーターによる締固め方法(挿入間隔・下層への挿入規定)および打込み後のコンクリート確認は、公共建築工事標準仕様書(下図)の6.6.5~6.6.7に示されています。

公共建築工事標準仕様書 6.6.5締固め バイブレーター使用規定・6.6.7打込み後確認
出所:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版 p.52 6.6.5 締固め(バイブレーターの使用方法・挿入間隔・下層への挿入)・6.6.7 打込み後の確認規定

養生は何のために、どうやるか

養生とは、打設後のコンクリートが適切に硬化・強度発現するよう、温度・湿度・外力から保護する作業です。

湿潤養生の存置期間(目安):普通ポルトランドセメントの場合、平均気温15℃以上5日以上が目安です(仕様書による)。

なんとなくイメージできましたか。打設したら終わりではなく、その後の養生が強度発現を左右します。

現場で何を確認すれば品質を守れるか

管理人からのコメント

コンクリートの打設速度・締固め間隔をコントロールするのが現場管理の核心です。バイブレーターは50cm以下の間隔で60cm以上の深さまで挿入し、引き抜き速度は5~10秒を守ってください。

打設中は型枠の変形・漏れを常時監視します。

混同しやすい用語の整理

締固め vs 養生

締固めは打込み直後にバイブレーターで空隙をなくす作業(打設中の作業)。養生は打設後のコンクリートを保護して強度発現を助ける作業(打設後の管理)。

時系列が異なります。

寒中コンクリート vs 暑中コンクリート

寒中コンクリートは日平均気温4℃以下の時期(凍結防止の保温養生が必要)。暑中コンクリートは日平均気温25℃を超える時期(スランプ低下・急速乾燥対策が必要)。

気温条件によって管理方法が変わります。

一問一答

Q.

コンクリートのバイブレーターの挿入間隔の目安は?

50cm以下。バイブレーターの振動影響範囲(約30~50cm)をカバーするよう配置する。

Q.

コンクリート打込み中、材料分離を防ぐための自由落下高さの目安は?

1.5m以下。高い位置から落とすと骨材とモルタルが分離する(材料分離)。

Q.

打重ね時間間隔の目安は、外気温25℃未満25℃以上でそれぞれ何分以内か?

25℃未満150分以内25℃以上120分以内(JASS5)。気温が高いほど初期硬化が早いため、打重ね時間間隔を短くする必要がある。

Q.

棒形振動機(バイブレーター)による締固めはどの状態まで続けるか?

コンクリートの上面にセメントペーストが浮き上がるまで。これが締固め完了の目安となる。

まとめ

RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。

コンクリート受入検査では何を見る?を確認する

ジャンカとコールドジョイントの違いは?を確認する

参考資料

・JASS 5 鉄筋コンクリート工事(日本建築学会)

・JIS A 5308 レディーミクストコンクリート

・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)国土交通省

けんせつる

このサイトの管理人

けんせつる

建築業界の実務経験をもとに、建築施工管理の用語・施工手順・混同しやすい違いを整理しています。

Topへ >>