けんせつる
耐火被覆って何?どんな場面で使うの?
この記事の要点
耐火被覆とは、鉄骨部材(柱・梁等)に耐火材料を施して火災時の加熱から鉄骨を保護する措置です。鉄骨は約350℃から強度が低下し始めるため、耐火性能(30分・1時間・2時間等)を確保することが建築基準法上必要です。
施工管理では認定番号の確認・被覆厚さの測定・施工範囲の確認が主なポイントです。
鉄骨造(S造)の建物では、耐火建築物の要件を満たすために鉄骨に耐火被覆を施します。
被覆が薄すぎると耐火性能を満たせず、完了検査で不合格になります。施工中に確認できる唯一のタイミングを逃さないことが現場の鉄則です。
ロックウール・パーライト等を湿式で吹付ける工法です。複雑な形状にも対応しやすく施工速度が速い。
仕上がり面は粗いため、意匠が求められない部位(天井裏など)によく使われます。
耐火ボード・耐火マット等を鉄骨に巻付けて固定する工法です。仕上がりが平滑で厚さが均一になりやすく、見た目が求められる部位に使われます。
膨張型塗料を塗布し、火災時に発泡して断熱層を形成する工法です。外観がスッキリするため露出鉄骨に多く使われます。
ザックリ言えば、「ロックウール吹付けは速くて安価・巻付けは綺麗な仕上がり・耐火塗料は意匠性重視」という選択になります。
鉄骨は不燃材料ですが、温度上昇とともに強度が著しく低下します。
約350℃で変形が始まり、約600℃では常温時の約半分の強度になります。耐火被覆は鉄骨を断熱して、一定時間(建築基準法で定められた耐火時間)の間、構造崩壊を防ぐ役割を果たします。
なんとなくイメージできましたか。
例えば、吹付け耐火被覆の後に設備業者が配管を通すために被覆を削ったまま放置するケースがあります。補修されていなければ耐火性能の抜けになります。
後工程の工種が入る前に被覆の損傷を確認します。
混同しやすい用語の整理
耐火被覆は火災時に鉄骨が高温になるのを遅らせるための措置(耐火性能が目的)。断熱材は建物の熱損失を減らすための材料(省エネ・結露防止が目的)です。
どちらも熱に関わりますが、目的も材料も異なります。
吹付け耐火被覆はロックウール等を鉄骨に吹き付けて耐火性能を確保するもの。吹付け断熱は発泡ウレタン等を躯体内に吹き付けて断熱性能を高めるものです。
「吹付け」という施工方法は同じですが目的・材料が全く異なります。
鉄骨に耐火被覆が必要な理由は?
鉄骨は高温になると強度が著しく低下するため(約600℃で強度が半減)、耐火被覆で断熱して一定時間の構造崩壊を防ぐことが建築基準法上必要。
耐火被覆の施工管理で最も重要な確認事項は?
認定番号を持つ材料の使用と、認定条件に定められた被覆厚さが確保されているかの確認。厚さ不足は耐火性能を満たせない。
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RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。
参考法令・規格
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
吹付け耐火被覆は施工後の厚さ確認が最重要です。薄い箇所は補吹きして所定の耐火時間を確保してください。
巻付けタイプはビス固定のピッチを仕様書で確認します。