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石の表面仕上げとは?ジェットバーナー・びしゃん・小たたき・本磨きの違い

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けんせつる

けんせつる

ジェットバーナー仕上げって、名前は聞くけど何をしてるの?

びしゃんと小たたきの違いも、二次検定で書けと言われて固まったよ。

この記事の要点

ジェットバーナー仕上げは、石の表面を炎で焼いて鉱物をはじけさせ、凹凸をつくる仕上げです。水で削る仕上げではありません。ここが一次検定の的です。

仕上げはたたく・割る/吹き付ける・焼く/磨くの3系統で整理すると混乱しません。

石の張り方(乾式工法・湿式工法)は張り石工事にまとめています。

石の表面仕上げとは、石材の見えがかり面をどう加工して仕上げるかの種類のことです。

公共建築工事標準仕様書では、石材の表面仕上げを表で定めたうえで、どの仕上げにするかは特記によるとしています。つまり設計図書で指定されるものです。

仕上げの名前は多いのですが、表面を何でつくるかで3つに分けると整理できます。

石の表面仕上げを3系統に分類した模式図。たたく・割る系はびしゃん・小たたき・割肌。吹き付ける・焼く系はブラストとジェットバーナーで、ジェットバーナーは炎で焼いて表面をはじけさせる仕上げであり水で切削するものではない。磨く系は粗磨きから水磨き、本磨きの順に細かくなり本磨きで光沢が出る。
仕上げは「たたく・割る」「吹き付ける・焼く」「磨く」の3系統。磨きは粗磨き→水磨き→本磨きの順に細かくなり、本磨きで光沢が出る。※関係をつかむための模式図で、実際の石肌を描いたものではない。
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ジェットバーナー仕上げは「焼く」仕上げ

この記事の本題です。

ジェットバーナー仕上げは、石の表面をバーナーの炎で焼き、石に含まれる鉱物をはじけさせて凹凸をつくる仕上げです。冷却水を散布しながら高温のバーナーで表面を弾き飛ばします。

花崗岩の場合、焼くと熱に強い石英が残って凹凸になります。だから適する石種は硬い御影石(花崗岩)に限られます。

石種そのものの性質(花崗岩が耐火性に劣る理由など)は石材の種類にまとめました。

凹凸ができるので滑りにくくなり、床材によく使われます。逆に本磨きは水に濡れると滑りやすいため、床の仕上げには向きません。

試験で問われるのはここです。「超高圧水で石材表面を切削して粗面とした仕上げ」という説明は誤りになります。水ではなく炎です。

たたく・割る系の3つ

職人が道具で表面をつくる、昔からの仕上げです。

仕上げ どうやってつくるか
びしゃん仕上げ 多数の格子状(ピラミッド状)の突起が並ぶハンマー(びしゃん)で表面をたたき、凹凸を残す。
小たたき仕上げ びしゃんでたたいた後、先端がくさび状のハンマーで平行線状の刃跡をつけ、平坦な粗面にする。
割肌仕上げ 矢を使って石の目に沿って割り、割れた自然な表面をそのまま使う。

順番が大事です。びしゃんが先、小たたきが後。小たたきはびしゃんの続きの工程なので、単独では出てきません。

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磨きは粗磨き→水磨き→本磨きの順

磨き系は、番手を細かくしながら3段階で進みます。

仕上げ 表面の状態
粗磨き 磨きの最初の段階。表面はまだ粗い。
水磨き 平らにした表面を水研磨する。光沢の少ないマットな表情になる。
本磨き 水磨きの表面をさらに細かく研磨してバフがけする。光沢が出て鏡のような表面になる。

覚え方は「本磨きがいちばん光る」です。大理石を壁の装飾に使うときや、カウンタートップの化粧用には本磨きが選ばれます。

ただし本磨きは濡れると滑りやすいので、床にはジェットバーナー仕上げのような粗面を使います。仕上げの選定は、光沢だけでなく使う場所で決まります。

ブラスト仕上げ

ブラスト仕上げは、石材表面に硬い粒子を圧縮空気でたたきつけて粗面にする仕上げです。鋼鉄の粒子やカーボン粒子などが使われます。

同じ「粗面をつくる」でも、ジェットバーナーは炎、ブラストは粒子です。ここも混ざりやすいところです。

なお金属材料にも同じ名前の表面仕上げがありますが別物です。金属側は金属材料の表面仕上げにまとめています。

施工管理で何を確認するか

  • 仕上げの種類が特記どおりか:表面仕上げは特記で決まります。設計図書の指定と、納入された石材の仕上げが一致しているかを照合します。
  • 使う場所と仕上げが合っているか:床に本磨きが指定されていないか。濡れる場所に光沢仕上げを使うと滑りの問題が出ます。
  • 石種と仕上げの相性:ジェットバーナー仕上げは硬い御影石(花崗岩)向けです。石種が変わったときは仕上げが成立するかを確認します。
  • 見本による確認:同じ仕上げ名でも石種や工場で表情が変わります。材料の検収と同じく、現物・見本で色調と肌合いを確認して記録します。

混同しやすい用語の整理

びしゃん仕上げ と 小たたき仕上げ

道具も順番も違います。

びしゃんは突起が格子状に並んだハンマーで、表面をたたいて凹凸を残します。

小たたきはびしゃんの後の工程で、先端がくさび状のハンマーを使い、平行線状の細かい刃跡をつけて平坦な粗面にします。

ジェットバーナー仕上げ と ブラスト仕上げ

どちらも粗面をつくりますが、手段が違います。

ジェットバーナーは炎で焼いて鉱物をはじけさせます。ブラストは硬い粒子を圧縮空気で吹き付けて削ります。

過去問でどう問われたか

石の表面仕上げは、平成29年度から令和7年度まで、2級を中心に第一次・第二次の両方で問われています。引っかけは2つのパターンです。

  • 仕上げの手段のすり替え……ジェットバーナー仕上げを「超高圧水で切削する」と説明させる。正しくは炎で焼く。
  • 仕上げでないものを混ぜる……選択肢に「白華」を並べ、表面仕上げの一つとして選ばせる。白華は仕上げではなく、表面に白い物質が出る不具合。
年度・級・No. 問われ方/引っかけ
2級 令和4年前期 No.23 ジェットバーナー仕上げを「超高圧水で石材表面を切削して粗面とした仕上げ」とした → 炎で焼く仕上げ ←①手段
2級 平成29年前期 No.53 花崗岩の表面仕上げとして「白華仕上げ」を並べた → 白華は仕上げではない ←②混入
2級 第二次(用語記述) 平成29年・令和3年・令和5年に「ジェットバーナー仕上げ」が用語の一覧表に登場。用語の説明と施工上留意すべきことを自分で記述する
2級 第二次(穴埋め) 令和3年は大理石の壁仕上げ、令和6年は花崗岩のカウンタートップ用として、本磨き・水磨き・粗磨き・ブラストから選ばせる

とくに第二次の用語記述で3回出ているのが特徴です。選択肢を選ぶのではなく、自分の言葉で「何をする仕上げか」と「施工上留意すべきこと」を書かせるので、手段と用途をセットで言えるようにしておきます。

つまりジェットバーナーは炎で焼く。水で削るのではない。この一点が一次でも二次でも軸になります。

理解度チェック

Q.

ジェットバーナー仕上げとは、どのような仕上げか。

石の表面をバーナーの炎で焼き、含まれる鉱物をはじけさせて凹凸をつくる仕上げです。超高圧水で切削する仕上げではありません。凹凸で滑りにくくなるため床材によく使われ、適する石種は硬い御影石(花崗岩)です。

Q.

びしゃん仕上げと小たたき仕上げは、どちらが先の工程か。

びしゃんが先です。びしゃん(突起が格子状に並ぶハンマー)でたたいた後、先端がくさび状のハンマーで平行線状の刃跡をつけるのが小たたきです。

Q.

磨き仕上げのうち、光沢が最も出るのはどれか。

本磨きです。粗磨き→水磨き→本磨きの順に細かくなり、水磨きは光沢の少ないマットな表情、本磨きは鏡のような光沢が出ます。

Q.

床の石材に本磨きを使わないことがあるのはなぜか。

本磨きは表面が滑らかで、水に濡れると滑りやすくなるためです。床にはジェットバーナー仕上げのように凹凸のある粗面が使われます。

まとめ

  • 石の表面仕上げは「たたく・割る」「吹き付ける・焼く」「磨く」の3系統で整理する。
  • ジェットバーナー仕上げ=炎で焼いて鉱物をはじけさせ凹凸をつくる。水で切削ではない。
  • びしゃん→小たたきの順。小たたきはびしゃんの後の工程。
  • 磨きは粗磨き→水磨き→本磨きの順。本磨きで光沢が出る。
  • 表面仕上げの種類は特記で決まる。使う場所(床か壁か・濡れるか)と合っているかを確認する。

> 石の張り方は張り石工事(乾式工法)を確認する
> 金属側の表面仕上げは金属材料の表面仕上げを確認する
> 白華そのものは白華を確認する

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参考資料

  • 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)第10章 石工事 2節 材料「石材の表面仕上げは表10.2.1及び表10.2.2により、仕上げの種類は特記による」
  • JIS A 5003(石材)日本産業規格:石材の分類(花こう岩類・安山岩類・砂岩類・粘板岩類・凝灰岩類・大理石類及びじゃ紋岩類)、板石の荒加工による区分(のみ切板・並たたき板・上たたき板・ひき石)
  • 髙尾石材「仕上げ加工」(ビシャン・小叩き・割肌・ジェットバーナー・ブラスト・水磨き・本磨きの各仕上げ方法)
  • 関ヶ原石材「石の仕上げ|本磨仕上・水磨仕上・JP仕上」(磨きの段階とジェットバーナー仕上げの手順・使用箇所)
  • 石材メディア ishirabe「ジェットバーナー(JB)仕上げ」(冷却水を散布しながら高温バーナーで表面を弾き飛ばす・適応石種)
  • 一般財団法人 建設業振興基金「2級 建築施工管理技術検定 第一次・第二次検定 問題」(花崗岩の表面仕上げ・用語記述の出題)

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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