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高力ボルトの仮締めと本締めの違いは?締付け管理のポイント

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けんせつる

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高力ボルトの仮締めと本締めってどう違うの?

この記事の要点

高力ボルトとは、鉄骨接合部を高い締付け力(軸力)で固定するボルトのことです。締付けは仮締め(一次締め)→マーキング→本締め(二次締め)の順で行います。

本締め方法はトルクコントロール法(トルク値で管理)とナット回転法(回転角で管理)の2種類があります。締付け完了はマーキングのずれで確認します。

鉄骨造(S造)の接合部は高力ボルトで締め付けて固定します。

高力ボルトは通常のボルトより高い締付け力(軸力)を与えることで、高力ボルト摩擦接合の原理で力を伝達します。施工管理者は締付けの手順・方法・確認方法を把握しておくと現場判断に迷わない。

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高力ボルトはどんな手順で締付けるか

言い換えると、「一次締め(仮)→マーキング→二次締め(本)」の3段階で管理し、締付け完了はマーキングのずれで確認するということです。

本締めの方法(トルクコントロール法とナット回転法)

方法管理方法特徴
トルクコントロール法規定のトルク値(導入トルク)で管理キャリブレーションされたトルクレンチを使用。シャーボルト(ピンテール破断で確認)・S10Tもこの分類
ナット回転法一次締め後のナット回転角(標準は約120°=1/3回転)で管理接合部の板厚・ボルト径に応じた回転量が規定される

どちらを採用するのかは設計図書・仕様書で指定されます。現場では指定された方法に従って管理します。

なんとなくイメージできましたか。

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締付け順序の基本(中央から外側へ)

高力ボルトの締付けは、接合部の中央から外側に向かって(または中央のボルトから順番に)締め付けることが基本です。外側から締めると接合板が不均一に密着して、中央にすき間(肌すき)が残ってしまいます。

なお、板厚の差でできる肌すきは別の話で、1mmを超える場合はフィラープレートを入れて埋めます。

一次締め(仮締め)の順序

接合部の中央から外側へ順に締付けます。

二次締め(本締め)の順序

一次締めと同方向(中央から外側)で本締めを行います。

高力ボルト締付けの現場確認チェックポイント

例えば、本締め済みか未締めかを後からわかるようにするために、マーキングの状態を部位ごとに写真で記録します。マーキングがないと目視で確認できません。

管理人からのコメント

仮締めは手締めの後にインパクトレンチで軽く締めるだけです。本締めは2回締め(1次・2次)で管理します。

1次締め後のマーキングを必ず行い、2次締め後の回転量を確認してください。

高力ボルトの一次締めトルク・本締め後の確認規定は、公共建築工事標準仕様書(下図)の7.4.7に示されています。

公共建築工事標準仕様書 7.4.7高力ボルト締付け・一次締めトルク・ナット回転確認規定
出所:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版 p.75 7.4.7 締付け:一次締めトルク値・本締め後のナット回転量確認(120°±30°)・マーキングによる管理規定

混同しやすい用語の整理

一次締め vs 二次締め(本締め)

一次締めは部材を密着させるための仮の締付け(規定の一次締めトルク値で管理)。二次締め(本締め)は所定の軸力(締付け力)を導入する最終締付けです。

マーキングを挟んで2段階で締付けます。

トルクコントロール法 vs ナット回転法

トルクコントロール法はトルク(ねじりの強さ)で管理。ナット回転法はナットを回した角度(回転量)で管理します。

どちらも適切な軸力を導入するための方法で、採用する方法は設計図書・仕様書で指定されます。

高力ボルトの種別(F10T・S10T等)と標準ボルト張力の規定は、公共建築工事標準仕様書(下図)の表7.4.1に示されています。

公共建築工事標準仕様書 表7.4.1高力ボルト種別・標準ボルト張力一覧
出所:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版 p.74 表7.4.1 高力ボルトの種類・呼び径・標準ボルト張力(kN)一覧

理解度チェック

Q.

高力ボルトの本締め完了を確認する方法は?

マーキングのずれ量を確認する。一次締め後に入れたマーキングが、本締めにより所定の回転角だけずれていることを全数確認する。

Q.

高力ボルトの締付け順序の基本は?

接合部の中央から外側に向かって(中央のボルトから)締付ける。外側から締めると中央に隙間が生じる可能性がある。

まとめ

鉄骨建方とは?施工管理で見る流れを確認する

ピンテール破断で何を確認する?を確認する

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  • JASS 6 鉄骨工事(高力ボルト接合)-日本建築学会
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  • 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)第7章 鉄骨工事

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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