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躯体工事とは何か:RC・鉄骨・木造の流れと施工管理のポイント

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けんせつる

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躯体工事って何?仕上げ工事と何が違うの?RC造と鉄骨造で何が変わるの?

この記事の要点

躯体工事は、建物の骨格(柱・梁・床・壁)を作る工事です。基礎工事の後、仕上げ工事の前に行います。

構造の種類(RC造・鉄骨造・木造)によって施工の流れが異なり、施工管理者は各工程で確認すべき内容が変わります。躯体の品質は建物の安全性に直結するため、自主検査と写真記録が特に重要です。

基礎工事・躯体工事・仕上げ工事の順序の模式図
躯体工事の位置づけの模式図。基礎工事の後、仕上げ工事の前に建物の骨格をつくる。形・比率はイメージで、実物どおりではない。

躯体工事は建物の「骨格を作る」工程です。仕上げ工事で隠れてしまう部分が多いため、施工中の確認と記録が非常に重要になります。RC造・鉄骨造・木造それぞれの流れを順に確認します。

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躯体工事と仕上げ工事の違い

建物の工事は大きく「躯体工事」と「仕上げ工事」に分かれます。

躯体工事仕上げ工事
対象柱・梁・床・壁(構造体)内外装・床・天井・建具など
目的建物の強度・安全性を確保する使い勝手・意匠性・快適性を確保する
完成後ほとんどが仕上げ材に隠れる完成時に見える部分になる

躯体工事は「見えなくなる骨格を作る工事」です。だからこそ、施工中の確認と写真記録が特に重要になります。

RC造の躯体工事の流れ

RC造(鉄筋コンクリート造)の躯体工事は、基礎工事の後に階ごとに繰り返します。

  1. 墨出し:柱・壁の位置を床面に墨で示す(墨出し
  2. 鉄筋工事:柱・梁・床・壁の鉄筋を組み立てる。かぶり厚・定着長さ・継手を確認する
  3. 型枠工事:コンクリートを打設する形を組み立てる。組立て精度・支保工の確認が重要
  4. コンクリート打設:受入検査(スランプ・空気量・塩化物量)を行った上で打設する
  5. 養生:所定の期間、コンクリートが適切な温度・湿度で硬化するよう管理する
  6. 型枠解体:コンクリートが所定の強度に達したことを確認してから解体する

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鉄骨造の躯体工事の流れ

鉄骨造の躯体工事は工場製作と現場建方に分かれます。

  1. アンカーボルト設置:基礎に鉄骨柱を固定するボルトを設置する。位置精度の確認が重要
  2. 鉄骨建方:工場で製作した柱・梁を現場でクレーンを使って組み立てる
  3. 高力ボルト本締め:仮ボルトで仮固定した後、高力ボルトを所定のトルクで本締めする
  4. 溶接:現場溶接が必要な箇所を溶接する。外観検査・超音波探傷検査で品質確認
  5. デッキプレート敷設:床スラブの型枠となるデッキプレートを敷き、コンクリートを打設する

木造の躯体工事の流れ

木造の躯体工事は土台敷きから始まります。

  1. 土台敷き:基礎の上に土台(木材)を敷く。アンカーボルトで基礎に固定する
  2. 柱・梁の建て方:柱・梁・桁を組み立てる。レッカーまたは手起こしで建て方を行う
  3. 筋かい・金物の取り付け筋かいや金物を設置して水平力に抵抗できるようにする
  4. 構造検査:柱・梁の接合・金物の取り付け状況を確認する(中間検査に相当)
  5. 屋根下地・防水シート:屋根の構造体と防水層を施工する

かぶり不足は打設前の検査でしか止められない

鉄筋のかぶり不足は、段取り筋の位置ずれやスペーサー不足が原因で起き、コンクリートを打設すると型枠解体後まで見えなくなります。躯体は打設してしまうと、後から中の鉄筋を直せません。だからこそ、打設前の鉄筋検査・型枠検査を写真と突き合わせて行うことが、後からの是正コストを大きく下げます。

「後で直せばいい」が通じないのが躯体工事です。隠れる前の確認を一工程として工程表に組み込みます。

混同しやすい用語の整理

躯体工事 vs 基礎工事

基礎工事は地盤から建物を支える基礎(フーチング・杭など)を作る工事。躯体工事は基礎の上に立ち上がる柱・梁・床・壁を作る工事。広義には基礎工事を含めて「躯体工事」と呼ぶ場合もある。

躯体工事 vs 仕上げ工事

躯体工事は建物の骨格(強度を担う構造体)を作る。仕上げ工事は躯体の上に内外装・床・天井・建具などを施工する。完成後に隠れる躯体工事こそ施工中の確認と記録が重要。

理解度チェック

Q.

躯体工事と仕上げ工事の違いは何か?

答えを見る

躯体工事は柱・梁・床・壁など建物の骨格を作る工事。仕上げ工事は内外装・建具など使い勝手・意匠性を確保する工事。躯体工事の成果物は完成後に仕上げ材に隠れるため、施工中の確認と記録が特に重要。

Q.

RC造の躯体工事の基本的な順序を述べよ。

答えを見る

墨出し→鉄筋工事→型枠工事→コンクリート打設(受入検査含む)→養生→型枠解体。この工程を階ごとに繰り返す。

Q.

躯体工事で施工管理者が写真記録を特に重要視する理由は何か?

答えを見る

躯体の多くの部分は仕上げ工事で隠れてしまうため、施工後に確認できない。施工中の写真記録が品質証明の唯一の手段となるから。

まとめ

自主検査とは?を確認する

工事写真の管理とは?を確認する

施工管理の記事は施工管理にまとめています。

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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