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けんせつる
花崗岩って丈夫なんでしょ?なのに耐火性に劣るってどういうこと?
大理石を外に使っちゃいけない理由も、いまいち分からないよ。
この記事の要点
石材は種類ごとに弱点が決まっています。花崗岩は硬くて丈夫ですが火に弱く、大理石は酸にも火にも弱いため内装用です。
試験の引っかけは1つだけ。その石の弱点を、長所にすり替えるやり方です。
建築で使う石材は、JIS A 5003で岩石の種類・形状・物理的性質の3つの見方で分類されます。
岩石の種類による区分は6つです。花こう岩類・安山岩類・砂岩類・粘板岩類・凝灰岩類・大理石類(及びじゃ紋岩類)で、試験に出るのはほぼこの6つです。
もう1つ、圧縮強さによる区分もあります。硬石・準硬石・軟石の3つで、硬いものほど吸水率が小さくなります。
そして石材を覚えるコツは、長所ではなく弱点から入ることです。
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出題される6〜7種を、長所と弱点で並べます。
| 石材 | 長所 | 弱点 |
|---|---|---|
| 花崗岩 (御影石) |
硬く、耐摩耗性・耐久性に優れる。外部に最も多く使われる。床・階段にも。 | 耐火性に劣る。硬いので加工費がかさむ。 |
| 大理石 | ち密で、磨くと光沢が出る。装飾性が高い。 | 耐酸性・耐火性に劣る。屋外は不適で、主に内装用。 |
| 安山岩 | 硬く緻密で、耐久性に優れる。耐火性もある。 | 光沢がほとんど出ない(美観性では花崗岩に劣る)。 |
| 砂岩 | 耐火性に優れる。 | 多孔質で汚れや苔が付きやすい。吸水率の高いものは外装で凍害を受ける。 |
| 凝灰岩 | 軟らかく、採石・加工が簡単。耐火性がある。 | 強度・耐久性に劣る。風化しやすい。 |
| 石灰岩 | 加工しやすい。 | 酸に弱い。柔らかく曲げ強度が低い。 |
| 粘板岩 (スレート) |
吸水率が小さい。板状に薄く剥がれる性質があり、屋根材・床材に使う。 | - |
この表で言いたいのは1点です。強そうな石ほど、火か酸のどちらかに弱点を持っています。
石英を多く含むからです。
花崗岩は硬さと耐久性で外装材の主役ですが、その硬さのもとである石英が熱で大きく膨張します。
花崗岩はいくつかの鉱物の集まりで、鉱物ごとに膨張の仕方が違います。熱を受けるとそれぞれがばらばらに膨張するため、内部に亀裂が生じて高温で強度が落ちます。
硬い=火に強い、ではありません。ここが「耐久性に優れるが耐火性に劣る」という言い回しの中身です。試験ではこの一文が、5年のうち4年で正しい肢として出ています。
一方、安山岩・凝灰岩・砂岩は高温でも強度が低下しにくい石です。火山由来の石や、堆積してできた石のほうが火には強い、という並びになります。
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大理石と石灰岩に共通する弱点です。
石灰岩は大部分が炭酸カルシウムからなる岩石で、大理石も炭酸カルシウムを含みます。
炭酸カルシウムを含む石は、弱酸性の雨水で表面が少しずつ溶けます。だから屋外に使うと、艶が失われて表情が変わっていきます。
大理石が主に内装(壁面・床・浴室など)で使われるのは、この性質があるからです。磨いて光沢を出す石なのに、屋外ではその光沢が保てないわけです。
石灰岩も同じ理由で外装には向きません。柔らかく曲げ強度も低いので、なおさらです。
混同しやすい用語の整理
どちらも硬くて耐久性のある火成岩ですが、火と見た目が逆です。
花崗岩は磨くと光沢が出て美観性に優れますが、耐火性に劣ります。
安山岩は光沢がほとんど出ませんが、耐火性があり耐久性にも優れます。「光沢があって耐久性に劣る」と書かれていたら逆です。
どちらも炭酸カルシウム系で酸に弱い点は同じですが、使い方が違います。
大理石は磨くと光沢が出るため、内装の装飾材に使います。
石灰岩は柔らかく曲げ強度が低く、光沢を目的とする石ではありません。
石材は、平成27年度から令和5年度まで、1級の第一次検定で5回問われています。引っかけは1つのパターンだけです。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 1級 平成27年 No.12 | 砂岩は「汚れが付きにくい」とした → 多孔質で汚れが付きやすい ←① |
| 1級 平成29年 No.12 | 凝灰岩は「強度、耐久性に優れる」とした → 軟質で強度・耐久性に劣る ←① |
| 1級 令和元年 No.12 | 石灰岩は「耐水性に優れる」とした → 酸・水に弱い ←① |
| 1級 令和3年 No.12 | 安山岩は「光沢があり美観性に優れるが、耐久性、耐火性に劣る」とした → 光沢は出にくいが耐久性に優れる ←① |
| 1級 令和5年 No.13 | 石灰岩は「耐水性や耐酸性に優れ、主に外装用」とした → 酸に弱く外装に不向き ←① |
逆に、毎年そのまま正しい肢として出るのがこの3つです。覚えておくと消去法で切れます。
つまり「優れる」と書いてある所ほど疑う。その石の弱点が長所にすり替わっていないかを見るのが解き方です。各行は該当する過去問解説にリンクしています。
花崗岩は耐久性に優れるのに、なぜ耐火性に劣るのか。
石英を多く含み、熱を受けると鉱物ごとに膨張の仕方が違うためです。内部に亀裂が生じ、高温で強度が落ちます。硬い=火に強い、ではありません。
大理石が主に内装用として使われるのはなぜか。
炭酸カルシウムを含み、弱酸性の雨水で表面が溶けるためです。屋外では磨いて出した光沢が保てません。耐火性にも劣ります。
凝灰岩の長所と弱点は何か。
軟らかく採石・加工が簡単で、耐火性があるのが長所です。弱点は強度・耐久性に劣り、風化しやすいことです。「強度・耐久性に優れる」と書かれていたら誤りです。
安山岩は光沢が出るか。耐久性はどうか。
光沢はほとんど出ませんが、硬く緻密で耐久性に優れ、耐火性もあります。「光沢があり耐久性に劣る」は逆の記述です。
> 石の仕上げ方は石の表面仕上げを確認する
> 石の張り方は張り石工事(乾式工法)を確認する
> 屋根に使う石は屋根工事もあわせて確認する
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参考資料
※ この記事の確認日:2026年7月
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