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けんせつる
足場の点検では何を見る?確認項目と点検タイミングって、どういうこと?
この記事の要点
足場の点検とは、足場の損傷・変形・緩みを確認して転落・崩壊事故を防ぐための確認作業のことです。労働安全衛生規則(事業者は第567条、注文者は第655条)で、①その日の作業開始前、②組立・解体・変更の後、③強風(10分間平均風速10m/s以上)・大雨(1回の降水量50mm以上)・中震(震度4)以上の地震など悪天候・地震の後、に点検が義務付けられています。
点検では壁つなぎの状態・手すりの高さ・床材の損傷・接続部の緩みなどを確認します。点検結果は記録として残す義務があります。なお、これら法定点検に加え、月1回程度の定期点検を作業所のルールとして行うのが一般的です。
足場は一度組み立てても、強風・大雨・地震などにより損傷・変形することがあります。
適切なタイミングで点検し、問題があれば速やかに補修することが、転落・崩壊事故を防ぐために不可欠です。安全ネットの状態もあわせて確認する。
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労働安全衛生規則第567条(事業者)・第655条(注文者)に基づき、次のタイミングで足場の点検が義務付けられています。
| タイミング | 内容 |
|---|---|
| その日の作業開始前 | 手すり・中さん等の取り外し・脱落の有無を点検する |
| 組立後・変更後 | 足場の組立完了時・一部解体・変更後に点検を実施する |
| 強風後 | 10分間平均風速10m/s以上の強風が吹いた後 |
| 大雨後 | 1回の降水量50mm以上の大雨の後 |
| 中震以上の地震後 | 震度4以上の地震の後 |
言い換えると、「強風(10m/s以上)・大雨(50mm以上)・中震(震度4)以上の地震後は、作業再開前に必ず点検する」というルールです。これらに加えて、月1回程度の定期点検を作業所のルールとして行うのが一般的です。
足場の点検等の規定・作業主任者の資格要件は、滋賀労働局の資料(下図)に示されています。
点検のタイミングだけでなく、「何を見るか」も同様に重要です。
例えば、強風後に壁つなぎのアンカーが緩んでいるのに気づかずに使用を続けると、足場全体が倒壊する危険があります。点検で早期に発見することが重要です。
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点検を実施した後は、点検結果を記録する義務があります(労働安全衛生規則)。
記録には次の内容を含めます。
「点検したが記録がない」という状態は、やっていないと同じ扱いになります。記録まで完成させて初めて点検が終わります。
わく組足場の壁つなぎ・交さ筋かい・床材の規定(点検確認項目)は、滋賀労働局の資料(下図)に示されています。
混同しやすい用語の整理
定期点検は月1回程度行う計画的な点検(実務上の作業所ルール)。臨時点検は強風・大雨・地震などの異常気象・自然現象の後に実施する、安衛則上義務の緊急点検です。
どちらも記録が必要です。
一般的に「点検」は施工者(作業主任者等)が行う日常的な状態確認。「検査」は発注者・監督員が行う竣工前の確認作業を指す場合があります。
足場の点検は、平成29年度から令和7年度にかけて、1級・2級で繰り返し問われています。引っかけは大きく2つのパターンです。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 1級 令和7年 No.48 | つり足場の点検項目に「脚部の沈下・滑動」を入れる → 脚部のないつり足場には当てはまらない(支柱式足場の項目) ←① |
| 1級 令和2年 No.68 | つり足場の点検に「脚部の沈下・滑動」を挙げる → 誤り。つり足場はつり綱・つり枠・床材の損傷等を点検する ←① |
| 1級 平成29年 No.68 | つり足場の作業開始前点検に「脚部の沈下・滑動」を混ぜる → 同じ取り違え(脚部がない) ←① |
| 2級 令和5年前期 No.37 | 作業開始前の足場点検(墜落防止設備の取り外し確認)を作業主任者の職務とする → 誤り。これは事業者に課された別条文の点検義務 ←② |
| 2級 令和5年後期 No.38 | 足場材料の点検・不良品の除去を特定元方事業者の措置とする → 誤り。事業者・作業主任者の職務 ←② |
引っかけの核心は、つり足場には脚部がないので「脚部の沈下・滑動」は点検項目に入らず、足場の点検義務を負うのは事業者であるという2点です。
足場の点検が必要な「強風」とは10分間平均風速何m/s以上か?
10m/s以上。
足場の点検が必要な「大雨」とは1回の降水量何mm以上か?
50mm以上。
安衛則で足場の点検が義務付けられているのはどんなときか?
その日の作業開始前、組立・解体・変更の後、強風・大雨・大雪等の悪天候や中震(震度4)以上の地震の後(第567条・第655条)。月1回程度の定期点検は実務上の作業所ルール。
> 足場の種類と安全管理の基本を確認する
> 壁つなぎの設置間隔の基準を確認する
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参考資料
・労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)
・労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号。第567条:足場の点検時期・記録/第655条:注文者の点検義務。令和5年改正で点検者の指名・氏名記録を追加)
・滋賀労働局「足場に関する労働安全衛生法上の規定について」
・厚生労働省 職場のあんぜんサイト
※ この記事の法令確認日:2026年5月
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月1回点検は法定ではない(法定は作業開始前・変更後・悪天候後)
安衛則の足場点検義務は「その日の作業開始前・組立解体変更後・悪天候や中震以上の地震後」です。台風・大雨・大地震の後は作業再開前の点検が義務付けられています。月1回程度の定期点検は実務上の作業所ルールとして行います。
点検結果は記録・保管し、異常箇所は作業開始前に補修してください。