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けんせつる
建築工事着工前に必要な届出一覧|施工管理で確認することって、どういうこと?
この記事の要点
建築工事の着工前には、建築確認・道路使用許可・特定元方事業者届・足場設置届など、根拠法令も提出先もバラバラの届出・許可をそろえる必要があります。
施工管理者は「何を・どこに・いつ」出すのかを把握し、未提出で着工してしまわないよう工程と合わせて管理することが求められます。
着工前の届出は、施主や設計事務所が対応するものと、施工者・元請けが対応するものに分かれています。
ここが混乱しやすいところですね。施工管理者としては、それぞれの担当区分を理解したうえで、全体が揃っているかをチェックすることが重要です。
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建築工事は、建物・道路・周辺環境・労働者の安全など、多くの利害関係者に影響を与えます。
そのため、工事を始める前に行政や労働基準監督署などへの届出・許可取得が義務付けられています。無届けで着工すると、工事停止命令や罰則の対象になる場合もあります。
言い換えると、「工事前に関係機関に内容を知らせ、問題があれば止めてもらうための仕組み」ということです。
| 届出・手続き | 根拠法令 | 提出先 | 担当 |
|---|---|---|---|
| 建築確認申請・確認済証の受領 | 建築基準法第6条 | 建築主事(または指定確認検査機関) | 施主・設計者 |
| 消防法に基づく同意(消防同意) | 建築基準法第93条 | 消防署(建築主事経由) | 建築主事が求める |
| 中間検査申請 | 建築基準法第7条の3 | 建築主事(または指定確認検査機関) | 施主・施工者 |
| 届出・手続き | 根拠法令 | 提出先 | 担当 |
|---|---|---|---|
| 道路使用許可 | 道路交通法第77条 | 所轄警察署 | 施工者(元請け) |
| 道路占用許可 | 道路法第32条 | 道路管理者(国・都道府県・市区町村) | 施工者(元請け) |
| 届出・手続き | 根拠法令 | 提出先 | タイミング |
|---|---|---|---|
| 特定元方事業者の届出(事業開始報告) | 労働安全衛生規則第664条 | 労働基準監督署 | 作業開始後遅滞なく |
| 足場設置届(計画届) | 労働安全衛生法第88条 | 労働基準監督署 | 組立開始の30日前まで(高さ10m以上かつ組立〜解体60日以上の足場) |
| クレーン設置届 | クレーン等安全規則第5条 | 労働基準監督署 | 設置の30日前まで(つり上げ荷重3t以上) |
足場の計画届は30日前という期限があります。一方、特定元方事業者の届出は事前ではなく「作業開始後、遅滞なく」提出するもので、両者を取り違えやすい点に注意します。
工程表には足場届の期限を落とし込んで管理することが重要です。
建設工事計画届の種類・対象工事の規模・届出期限の一覧は、沖縄労働局の資料(下図)に示されています。
| 届出・手続き | 根拠法令 | 提出先 | 担当 |
|---|---|---|---|
| 特定建設資材の分別解体計画(解体工事) | 建設リサイクル法第10条 | 都道府県知事(市区町村経由) | 発注者(着工7日前まで) |
| 石綿含有建材の事前調査結果の報告 | 大気汚染防止法 | 都道府県・政令市/労働基準監督署 | 元請け |
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届出の管理で現場がつまずきやすいのは、「誰がいつ提出するのか」の担当が曖昧なまま着工日を迎えてしまうケースです。
以下の観点で事前に整理しておくことが重要です。
要は、「届出リストを作って担当者と期限を明確にしておく」これが実務での基本になるということです。
建築工事の届出は、令和5年度・令和6年度の2級で問われています。引っかけの核心は「どの届出を誰に出すか」、提出先の取り違えです。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 2級 令和6年後期 No.30 | 建築物除却届の届出先を労働基準監督署長とした → 正しくは都道府県知事 ←①提出先 |
| 2級 令和5年前期 No.31 | 寄宿舎設置届の届出先を市町村長とした → 正しくは労働基準監督署長 ←①提出先 |
迷ったら「誰の何を守る届出か」で振り分けます。労働者の安全に関わる届出は労働基準監督署長、建築物除却は都道府県知事、特定建設作業(騒音・振動)は市町村長、道路占用は道路管理者。出し先を取り違えさせるのが定番です。
建築確認申請・中間検査・完了検査の法定根拠・提出書類・審査手続きの概要は、国土交通省の資料(下図)に示されています。
混同しやすい用語の整理
道路使用許可は一時的な道路の使用(資材搬入・クレーン作業等)に対して警察署が発行する許可です。道路占用許可は道路に構造物を設置する(足場・仮囲い等)ことに対して道路管理者が発行する許可です。
どちらも必要な場合は両方取得しなければなりません。
特定元方事業者届は労働安全衛生法に基づく届出で、2以上の業種が混在する現場で元請けが提出するものです。施工体制台帳は建設業法に基づく書類で、下請け会社の構成を記録するものです。
目的も根拠法令も異なります。
高さ10m以上の足場を設置する場合、何日前までに届け出が必要か?
組立開始の30日前までに所轄の労働基準監督署へ足場設置届(計画届)を提出する(労働安全衛生法第88条・高さ10m以上かつ組立〜解体60日以上の足場)。
道路使用許可と道路占用許可の提出先の違いは?
道路使用許可は所轄警察署への申請。道路占用許可は道路管理者(国道は国土交通省、都道府県道・市区町村道は各管理者)への申請。
工事内容によっては両方必要になる。
> 建築確認申請の手続きと施工管理のポイントを確認する
> 施工体制台帳の記載内容と提出ルールを確認する
法規の施工管理ポイントは法規にまとめています。
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参考資料
・建設業法(昭和24年法律第100号)
・建設業法施行令(昭和31年政令第273号)
・国土交通省 建設業法のページ
※ この記事の法令確認日:2026年6月
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「誰が・いつ出すか」の担当を着工前に決めておく
着工前の届出は建築確認・道路使用許可・足場設置届・特定元方事業者届など複数あり、施主・設計者が出すものと施工者(元請)が出すものに分かれます。担当が曖昧なまま着工日を迎えて届出漏れになるのが一番危ない。
届出リストを作り、担当者と提出期限を明示して、工程表のチェックポイントに落とし込んでおきましょう。