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令和5年度 1級建築施工管理技士 No.40を解説、事前調査と道路使用許可

けんせつる

けんせつる

ポンプ車を道路に置くときの「道路使用許可」って、警察と道路管理者どっちに出すんだっけ?

この記事の要点

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.40は、事前調査や準備作業に関する問題です。正解は選択肢4。道路使用許可は所轄警察署長に申請するもので、道路管理者ではありません。

令和5年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.40は、事前調査や準備作業に関する問題です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

この問題では、4つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢4

道路がらみの許可は2種類あって、混同しやすいんです。道路使用許可は所轄警察署長、道路占用許可は道路管理者。選択肢4はポンプ車設置で「道路使用許可を道路管理者に」としていて、申請先が入れ替わっているわけですね。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 地下水の排水計画で、公共下水道の排水方式を調査した
2 ○(正しい) タワークレーンの電波障害が予想され、近隣に説明して了解を得た
3 ○(正しい) ベンチマークを移動のおそれのない箇所に複数設けた
4 ×(誤り) ポンプ車設置のため、道路使用許可申請書を道路管理者に提出した(所轄警察署長が正しい)

選択肢4は、道路使用許可申請書を道路管理者に提出した点が誤りで、正しくは所轄警察署長に申請します。

この問題のポイント

この問題では、道路を使うときの「どの許可を、誰に出すか」が問われています。

見るべきポイントは「交通の整理なのか、道路の場所を借りるのか」ということです。

道路使用許可は、工事で一時的に道路を使い交通に影響する行為に対するもので、交通を取り締まる警察が窓口です。

一方、道路占用許可は足場や仮囲いなどで継続的に道路の一部を占める行為で、道路を管理する道路管理者が窓口になるわけです。

選択肢1

地下水の排水計画に当たり、公共下水道の排水方式を調査したという記述です。

排水方式には、雨水と汚水を分けて流す分流式と、一緒に流す合流式があります。

くみ上げた地下水をどこへどう流せるかは、放流先の下水道方式に左右されます。事前に調べておくのは妥当なので、正しいということです。

選択肢2

タワークレーン設置による電波障害が予想されたため、近隣に説明を行って了解を得たという記述です。

高く立つタワークレーンは、テレビ電波などをさえぎって受信障害を起こすことがあります。

事前に近隣へ説明し了解を得ておくのは、トラブルを防ぐ準備として適切です。よってこの記述は正しいということです。

選択肢3

ベンチマークを、移動のおそれのない箇所に、相互にチェックできるよう複数か所設けたという記述です。

ベンチマークは高さや位置の基準となる点で、ずれると工事全体の精度に影響します。

動かない場所に、互いに照合できるよう複数設けるのは正しい設置方法です。基準を一点に頼らない配慮ということです。

選択肢4

これが誤りを含む選択肢です。コンクリートポンプ車を前面道路に設置するため、道路使用許可申請書を道路管理者に提出したという記述です。

道路使用許可は、道路交通法に基づき交通への影響を審査するもので、申請先は所轄警察署長なんです。

問題文では申請先を道路管理者としていますが、道路管理者に申請するのは道路占用許可のほうです。

例えば足場や仮囲いで道路の一部を継続的に占める場合は道路占用許可で道路管理者へ、ポンプ車を一時的に置いて作業する場合は道路使用許可で警察署長へ、と窓口が分かれるわけです。正しくは所轄警察署長に申請するということです。

覚え方

道路の許可は、「使う=警察、占める=管理者」とセットで覚えると間違えにくくなります。

道路使用許可は交通に関わるので警察、道路占用許可は道路という場所を借りるので道路管理者、という整理です。

道路使用許可=交通への影響=所轄警察署長/道路占用許可=道路管理者という順番でつなぐと、本番で迷わなくなるでしょう。

一問一答

Q.

コンクリートポンプ車を道路に設置するための道路使用許可は、誰に申請するか。

所轄警察署長に申請します。道路管理者に申請するのは道路占用許可です。

Q.

ベンチマークはどのように設けるか。

移動のおそれのない箇所に、相互にチェックできるよう複数か所設けます。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和5年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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