ゼロから学ぶ建築施工管理

  1. HOME
  2. RC・鉄骨の施工管理
  3. > レイタンスとは?

レイタンスとは何か:コンクリート打継ぎ前に行うべき処理

本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

けんせつる

けんせつる

レイタンスって何?打継ぎの前になぜ除去しないといけないの?

この記事の要点

レイタンス(laitance)は、ブリーディング(水の上昇)によってコンクリート表面に浮き上がる、強度の低い微粒子の堆積層です。

コンクリートの打継ぎを行う前にレイタンスを除去しないと、新旧コンクリートの付着力が低下して打継ぎ部分の強度・水密性が確保できません。施工管理ではレイタンス除去の完了確認除去後の写真記録が必須です。

レイタンスは「見た目では分かりにくいが、残したままだと打継ぎ部分が弱点になる」材料です。

発生メカニズムと除去方法を整理しましょう。

これから受験する人は受験ガイド、教材選びはおすすめ参考書・過去問もどうぞ。

わかって合格る 1級建築施工管理技士 第一次検定 基本テキスト

テキスト本命わかって合格(うか)る 1級建築施工管理技士 第一次検定 基本テキスト

TAC出版/図解が多く全体像をつかみやすい定番。分野の用語は、この1冊で流れを押さえてから過去問に入ると解きやすくなります。

価格・在庫は各販売ページでご確認ください。1級2級の参考書・過去問の比較もどうぞ。

レイタンスのイメージ図。打設したコンクリートのブリーディングで表面にできる弱い層(レイタンス)と、打継ぎ前の除去の必要を示す断面
図:レイタンスのイメージ(模式図)。コンクリート打設後のブリーディング(余剰水の上昇)で、表面に微粒子の弱い層(レイタンス)ができる。打継ぎ前に除去しないと、新旧コンクリートの付着力の低下を招く。

レイタンスはどうして発生するのか

コンクリートを打設すると、コンクリート内の水分(余剰水)が比重差で上昇する「ブリーディング」が起きます。

このブリーディング水とともに、コンクリート内の微細なセメント粒子・骨材微粉末が表面に浮き上がります。これが乾燥・硬化してコンクリート表面に積もった薄い層がレイタンスです。

レイタンスの特徴は次の通りです。

ブリーディングとレイタンスはどう違うのか

ここは混乱しやすいところですね。ブリーディングとレイタンスは関連していますが別の現象です。

用語現象発生タイミング
ブリーディングコンクリート打設後に余剰水が表面に浮き上がる現象(水の移動)打設直後~数時間
レイタンスブリーディング水とともに浮き上がった微粒子が表面で堆積・固化した層硬化後に残る

言い換えると、「ブリーディングが原因でレイタンスが結果として生じる」という関係です。

ブリーディング自体は発生を完全に防ぐことはできませんが、打継ぎ前にレイタンスを除去することで打継ぎ品質を確保できます。

独学で二次検定(施工経験記述)の書き方に不安があるなら、添削が受けられる独学サポート事務局の通信講座で早めにたたき台を用意しておくと安心です。

打継ぎ前にレイタンスを除去する理由

JASS 5・公共建築工事標準仕様書では、コンクリートの打継ぎを行う前にレイタンスを除去することが定められています。

レイタンスを残したまま打継ぎを行うと、次の問題が生じます。

レイタンスの除去方法

主な除去方法は以下の3種類です。施工計画書または設計図書で指定された方法に従います。

施工管理での確認方法

レイタンス除去は「やったかどうか確認できない」と思われがちですが、適切な方法で確認できます。

例えば、地下躯体の打継ぎでレイタンスを除去せずに打設した場合、打継ぎ部分から地下水が漏れるリスクがあります。

地下部分は防水性が特に重要なため、レイタンス除去の確認は打継ぎ前の必須工程です。

「除去したつもり」が角部分に残る

レイタンス除去で現場で起きることがあるのが「除去したつもりだが残っている」問題です。

ワイヤーブラシで軽くこするだけでは不十分で、特に角部分・境界部分に残りやすいです。除去後に現場を歩いて目視確認してから次の打設計画を立てる習慣が重要です。

もう一つは「打継ぎ面を濡らすタイミング」です。

新しいコンクリートの打設前に既設コンクリート面を湿潤にしておかないと、既設コンクリートが水分を吸い取って打継ぎ部の水セメント比が変わってしまいます。レイタンス除去→湿潤→打設という手順を守ることが大切です。

混同しやすい用語の整理

レイタンス vs ブリーディング

ブリーディングはコンクリート内の余剰水が表面に浮き上がる現象(水の移動)。レイタンスはブリーディング水とともに浮き上がった微粒子が表面で固化した層。原因(ブリーディング)と結果(レイタンス)の関係。

レイタンス vs コールドジョイント

レイタンスはコンクリート表面に生じる弱い微粒子層。打継ぎ前に除去すれば問題を防げる。コールドジョイントはコンクリートが部分的に硬化した後に次のコンクリートを打設したことで生じる打継ぎ欠陥。一度発生すると修復が困難。

理解度チェック

Q.

レイタンスが打継ぎ面に残っていると何が起きるか?

新旧コンクリートの付着力が低下する。打継ぎ部分が構造上の弱点になり、地震時・荷重時にひび割れが生じやすくなる。地下部分では水密性が低下して漏水の原因になる。

Q.

レイタンスはどのようなメカニズムで発生するか?

コンクリート打設後のブリーディング(余剰水の上昇)によって、セメント微粒子・骨材微粉末が表面に浮き上がり、硬化して堆積したもの。ブリーディングが原因でレイタンスが生じる。

Q.

レイタンス除去の確認で施工管理者が行うべき写真記録は何か?

除去前と除去後を同じアングルで撮影する。除去後の面が新鮮なコンクリート面(ザラついた面)になっていることを確認できる写真を工事記録として残す。

Q.

JASS 5でレイタンス除去が求められている場面はどこか?

コンクリートの打継ぎを行う前。既設コンクリートの打継ぎ面のレイタンスを除去してから新しいコンクリートを打設することが定められている。

Q.

レイタンス除去後、新しいコンクリートを打設する前に行うべき処理は何か?

既設コンクリート面の湿潤。打継ぎ面を水で湿潤させてから打設する。既設コンクリートが乾燥していると、打設した新しいコンクリートの水分を吸収して品質が低下する。

まとめ

RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。

コンクリートの打継ぎ管理とは?を確認する

ジャンカとコールドジョイントの違いとは?を確認する

1級建築施工管理 第一次検定 問題解説集

過去問本命1級建築施工管理 第一次検定 問題解説集

地域開発研究所/用語を覚えたら過去問演習で定着。解説が丁寧な正統派。2級は2級のおすすめ参考書から。

独学がきつい・第二次の経験記述に不安があるなら、添削まで付く通信講座も選択肢です。経験記述の添削・独学サポート事務局を見る内容と料金の解説

独学の教材は1級のおすすめ参考書・過去問に、試験のしくみ・勉強法は受験ガイドにまとめています。

参考資料

・JASS 5 鉄筋コンクリート工事(日本建築学会)打継ぎの節

・国土交通省「公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版 第6章 コンクリート工事」

資格を取ったら、次はキャリアと年収

施工管理は人手不足で売り手市場です。今の待遇に不満があるなら、建設業界に強い転職エージェントに相談だけでもしておくと、自分の市場価値と選択肢が見えます。

建設業界専門の転職エージェント【RSG建設転職】▶

登録・相談は無料

独学で合格をめざすなら

使うテキスト・過去問で迷ったら、定番をまとめたこちらもどうぞ。

けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

経験記述の添削・通信講座

独学がきつい、第二次の経験記述が不安。そんな人は添削まで付く通信講座も選択肢です。

独学サポート事務局を見る ▶

内容・料金は公式で確認

けんせつる

けんせつる

施工管理の用語・過去問・受験ガイドを、初心者向けにやさしく案内します。

Topへ >>