けんせつる
砂と砂利って一緒に置いてたらダメなの?骨材の保管って何に気をつければいい?
この記事の要点
骨材(砂・砂利・砕石)は種類ごとに分けて保管し、異物・泥の混入を防ぐことが基本です。
混在すると配合計画が崩れ、強度や耐久性に直接影響します。コンクリート品質管理の入り口がここにあります。
コンクリートは、セメント・水・骨材の配合計画通りに練り混ぜて初めて設計通りの品質になります。
骨材の保管が乱れると、配合が狂い、コンクリートの品質が保証できなくなります。
骨材は大きく細骨材(砂)と粗骨材(砂利・砕石)に分かれます。
さらに産地・品質・粒度が違うものはそれぞれ別管理が必要です。
| 種類 | 代表例 | 保管上の注意 |
|---|---|---|
| 細骨材 | 川砂、山砂、海砂、砕砂 | 泥・塩分・有機物の混入を防ぐ。表面水率を安定させる |
| 粗骨材 | 砂利(川砂利・山砂利)、砕石 | 細骨材との混在を防ぐ。洗い後の排水管理が重要 |
ザックリ言えば、「砂と砂利は別々の場所に積む、他のものが混ざらないようにする」ということです。
配合設計は骨材の粒度・比重・吸水率などを基に計算されています。
砂と砂利が混在した状態で計量すると、実際の配合が計算値からずれてしまいます。
例えば、細骨材が多く混入した粗骨材を使うと、水セメント比が狂い、強度が設計値に届かないことがあります。
保管ヤードは地盤を整備し、泥水が溜まらないよう排水を確保することが重要です。
また、骨材の周囲に仕切り(間仕切り板・土留め等)を設けて他の骨材や資材との混在を防ぎます。
細骨材(砂)は含水状態によって表面水率(骨材表面に付着している水の割合)が変わります。
雨の直後は表面水率が高く、乾燥が続けば低くなります。この変動を無視してコンクリートを練ると、練混ぜ水量が狂い、水セメント比が変わってしまうことになります。
ここは混乱しやすいところですね。保管中に骨材の水分量が変わり、それが打設するコンクリートの品質に影響する、というのがポイントです。
簡単にいうと、「骨材を打設に使う前には表面水率を確認して配合を補正する」ということです。
コンクリートの種別と設計基準強度・スランプの規定は、公共建築工事標準仕様書(令和4年版)の表4.5.1(下図)に示されています。
混同しやすい用語の整理
JIS A 5308では、細骨材は10mmふるいを全部通過し、5mmふるいを質量で85%以上通過する骨材と定義されます。粗骨材は5mmふるいに質量で85%以上とどまる骨材です。
砂と砂利の区分は粒径ではなくふるい通過率で定義されています。
砂利は自然の水流・風化で丸みを帯びた骨材です。砕石は岩石を機械的に砕いた骨材で角張っています。
砕石はセメントペーストとの付着が砂利より良い傾向があります。配合設計で使い分けが指定される場合があるため、保管時に混在させないことが重要です。
細骨材・粗骨材の使い分けを規定した場所打ちコンクリート杭地業の一般事項は、同仕様書の4.5節(下図)に示されています。
骨材を種類ごとに分けて保管する理由は?
混在すると配合設計が崩れ、水セメント比・強度・耐久性が設計値を外れる可能性があるため。
骨材の保管ヤードで排水を確保する理由は?
泥水に骨材が浸かると泥・不純物が混入し、品質が低下するため。また細骨材の表面水率が不安定になり、配合管理が難しくなる。
表面水率とは何か?
骨材の表面に付着している水の、骨材の乾燥質量に対する割合。雨後に増加し、乾燥すると低下する。
コンクリートの練混ぜ水量の補正に使う。
施工管理の基本は施工管理にまとめています。
参考資料
・JIS A 5308 レディーミクストコンクリート
・JASS 5 鉄筋コンクリート工事(日本建築学会)
・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)
※ この記事の確認日:2026年5月
施工管理のポイント
骨材の保管は「どこに積むか」だけでなく「その状態を維持できるか」が重要です。雨が続いた翌日に細骨材の表面水率を確認せずに打設したら、水量過多で強度が落ちていたというトラブルは実際によくある話です。
保管場所の排水状態を日々確認する習慣が、コンクリート品質管理の第一歩だと思います。