本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。
けんせつる
工事を始める前の「事前調査」って、結局なにを調べるの?
敷地を見るだけじゃダメなの?
この記事の要点
事前調査は、着工前に敷地・地盤・近隣・地中・周辺環境の条件を調べ、施工計画に反映する準備作業です。
調べる相手は敷地の中だけでなく、近隣家屋・地中の埋設物・道路・電波まで及びます。ここを外すと、掘ってから地中障害が出る、近隣とトラブルになる、といった手戻りが起きます。
過去問では、各調査の「目的と調べる内容の対応」や、道路使用許可の申請先が繰り返し問われます。
工事に着手する前に、敷地と周辺の条件を調べ、施工計画に反映するのが事前調査です。
目的は、計画を「机上の図面」から「その現場で実際にできる段取り」へ近づけることです。
敷地の中だけを見ても、工事は回りません。搬入経路になる前面道路、隣の建物、地中に残った古い基礎まで確認して、はじめて仮設・工程・搬入・安全の計画が組めます。調べる範囲は、次のように敷地の外まで広がります。
調査を省くと、掘削してから地中障害物が出て工程が止まる、近隣に説明せずクレームになる、といった後から取り返しにくい手戻りにつながります。
これから受験する人は受験ガイド、調べた結果をまとめる先は施工計画書もどうぞ。
テキスト本命わかって合格(うか)る 1級建築施工管理技士 第一次検定 基本テキスト
価格・在庫は各販売ページでご確認ください。1級・2級の参考書・過去問の比較もどうぞ。
代表的な調査項目と、それを「何のために調べるか」をまとめます。
| 調査項目 | 何を調べるか | 何のため |
|---|---|---|
| 敷地・地盤 | 敷地の形状・高低差、地盤・地下水位、境界 | 基礎・山留め・排水の計画(詳細は地盤調査) |
| 近隣・家屋 | 隣接建物の現況(ひび割れ・傾き)、住民・通学路 | 損傷・紛争の予防と記録 |
| 地中障害物 | 旧建物の基礎、埋設管、埋設物、埋蔵文化財 | 掘削・杭工事の手戻り防止 |
| 電波障害 | 高層建物・タワークレーンによるテレビ受信障害 | 近隣への説明・対策 |
| 道路・搬入 | 前面道路の幅員、搬入経路、交通量 | 搬入計画、道路使用・占用許可の判断 |
| 排水・上下水 | 公共下水道の排水方式(合流式・分流式)、放流先 | 地下水・雨水の排水計画 |
どの項目も、共通するのは「敷地の外まで見て、施工計画に反映する」という点です。工事のやり方は、この調査結果に合わせて決まります。
近隣家屋調査は、隣接する建物の現況を記録しておく調査です。
着工前に、隣家のひび割れ・すき間・傾き、地盤の高さなどを写真や計測で記録します。工事の完了後にも同じ箇所を再調査し、着工前と比べます。
こうしておくと、工事の影響で損傷が生じたのか、もともとあったものかを客観的に示せます。言った・言わないの紛争を避けるための記録という位置づけです。
調査する範囲は、工事の規模や振動・掘削の影響が及ぶ範囲によって決まり、現場ごとに打ち合わせて設定します。決まった距離が一律にあるわけではありません。
基準となる高さの管理にはベンチマークを使います。移動のおそれのない箇所に、相互に照合できるよう複数設けるのが基本です(墨出しの起点にもなります)。
独学で二次検定(施工経験記述)の書き方に不安があるなら、添削が受けられる独学サポート事務局の通信講座
で早めにたたき台を用意しておくと安心です。
事前調査・準備作業は、1級・2級とも第一次検定でほぼ毎年出題されます。引っかけは、各調査の「目的」と「実際に調べる内容」の対応を取り違えさせる形が中心です。
| 年度・級・No. | どう問われたか(引っかけ) |
|---|---|
| 1級 令和6年 No.41 | 山留めを設ければ隣接建物の基礎構造調査を省いてよいとする→誤り。調査は省略しない |
| 1級 令和5年 No.40 | 道路使用許可の申請書を道路管理者に提出する→誤り。正しくは所轄警察署長 |
| 1級 令和3年 No.40 | 道路使用許可の申請先を道路管理者とする→誤り(令和5年と同じ論点が再出題) |
| 2級 令和6年 No.28 | 地上に設ける防護棚に、地中埋設配管の確認を結びつける→誤り。地上作業と地中調査の取り違え |
| 2級 令和5年 No.29 | 鉄骨の建方計画で近隣の商店・工場の業種を調べるとする→誤り。必要なのは搬入・揚重の条件 |
共通するのは、その調査で何を確かめるのか(目的)と、実際に調べる内容の対応を取り違えさせるという形です。「この調査は何のためか」を一つずつ結びつけると見抜けます。道路使用許可の申請先(所轄警察署長)は、令和3年・令和5年と繰り返し問われています。
事前調査で「地中障害物」を調べるのは何のためか。
旧建物の基礎や埋設管などが地中に残っていると、掘削・杭工事で手戻りが生じます。着工前に把握して、工事を安全・円滑に進めるためです。
近隣家屋調査を着工前と完了後の両方で行うのはなぜか。
着工前の現況と完了後を比べることで、工事の影響で損傷が生じたのか、もともとあったものかを客観的に示せるためです。紛争予防の記録になります。
コンクリートポンプ車を道路に一時的に据えるとき、必要な許可と申請先は。
道路使用許可で、申請先は所轄警察署長です。足場・仮囲いのように継続して道路を占める場合の道路占用許可(申請先は道路管理者)とは別です。
> 調べた結果をまとめる施工計画書を確認する
> 地盤そのものの調べ方は地盤調査を確認する
> 道路の許可は道路使用許可と占用許可の違いを確認する
過去問本命1級建築施工管理 第一次検定 問題解説集
独学がきつい・第二次の経験記述に不安があるなら、添削まで付く通信講座も選択肢です。経験記述の添削・独学サポート事務局を見る
/内容と料金の解説
独学の教材は1級のおすすめ参考書・過去問に、試験のしくみ・勉強法は受験ガイドにまとめています。
参考資料
※ この記事の確認日:2026年7月
資格を取ったら、次はキャリアと年収
施工管理は人手不足で売り手市場です。今の待遇に不満があるなら、建設業界に強い転職エージェントに相談だけでもしておくと、自分の市場価値と選択肢が見えます。
登録・相談は無料
受験ガイド・人気記事
まちがえやすいポイント
試験でも実務でも取り違えやすいのが、道路にかかわる2つの許可です。
道路を一時的に「使う」=道路使用許可(申請先は所轄警察署長)、道路を継続的に「占める」=道路占用許可(申請先は道路管理者)です。
コンクリートポンプ車を一時的に据えて作業する場合は道路使用許可、足場や仮囲いで道路の一部を継続して占める場合は道路占用許可、と整理しておくと申請先を間違えません。詳しくは道路使用許可と道路占用許可の違いで扱っています。