けんせつる
ピンテール破断で何を確認する?シャーボルトの施工管理って、どういうこと?
この記事の要点
ピンテールとは、トルクシア型高力ボルト(シャーボルト)の先端に付いた破断用の突起部分です。専用レンチで締付けると、所定のトルクに達したときにピンテールが自動的に破断し、本締め完了を示します。
施工管理では、全ボルトのピンテールが破断しているか(目視で全数確認)します。破断していないボルトがあれば本締め未了です。
トルクシア型高力ボルト(シャーボルト)は、国内の鉄骨建築で広く使われる高力ボルトの一種です。
ピンテールの破断を目視確認するだけで本締め完了がわかるため、施工管理の効率が高い方式です。
トルクシア型高力ボルト(TS形高力ボルト)は、ボルト先端にピンテール(破断溝付きの突起)がついた高力ボルトです。
ザックリ言えば、ピンテールは「高力ボルトが所定のトルクで締まったことを示す破断センサー」ということです。破断していれば本締め完了、破断していなければ未締めということです。
| 確認内容 | 状態 | 対応 |
|---|---|---|
| ピンテール破断あり | 本締め完了 | 問題なし(写真記録) |
| ピンテール破断なし(残っている) | 本締め未了 | 再度シャーレンチで締付けを行う |
| ピンテールは破断しているが、ナットが供回り | 接合部の板間に隙間・締付け不足の可能性 | 板間の状態を確認・是正する |
例えば、高所作業でピンテール破断を目視確認する場合、上から見下ろせない位置の接合部は足場が必要になります。全数確認のための段取りは事前に考えておきます。
| 方式 | 本締め確認方法 |
|---|---|
| トルクシア型(シャーボルト) | ピンテールの破断を目視確認(全数) |
| ナット回転法(JIS形高力ボルト等) | マーキングのずれ量で確認(全数) |
シャーボルトはピンテールが破断するのかどうかという明確な目視判断ができるのが特徴です。ナット回転法はマーキングのずれを読み取る判断が必要です。
なんとなくイメージできましたか。
トルクシア型高力ボルトの締付け確認・本締め完了の判定規定は、公共建築工事標準仕様書(下図)の7.4.7に示されています。
混同しやすい用語の整理
シャーボルト(TS形)はピンテール破断で本締めを確認するトルクコントロール法のボルト。JIS形高力ボルト(F10T等)はマーキングのずれで確認するナット回転法が使われることが多いボルトです。
どちらも高力ボルトですが締付け確認方法が異なります。
ピンテールはボルト先端の破断用突起部分(締付け完了後に落下する)。ナットはボルトを締付けるための六角形の部材(締付け後も残る)です。
ピンテールは消耗品として落下・廃棄されます。
トルクシア型高力ボルトの本締め完了はどのように確認するのか?
ピンテール(ボルト先端の突起部)が破断していることを全数目視確認する。破断していないボルトは本締め未了のため再締付けする。
(出題例:2級令和5年前期 問36)
シャーボルトでナットの供回りが生じた場合の問題は?
正常な軸力(締付け力)が導入されていない可能性がある。接合板間に隙間等の不具合がないか確認し、是正措置を取る。
> 高力ボルトの仮締めと本締めの違いは?を確認する
> 現場溶接と工場溶接の違いは?を確認する
RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。
参考法令・規格
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
ピンテール破断はトルクシア型高力ボルトの本締め完了のサインです。破断しないものは未施工扱いで再締付けが必要。
締め付け後は全数目視で確認して記録を残してください。