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集成材(大断面集成材)とは?ドリフトピン接合と建方の施工管理ポイント

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けんせつる

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体育館みたいな大きい木造に使う「集成材」って何?

ドリフトピンの下孔って、ボルト孔みたいに余裕を持たせるの?

この記事の要点

集成材とは、ひき板(ラミナ)を繊維方向をそろえて接着・積層した木質材料です。大きな断面がつくれるため、体育館・ホールなどの大規模木造の柱・梁に使われます。

  • ドリフトピン接合:鋼板を集成材に差し込み、ドリフトピンを打ち込んで一体化する。下孔径はピンの公称軸径と同じ(またはわずかに小さく)。ボルト孔のように余裕を持たせない。
  • ボルト孔:接合金物のボルト孔は、公称軸径にM16未満で1mmM16以上で1.5mmを加える。
  • 許容誤差:梁の曲がりは長さの1/1,000程度、ボルト孔の心ずれは±2mm程度。

集成材は、小さなひき板を貼り合わせてつくるため、節や割れなどの欠点が分散され、品質が安定し、無垢材ではつくれない大きな断面・長さの部材がつくれます。大規模木造では、この集成材を鋼板とドリフトピン・ボルトで接合して組み立てます。

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ドリフトピン接合とは

ドリフトピン接合は、集成材に切り込んだスリットに鋼板(ガセットプレート)を差し込み、両側からドリフトピン(鋼製の丸棒)を打ち込んで、木材と鋼板を一体化する接合方法です。

ここで大切なのが下孔径です。ドリフトピンは木材に密着して力を伝えるため、下孔径はピンの公称軸径と同じか、わずかに小さくします。ボルト孔のように径を大きく取って余裕を持たせると、すき間(がた)が生じて接合がゆるみ、力を確実に伝えられません。

一方、接合金物を留めるボルトの孔は、施工のしやすさのため公称軸径に少し余裕を加えます。ドリフトピンの下孔は余裕なし、ボルト孔は余裕あり、と分けて押さえます。

接合・建方の許容誤差

項目許容誤差の目安
ドリフトピンの下孔径公称軸径と同じ(またはわずかに小さく)。余裕を加えない
ボルト孔径公称軸径+1mm(M16未満)/+1.5mm(M16以上)
ボルト孔の心ずれ・間隔ずれ±2mm程度
梁(通直材)の曲がり長さの1/1,000程度(長さ1m当たり1mm程度)
柱の材長(長さ4m程度)±3mm程度

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施工管理での確認ポイント

過去問でどう問われたか

大断面集成材を用いた木造は、令和5年・令和7年に1級で問われています。引っかけは大きく2パターンです。

年度・級・No. 問われ方/引っかけ
1級 令和5年 No.28 ドリフトピンの下孔径に寸法を加えるとした → 公称軸径と同じ ←①下孔径
1級 令和7年 No.53 ドリフトピンの下孔径を+2mmとした → 公称軸径と同じかわずかに小さく ←①下孔径

つまりドリフトピンの下孔径は公称軸径と同じ(密着接合)でボルト孔のように余裕を持たせない、許容誤差は曲がり1/1,000・ボルト孔±2mm。下孔径と数値の取り違えが誤りです。各行は該当する過去問解説にリンクしています。

管理人からのコメント

集成材の接合でいちばん問われるのが、ドリフトピンの下孔です。「孔は余裕を持たせるもの」という鉄骨ボルトの感覚で覚えていると、ドリフトピンで引っかかります。ドリフトピンは木に密着させてこそ力が伝わるので、下孔は余裕なし、と切り分けて覚えます。

大断面集成材は高価で、加工は工場のプレカットが中心です。現場では、部材精度の検収と、接合部の納まり・含水管理を重点的に確認します。

混同しやすい用語の整理

ドリフトピンの下孔 と ボルト孔

ドリフトピンの下孔は、ピンの公称軸径と同じ(またはわずかに小さく)にして、ピンを木に密着させます。余裕を持たせると接合がゆるみます。

接合金物のボルト孔は、施工性のため公称軸径に少し余裕(M16未満+1mm、M16以上+1.5mm)を加えます。同じ「孔」でも考え方が逆です。

集成材 と 無垢材(製材)

集成材は、ひき板(ラミナ)を接着・積層した木質材料で、欠点が分散され品質が安定し、大断面・長尺がつくれます。無垢材(製材)は丸太から切り出した一材で、乾燥による割れ・反りが出やすく、大断面は得にくいです。

理解度チェック

Q.

ドリフトピンの下孔径は、ピンの公称軸径に対してどうするか。

答えを見る

公称軸径と同じ(またはわずかに小さく)にします。ピンを木に密着させて力を伝えるためで、ボルト孔のように余裕を加えると接合がゆるみます。

Q.

集成材を無垢材と比べた利点は何か。

答えを見る

ひき板を積層接着するため節や割れなどの欠点が分散され品質が安定し、無垢材では得にくい大断面・長尺の部材がつくれます。

まとめ

木造軸組構法とは?在来工法の各部材と施工管理を確認する

> 集成材を現しで使う燃えしろ設計を確認する

> 繊維を直交させた面材CLT(直交集成板)との違いを確認する

RC・鉄骨・木造の施工管理はRC・鉄骨にまとめています。

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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