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令和7年度(前期)2級建築施工管理技士 No.33を解説、トルシア形高力ボルトのマーキング

けんせつる

けんせつる

マークのずれで、トルク値まで分かるんだっけ。それとも回転量だけだっけ。

この記事の要点

令和7年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.33は、トルシア形高力ボルトのマーキングに関する問題です。正解は選択肢3。

令和7年度(前期)2級建築施工管理技士 第一次検定 No.33は、トルシア形高力ボルトのマーキングに関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢3

マーキングで何を見ているのかを取り違えると、選択肢3にひっかかります。マークのずれで分かるのはナットの回転量や共回り・軸回りの有無なんです。選択肢3はマークのずれによってトルク値を確認できるとしていますが、トルク値はマークのずれからは読み取れません。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) ボルト軸からナット、座金、母材にかけて一直線に行う
2 ○(正しい) マーキングは一次締めの後に行う
3 ×(誤り) マークのずれで分かるのは回転量などで、トルク値は確認できない
4 ○(正しい) マークのずれによってナットの回転量を確認できる

選択肢3は、マークのずれでトルク値を確認できるとした点が誤りです。マークのずれから読み取れるのは回転量や共回り・軸回りの有無なんです。

この問題のポイント

この問題では、マーキングで何を確認しているのかが問われています。

トルシア形高力ボルトは、本締めでピンテール(先端の突起)が破断する仕組みです。締付け自体はその破断で管理します。

では、マーキングは何のためにするのでしょうか。一次締めの後にボルト軸からナット、座金、母材まで一直線に線を引いておくためですね。

本締め後にこの線のずれ方を見ると、ナットがどれだけ回ったか、ナットだけが回る共回りや軸が一緒に回る軸回りが起きていないかが分かります。ザックリ言えば、マークのずれは回転の様子を見るためのもので、トルク値を測るものではない、ということです。

選択肢1

選択肢1はマーキングの引き方についての記述です。

ボルト軸からナット、座金、母材にかけて一直線に線を引きます。

こうしておくと、本締め後にどの部材がどれだけ回ったかが線のずれで分かります。記述のとおりなので、これは適当です。

選択肢2

選択肢2はマーキングのタイミングについての記述です。

マーキングは一次締めの後に行います。

一次締めで部材を密着させた状態を基準にして線を引くわけです。記述のとおりなので、これは適当です。

選択肢3

これが誤りを含む選択肢です。「マークのずれによって、トルク値を確認できる」とあります。

ここは混乱しやすいところですね。マークのずれから読み取れるのは、ナットがどれだけ回ったかという回転の様子です。

トルク値(締付けの力)は、マークのずれを見ても分かりません。トルク値はトルクレンチで測定するものなんです。マークのずれとトルク値を結び付けている点が誤りということです。

選択肢4

選択肢4は回転量の確認についての記述です。

マークのずれを見れば、ナットがどれだけ回ったかが分かります。

例えば、線が大きくずれていればナットがしっかり回っていると分かります。記述のとおりなので、これは適当です。

覚え方

マーキングは「回転の様子を見るための線」と覚えると整理しやすくなります。

分かるのは回転量や共回り・軸回りで、トルク値ではありません。

マークのずれは回転量の確認、トルク値はトルクレンチで測るとセットで覚えておけば、選択肢3のひっかけに引っかからなくなるでしょう。

一問一答

Q.

トルシア形高力ボルトのマーキングは、いつ行うか。

一次締めの後に行います。

Q.

マークのずれによって確認できるのは、トルク値か回転量か。

回転量です。トルク値はマークのずれからは確認できません。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和7年度(前期)2級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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