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品質管理の用語とは?母集団・ロット・かたよりとばらつき・計量値と計数値の違い

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けんせつる

けんせつる

母集団・ロット・かたより・ばらつき…品質管理の用語が似ていて、どれがどれだか混ざるんだけど?

この記事の要点

品質管理の用語は、データの集まりを表す語(母集団・ロット・試料)と、値の正しさを表す語(誤差・かたより・ばらつき)、データの種類を表す語(計量値・計数値)に分けると整理できます。

とくに問われるのが、誤差=測定値−真の値かたより(真の値からの系統的なズレ)とばらつき(データの散らばり)の違い計量値(連続量)と計数値(個数)の違いです。図の道具はQC7つ道具で別に扱います。

品質管理の用語とは、品質のデータをどう集め、どう良し悪しを判断するかを表すことばのことです。

大きく3つのグループに分けると混ざりません。1つ目はデータの集まりを表す語(母集団・ロット・試料)、2つ目は値の正しさを表す語(誤差・かたより・ばらつき)、3つ目はデータの種類を表す語(計量値・計数値)です。

これらはQC7つ道具(ヒストグラムや管理図などの図表)とは別の話で、こちらは「データそのものを表すことば」です。

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母集団・ロット・試料(サンプル)

まず、データの集まりを表す3つの語です。

母集団は、調べたい対象の全体のことです(JIS Z 8101-2では「検討の対象とするアイテムの全体」)。

ロットは、その母集団のうち、同じ条件でつくられた品物のまとまりのことです(「本質的に同じ条件で構成された、母集団の明確に分けられた部分」)。同じ日に同じ材料で打ち込んだコンクリートを1ロットとして扱う、といった使い方をします。

試料(サンプル・標本)は、母集団から抜き取った一部のことです。全部を調べる代わりに、この試料を調べて全体を推し量ります。

誤差・かたより・ばらつきの違い

次に、測った値の正しさを表す語です。ここが試験で最もよく問われます。

誤差は、測定値から真の値を引いた値です。真の値よりどれだけずれているかを表します。

かたよりは、測定値の平均(期待値)と真の値との差です。いつも同じ方向へずれる、系統的なズレを指します。

ばらつきは、測定値がそろわず散らばっている程度のことです。同じ条件で測っても値が毎回少し違う、その散らばりを指します。

かたよりは「的の中心からどちらへずれているか」、ばらつきは「どれだけ散らばっているか」と考えると分かれます。

かたよりとばらつきの違いを的で表した模式図(中心からのズレがかたより、散らばりがばらつき)
的の中心を真の値としたイメージです。中心からのかたより(ズレ)と、点の散らばり(ばらつき)は別のものです。位置関係をつかむための模式図で、点の数や配置は実際のデータではありません。

計量値と計数値の違い

データの種類を表す2つの語です。

計量値は、長さ・重さ・時間・強度のように連続した量で、測って得られ、単位が付く値です。コンクリートの圧縮強度やスランプ値が計量値です。

計数値は、不良品の数・欠点の数・クレーム件数のように数えて得られる個数で、1個・2個と飛び飛びの値をとります。

「測って得るのが計量値、数えて得るのが計数値」と覚えると分かれます。

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全数検査と抜取検査

検査のしかたを表す2つの語です。

全数検査は、対象すべてのアイテムを検査する方法です。不良品を1つも見逃せない重要な部材に向きます。

抜取検査は、ロットから試料を抜き取って検査し、その結果でロット全体の合否を判断する方法です。全部を調べる時間やコストがかかりすぎる場合に使います。

検査する値が計量値か計数値かで、計量抜取検査(特性値を測る)と計数抜取検査(良品・不良品で分ける)に分かれます。

過去問でどう問われたか

品質管理の用語は、1級で平成27年度から令和2年度、2級で平成29年度から令和7年度までほぼ毎年問われています。引っかけは大きく2パターンです。

年度・級・No. 問われ方/引っかけ(誤り → 正しくは)
1級 H30 No.58 「誤差」の定義をずらす → 誤差=測定値から真の値を引いた値(←①定義)
1級 R2 No.58 かたよりとばらつきの取り違え → かたより=真の値からの系統的なズレ/ばらつき=散らばり(←①定義)
2級 R7 No.34 ロットの定義 → 等しい条件下で生産された品物の集まり(←①定義)
2級 R4 No.34 PDCAの説明にQCDSの語を当てる → PDCA=計画・実施・確認・処置(←②語の取り違え)
2級 R3前期 No.34 SMWを品質管理用語に混ぜる → SMWは山留め工法(←②関係ない語)
2級 R5前期 No.34 ALCを品質管理用語に混ぜる → ALCは軽量気泡コンクリート建材(←②)
2級 R6 No.33 マニフェストを品質管理用語に混ぜる → マニフェストは産業廃棄物管理票(←②)

2級で最も多いのは、品質管理と関係のない語(SMW・ALC・マニフェスト)を1つ混ぜて「最も関係が少ないもの」を選ばせる引っかけです。用語の意味と「どの分野の語か」をセットで押さえると外しません。

混同しやすい用語の整理

かたより と ばらつき

かたよりは、測定値の平均が真の値からどれだけずれているか(系統的なズレ)です。ばらつきは、測定値どうしがどれだけ散らばっているか(散らばりの程度)です。

かたよりは「中心がずれている」、ばらつきは「散らばっている」と覚えると分かれます。両方とも小さいほど、真の値に近く安定した測定です。

計量値 と 計数値

計量値は長さ・重さ・強度のように測って得る連続量、計数値は不良品数・欠点数のように数えて得る個数です。

単位が付いて小数もありうるのが計量値、飛び飛びの整数になるのが計数値です。

理解度チェック

Q.

誤差とは何から何を引いた値か。

測定値から真の値を引いた値です。

Q.

かたよりとばらつきの違いは何か。

かたよりは測定値の平均と真の値との差(系統的なズレ)、ばらつきは測定値どうしの散らばりの程度です。

Q.

計量値と計数値の違いは何か。

計量値は長さ・重さ・強度など測って得る連続量、計数値は不良品数・欠点数など数えて得る個数です。

まとめ

品質管理の用語は、集まり(母集団・ロット・試料)・正しさ(誤差・かたより・ばらつき)・種類(計量値・計数値)の3グループで整理できます。

QC7つ道具とは?を確認する / > 施工管理の記事一覧を見る

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  • JIS Z 8101-1:2015/JIS Z 8101-2:2015(統計―用語及び記号):母集団・ロット・試料・かたより・誤差・全数検査・抜取検査の定義
  • JIS Z 9015(計数値検査に対する抜取検査手順)ほか抜取検査に関するJIS

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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