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施工体制台帳・施工体系図とは?作成義務の条件と記載事項を整理

けんせつる

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施工体制台帳・施工体系図って何?どんな場面で使うの?

この記事の要点

施工体制台帳は、下請総額が5000万円以上(建築一式は8000万円以上)になる場合に特定建設業の元請業者が作成する書類です。すべての下請業者の情報を記載し、工事現場に備え付けます。

施工体系図は施工体制台帳をもとに作成する図表で、工事現場の見やすい場所に掲示する義務があります。台帳が「記録文書」、体系図が「掲示資料」という位置付けです。

建設業法では、一定規模以上の工事で下請を使う場合、元請に施工体制台帳の作成施工体系図の掲示が義務付けられています(建設業法第24条の8)。

施工管理者はこれらの書類を適切に作成・管理する責任があります。現場でよく「台帳はあるけど中身が古い」という状態になりがちなので、最初から運用ルールを決めておくことが大切です。

いくら以上の工事から施工体制台帳の作成義務が生まれるか

施工体制台帳を作成する義務があるのは、特定建設業の許可を持つ元請業者で、下請に発注する総額が一定額以上になる場合です。

工事の種類作成義務が発生する下請総額
建築一式工事8000万円以上
その他の工事(土木・設備等)5000万円以上

ザックリ言えば、建築一式なら8000万円、それ以外なら5000万円が作成義務の境界線ということです。

公共工事・民間工事別の作成義務の要件と作成フローは、国土交通省近畿地方整備局の資料(下図)に示されています。

施工体制台帳等の作成義務フロー図(国土交通省 近畿地方整備局)
出所:国土交通省 近畿地方整備局「施工体制台帳等の作成義務」p.1 公共工事・民間工事別の作成義務の要件(下請総額5,000万円以上・建築一式8,000万円以上)と作成フロー

下請総額とは、一次下請のみならず、その工事におけるすべての下請業者への発注金額の合計です。材料費を元請が支給する場合でも、支給材料の価格は含みません。

ここは混乱しやすいところですね。

施工体制台帳には何を書かなければならないか

施工体制台帳には、元請業者の情報だけでなく、すべての下請業者(一次・二次以下を含む)の情報を記載しなければなりません。

下請業者から再下請通知書を受け取り、その内容をもとに台帳を随時更新していくことが実務上の流れです。

例えば、一次下請のA社がさらにB社に発注した場合、A社からB社の情報が書かれた再下請通知書が届きます。それを受け取って台帳に反映させる、という作業を繰り返していくことになります。

施工体系図とは何か。台帳と何が違うか

施工体系図は、施工体制台帳の内容をもとに、工事に関わるすべての業者の関係を図で表したものです。

誰がどの工事を担当しているかを一目で確認できるようにする目的があります。台帳が「詳細な記録」なら、体系図はその「見やすい要約図」というイメージですね。

掲示義務と掲示場所

施工体系図は、台帳の内容を変更した場合は随時更新して掲示し直す必要があります。業者が途中から増えたり変わったりしたら、そのたびに更新します。

台帳と体系図、どこが違うか

項目施工体制台帳施工体系図
形式文書(台帳)図表(掲示資料)
内容詳細な業者情報・技術者情報業者間の関係を図示
保管・掲示工事現場に備え付け(保管)工事現場に掲示
閲覧発注者から請求があれば閲覧させる常時だれでも見られる状態

要は、台帳は「中身の詳細版・保管用」、体系図は「ひと目でわかる掲示版」ということです。

現場で台帳を正しく運用するために何が重要か

管理人からのコメント

施工体制台帳は下請合計5,000万円以上(建築工事業8,000万円以上)の工事で作成義務があります(令和7年2月1日施行)。下請業者が増えるたびに即時更新し、発注者から求められたら閲覧できる状態を保ってください。

施工体系図は工事現場の見やすい場所に掲示が必要です。

施工体系図の作成義務(誰が・いつ・どこに掲示するかの要件)は、同資料(下図)に示されています。

施工体系図の作成義務(国土交通省 近畿地方整備局)
出所:国土交通省 近畿地方整備局「施工体制台帳等の作成義務」p.3 施工体系図の作成義務(誰が・いつ・どこに掲示するのかの要件)

混同しやすい用語の整理

施工体制台帳 vs 施工体系図

施工体制台帳はすべての下請業者の詳細情報を記録した「文書」で工事現場に備え付けます。施工体系図はその内容を図で表したもので工事現場に「掲示」します。

台帳が原本、体系図がその要約図という関係です。

一次下請 vs 二次下請(施工体制台帳の対象範囲)

施工体制台帳には一次下請のみならず二次・三次以下のすべての下請業者を記載します。「一次下請だけでよい」と誤解されることがありますが、すべての階層の下請情報が必要です。

一問一答

Q.

施工体制台帳の作成義務が生じる下請総額の基準は?(建築一式工事の場合)

8000万円以上(その他の工事は5000万円以上)。

Q.

施工体制台帳を作成する義務があるのはどの業者か?

特定建設業の許可を持つ元請業者。

Q.

施工体系図はどこに掲示するのか?

工事現場の見やすい場所(発注者・下請業者が確認できる場所)。

Q.

施工体制台帳には二次下請以下の業者の情報も記載するのか?

記載する。すべての階層の下請業者(一次・二次・三次以下)を記載する。

Q.

発注者から施工体制台帳の閲覧を求められた場合、元請業者はどう対応するのか?

速やかに閲覧させる義務がある(閲覧請求を拒否できない)。

Q.

一次下請業者からさらに下に発注した場合、元請業者が受け取る書類の名称は?

再下請通知書。

まとめ

建設業法とは?施工管理で押さえる基本を確認する

一括下請負(丸投げ)の禁止とは?を確認する

法規の施工管理ポイントは法規にまとめています。

参考資料

・建設業法(昭和24年法律第100号)

・建設業法施行令(昭和31年政令第273号)

・国土交通省 建設業法のページ

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建築業界の実務経験をもとに、建築施工管理の用語・施工手順・混同しやすい違いを整理しています。

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