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CLT(直交集成板)とは?集成材との違いと施工管理を整理

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けんせつる

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CLTって集成材と何が違うの?過去問の「製材より強度が小さい」ってどういう意味?

この記事の要点

CLT(直交集成板)とは、ひき板(ラミナ)を繊維方向が直交するように積層接着した木質パネルです。JAS(日本農林規格)での名称が直交集成板です。

集成材が繊維平行に積層した柱・梁の軸材なのに対し、CLTは繊維を直交させた床・壁の面材という違いがあります。

試験ではCLTの弾性係数・基準強度が、製材の繊維方向の値より小さい点がくり返し問われます。

集成材(繊維平行に積層)とCLT(繊維直交に積層)の積層方向の違いの模式図
集成材とCLTの積層方向の違いをイメージでつかむための模式図。形・比率は実物どおりではない。正確なのは「集成材は全層を同じ繊維方向に、CLTは層ごとに繊維方向を直交させて重ねる」という点です。

CLTは、2010年代から日本で普及してきた比較的新しい木質材料です。厚みのある大きなパネルがつくれるため、大規模木造の床・壁に使われます。

名前が似ている集成材とよく混同されますが、ラミナの重ね方が決定的に違います。

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CLT(直交集成板)とは?面で使う木質パネル

CLTとは、Cross Laminated Timber(クロス・ラミネイテッド・ティンバー)の略で、JASでの名称が直交集成板です。

ひき板(ラミナ)を並べた層を、上下で繊維方向が直交するように重ねて接着した、厚みのある木質パネルです。

繊維方向を交互に直交させて重ねるため、縦横の両方向にバランスよく強さを持ち、床・壁・屋根といった「面」の構造材として使えるのが特徴です。

集成材とどう違うか

CLTと集成材は、どちらもラミナを積層接着した木質材料ですが、重ねる向きと使い方が違います。

項目集成材CLT(直交集成板)
ラミナの重ね方繊維方向を平行にそろえて積層繊維方向を直交させて積層
形態柱・梁などの軸材(線材)床・壁などの面材(パネル)
主な使い方軸組の柱・梁・大断面の梁CLTパネル工法の床・壁パネル
強さの方向繊維方向に強い(一方向)縦横にバランスよく強い(二方向)

ひと言でいえば、集成材は「同じ向きにそろえた棒・梁」、CLTは「向きを交差させた板」という違いです。

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CLTパネル工法の特徴

CLTは、大型のパネルを工場であらかじめ加工してから現場へ搬入し、建て込んでいくCLTパネル工法で使われます。

コンクリートのような湿式工事ではなく乾式工法で、養生期間がいらず工期を短縮しやすいのが利点です。パネルが軽量なため、施工も比較的速く進みます。

パネルどうし、またはパネルと基礎・梁の接合には、引きボルト・鋼板を挿入したドリフトピン・専用ビスなどの金物を使います。

施工管理でCLTの何を確認するか

CLTはパネルそのものが構造材なので、工場製作品の検収と、接合・取り合いの管理が中心になります。

CLTは工場製作品の検収と接合部の確認が要

CLTはパネルが完成品として届くため、現場の主作業は検収と接合です。寸法・含水・反り・JAS表示を搬入時に確認し、接合金物が設計図どおりかを照合します。

厚い木質パネルは雨水を吸うと膨れ・割れの原因になります。建方中の養生・水仕舞いも合わせて管理します。

混同しやすい用語の整理

CLT と 構造用合板

CLTはひき板(ラミナ)を直交させて積層した、厚みのある構造パネルです。構造用合板は薄い単板(ベニヤ)を直交させて重ねた、薄い面材です。

どちらも直交積層ですが、CLTは厚い板そのものを構造躯体に使い、合板は壁・床の下地や面材として使う点が違います。

強軸方向 と 弱軸方向

CLTは外側の層(表層)の繊維方向を強軸方向、それと直交する向きを弱軸方向と呼びます。荷重の向きに対して強軸が合うようにパネルを配置します。

ただし強軸方向でも、直交層を含むため製材の繊維方向そのものより弾性係数・基準強度は小さくなります。

過去問でどう問われたか

CLTは、平成30年・令和4年・令和7年と1級の木質構造でくり返し問われています。引っかけの中心は1パターンで、CLTの強度を製材と比べる点です。

年度・級・No. 問われ方/引っかけ
1級 令和7年 No.9 CLTパネルの弾性係数・基準強度は強軸方向でも製材等の繊維方向の値より小さい(正しい記述)←①強度比較
1級 令和4年 No.5 CLTの強軸方向の値は一般の製材等の繊維方向より小さい(正しい記述)←①強度比較
1級 平成30年 No.4 CLTは繊維を直交積層するため、製材の繊維方向の値より弾性係数・基準強度は小さい(正しい記述)←①強度比較

つまりCLTは直交層を含むため、強軸方向でも弾性係数・基準強度は製材の繊維方向の値より小さいのが基本です。各行は該当する過去問解説にリンクしています。

理解度チェック

Q.

CLT(直交集成板)と集成材は、何が違うのか。

答えを見る

ラミナの重ね方が違う。集成材は繊維方向を平行にそろえて積層し柱・梁の軸材に使う。CLTは繊維方向を直交させて積層し床・壁の面材に使う。

Q.

CLTの弾性係数・基準強度は、製材の繊維方向と比べてどうか。

答えを見る

強軸方向でも、製材の繊維方向の値より小さい。直交する層を含むため、繊維方向だけでそろえた製材より単位あたりの強さは下がる。試験ではこの大小がよく問われる。

Q.

CLTパネル工法の施工管理で、現場の中心になる作業は何か。

答えを見る

工場製作のパネルの検収(寸法・含水・反り・JAS表示)と、接合金物の確認。厚い木質パネルは雨水を吸うと膨れ・割れを起こすため、建方中の養生・水仕舞いも管理する。

まとめ

集成材(大断面集成材)で、繊維平行に積層した軸材を確認する

燃えしろ設計で、木質構造の防火設計を整理する

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参考法令・規格

  • 直交集成板の日本農林規格(JAS)
  • 建築基準法施行令・国土交通省告示(CLT関係の構造方法等)
  • CLTを用いた建築物の設計施工に関する資料-一般社団法人日本CLT協会

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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