けんせつる
「コールドジョイントって打継ぎと何が違うの?どうなると発生するの?
時間の基準はある?」
この記事の要点
コールドジョイントとは、コンクリート打設中に先に打ったコンクリートが固まり始めてから次のコンクリートを打重ねたときにできる「意図しない接合不良部」です。施工管理では次を押さえましょう。
ザックリ言えば「先に打ったコンクリートが固まり始めた後に、新しいコンクリートを打重ねると境界面が一体化しない」のがコールドジョイントです。
コンクリートは打設後に水和反応が進み、時間が経つにつれて流動性を失って固まっていきます。この固まり始めた(凝結が始まった)状態のコンクリートの上に次のコンクリートを打設しても、互いに一体化せず境界面が弱点になります。
構造体として荷重を受けたとき、この境界面でひび割れや剥離が生じるリスクがあるため、コールドジョイントは施工管理上「発生させてはならない欠陥」です。
JASS 5 では、コールドジョイントを防ぐための「許容打重ね時間間隔」を次のように定めています。
この時間は「コンクリート練混ぜ開始から打重ねが完了するまでの時間」です。高温期は水和反応が速く進むため許容時間が短くなります。
現場では練混ぜ開始時刻と打重ね完了時刻を記録して管理するのが基本ですね。
許容打重ね時間の根拠となる「練混ぜから打込み終了までの時間」の規定は、公共建築工事標準仕様書(下図)で確認できます。
「打継ぎ」と「コールドジョイント」はどちらも「先に打ったコンクリートと後で打ったコンクリートの境界」ですが、意図があるかどうかが根本的に異なります。
打継ぎは適切に処理すれば構造上問題にならない場合がほとんどですが、コールドジョイントは発生した時点で構造上の欠陥になる可能性があり、発見後は設計監理者と協議が必要ですね。
コールドジョイントを防ぐには、打設前の計画段階での管理が重要です。
コンクリート打込み後にコールドジョイントの有無をいつ・どのように確認するかは、公共建築工事標準仕様書(下図)に規定されています。
混同しやすい用語の整理
打継ぎ:計画的に設けた接合部。位置・処理方法が設計図書で指定されている。
コールドジョイント:打設中に許容打重ね時間を超えて生じた意図しない接合不良部。発生した時点で構造的欠陥になる可能性がある。
→ 「打継ぎ」は正しく処理すれば問題なし。「コールドジョイント」は発生させないことが原則。
許容打重ね時間:コールドジョイント防止のための時間制限。先に打ったコンクリートが固まる前に次を打重ねる必要がある(JASS 5)。
打継ぎ面の養生期間:打継ぎを設ける場合、旧コンクリートが十分に固まってからレイタンス除去・処理を行うために必要な期間。
→ 「許容打重ね時間」と「打継ぎ処理のタイミング」は正反対の条件。
Q1. コールドジョイントとは何か。
A. コンクリート打設中に先に打ったコンクリートが固まり始めた後に次のコンクリートを打重ねたことで生じる意図しない接合不良部。構造上の欠陥になる可能性がある。
Q2. JASS 5 で定める許容打重ね時間間隔は、外気温25℃未満の場合何分か。
A. 120分以内。外気温25℃以上の場合は90分以内に短縮される。
Q3. 打継ぎとコールドジョイントの本質的な違いは何か。
A. 打継ぎは計画的に設けた接合部(意図あり)。コールドジョイントは打設中に許容時間を超えて生じた意図しない接合不良部(欠陥)。
Q4. コールドジョイントの防止策として打設前に確認すべき事項は何か。
A. 打設区画の設定(許容時間内に打ち終わる量)・配車計画(生コン車の台数・間隔)・ポンプ台数と打設記録の管理体制の確認。
RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。
参考資料
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
コールドジョイントは「打設中に気づかず発生する欠陥」である点が管理上の難しさです。発生後は外観から判断しにくく、コア抜きや超音波探傷で確認します。
現場では「生コン車が遅れた」「ポンプが閉塞した」などのトラブルが引き金になることが多いため、打設前に予備の配車計画とポンプ台数を確認しておくことが重要です。また、発生が疑われる場合は早めに設計監理者に報告し、補修方法(エポキシ樹脂注入等)や構造上の影響評価を協議してください。