けんせつる
是正と手直しってどう違うの?
この記事の要点
是正(是正処置)は、不具合の原因を特定して根本から対策し、同じ不具合が再発しないようにすることです。
手直しは、発生した不具合を修正・補修する作業そのものです。手直しは不具合を直すこと、是正はその不具合が二度と起きないように仕組みを変えることです。
品質管理では手直しだけでなく是正(再発防止)まで行うことが求められます。
施工で不具合が発生したとき、単に修正するだけでは同じ問題が繰り返されます。
品質管理では、不具合の修正(手直し)と、再発しないための根本対策(是正処置)の両方が必要です。
手直しとは、施工上の不具合・欠陥を修正・補修する作業のことです。
検査で不適合が発見されたとき、不合格箇所を基準を満たすように修正します。
手直しの例です。
例えば、防水工事でピンホールが検査で発見されたとき、その箇所を補修材で埋めて直すのが「手直し」です。
ただ、これだけでは「なぜピンホールができたか」という原因がわからないままです。
是正処置(ぜせいしょち)とは、不具合の根本原因を特定し、同じ不具合が再発しないよう仕組み・手順・管理基準を見直すことです。
ISOの品質管理用語では「是正処置(Corrective Action)」として定義されています。
ザックリ言えば、「同じ不具合が起きないように、やり方そのものを変える」ということです。
是正処置の流れです。
例えば、ピンホールの原因が「プライマーの塗布量不足」だとわかったら、プライマー塗布の施工手順書を見直して作業員に再教育する。これが是正処置です。
| 項目 | 手直し | 是正処置 |
|---|---|---|
| 目的 | 発生した不具合の修正 | 不具合の再発防止 |
| 対象 | 不具合箇所そのもの | 不具合の根本原因 |
| 範囲 | 発生した箇所のみ | 施工手順・管理方法の見直し全体 |
ここは混乱しやすいところですね。「手直し」は今の問題を直すこと、「是正処置」は同じ問題が起きないように仕組みを変えることです。
品質管理では両方が必要です。
では、混同しやすい用語を整理しましょう。
混同しやすい用語の整理
是正処置は「すでに発生した不具合の原因を取り除く」こと。予防処置は「不具合が起きる前に潜在的なリスクを事前に除去する」ことです。
リスクアセスメントは予防処置の考え方と重なります。
手直しは施工の不具合を規格・基準に適合するよう修正すること。補修は傷・ひび割れなどを補って整えること。
施工管理の文脈ではほぼ同義で使われますが、手直しは「やり直し」のニュアンスが強く、補修は「部分的な修繕」のニュアンスが強いです。
是正処置と手直しの違いは?
手直しは発生した不具合の修正作業。是正処置は不具合の根本原因を取り除き、再発を防ぐための対策。
品質管理では手直しだけでなく是正処置(再発防止)まで行うことが求められる。
是正処置のステップを順番に答えよ。
①不具合の発見・記録 → ②原因分析 → ③是正処置の実施 → ④手直し → ⑤是正の確認(再発なし確認)。
> 検査と自主検査の違いを確認する
> 品質管理と出来形管理の違いを確認する
施工管理の基本は施工管理にまとめています。
参考法令・規格
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
是正は根本原因を除去する恒久対策、手直しは一時的な修正です。同じ不具合が繰り返されるなら手直しではなく是正処置(プロセス改善)が必要です。
不具合の内容・原因・対処内容は施工記録として残し、次の工事の品質向上に活用します。