けんせつる
スタッド溶接って何?どんな場面で使うの?
この記事の要点
スタッド溶接とは、鉄骨梁のフランジ部分に頭付きスタッド(ずれ止め)をアーク溶接で取り付ける工法です。合成スラブにおいて、鉄骨梁とコンクリートスラブが一体になって力を伝達するための重要な部材です。
施工後は打撃試験(ハンマーでスタッドを15度傾けて溶接部が破断しないことを確認)を全数実施します。外観検査と合わせて記録を残します。
鉄骨造の床スラブには、鉄骨梁の上にデッキプレートを敷き、コンクリートを打設する合成スラブが多く使われます。
このとき、鉄骨梁とコンクリートを一体化させるために使うのが頭付きスタッドで、スタッド溶接で鉄骨梁に固定します。
頭付きスタッドは、先端にキノコ状の頭部を持つ短い丸棒です。
スタッド溶接ガン(専用の溶接機)でスタッドをフランジに押し当て、アークを発生させて一瞬で溶接します。溶接時間は1秒以下と非常に短いため、職人の熟練度よりも施工後の検査が肝心です。
ザックリ言えば、「頭付きスタッドを専用ガンで鉄骨梁に圧入して瞬間溶接し、コンクリートとのずれ止めにする工法」がスタッド溶接です。
スタッド溶接後の品質確認として打撃試験を行います。ハンマーでスタッドを根本から叩き、15度傾けても溶接部が破断しないことを確認します。
例えば、作業スピードを優先してフェルールの取り付けが不完全なまま溶接すると、ビードが360°全周にならず溶接不良になります。打撃試験で一定の割合が不合格になり、全面やり直しになるという事態が現場で起きます。
スタッド溶接後の外観検査・打撃試験(15°傾け試験)の確認規定は、公共建築工事標準仕様書(下図)の7.6節に示されています。
混同しやすい用語の整理
スタッド溶接はスタッドガンで行う専用の溶接工法で、溶接時間が1秒以下と短く自動的に行われる。現場溶接(アーク溶接等)は溶接棒・トーチを使って職人が手動で行う溶接です。
品質確認方法も異なります。
頭付きスタッドは鉄骨梁フランジ上に溶接するコンクリートとのずれ止め(合成スラブ用)。アンカーボルトは鉄骨柱脚とコンクリート基礎を連結するボルトです。
どちらも鉄骨とコンクリートの接合に使いますが用途が異なります。
スタッド溶接後の打撃試験では何を確認するのか?
ハンマーでスタッドを叩いて15度傾けても溶接部が破断しないことを確認する。不合格の場合は除去して近傍に増し打ちする。
スタッド溶接の外観検査で確認する主なポイントは?
スタッド基部に360°全周のビードが形成されているか。アンダーカット・傾き・フェルールの残存がないか確認する。
> 鉄骨建方とは?施工管理で見る流れを確認する
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RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。
参考法令・規格
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
スタッド溶接の打撃試験は15°曲げが合格基準です。不合格となったスタッドは補修溶接でなく別途スタッドの追加溶接で対応します。
記録写真を必ず残してください。