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ケレン等級の違いと適用条件【1種?4種】塗装前の素地調整

けんせつる

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2種と3種って何が違うの?さび面積30%ってどっちの話?

この記事の要点

ケレンは1~4種に分かれ、適用条件の核心は「さび面積30%の境界」と「活膜を残すかどうか」の2点です。2種はさび面積30%以上・動力工具使用、3種は活膜を残しながらさびや劣化塗膜だけを除去する、この区別を押さえることが塗装管理の基本になります。

塗装工事では「まず塗れば完成」というわけではありません。下地の状態を整えなければ、どんなに良い塗料を使っても密着不良や早期剥離が起きてしまいます。

その下地整備の作業がケレン(素地ごしらえの一部)です。

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ケレンとは何をする作業か

ケレンとは、塗装工事の前に行う表面の清掃・研磨・粗化処理の総称です。鉄鋼面のさびや旧塗膜を除去し、塗料が密着できる状態をつくることが目的になります。

ザックリ言えば、「塗料が乗る土台を整える作業」です。ケレンが不十分だと塗膜が浮いたりひび割れたりして、数年で塗り直しが必要になることもあります。

ケレンの仕上がり度合いは1~4種に等級分けされており、下地の劣化状況・施工部位によってどの等級を選ぶかが決まります。

4種類の違いと適用条件の比較

まず全体像を表でつかんでから、各種の詳細を読むと理解が速いでしょう。

種別 適用条件 主な工法・工具 除去対象
1種 新設鋼材・腐食が著しい場合 ブラスト工法(サンドブラスト等) さび・塗膜を全面除去
2種 さび面積30%以上 または 塗膜異常面積30%以上 動力工具(ディスクサンダー・ワイヤーホイル等) さびおよび劣化塗膜を全面除去
3種A さび面積5~30%未満 動力工具+手工具の併用 さびと劣化塗膜のみ除去・活膜は残す
3種B さび面積1~5%未満 動力工具+手工具の併用 さびと劣化塗膜のみ除去・活膜は残す
3種C さび面積1%未満 動力工具+手工具の併用 さびと劣化塗膜のみ除去・活膜は残す
4種 さびがほとんどない場合 手工具のみ(ウエスがけ・ワイヤーブラシ等) 粉化物・汚れ・油脂の除去のみ

1種ケレンはブラストが必須

1種ケレンは、最も徹底したケレンです。ブラスト工法(砂・ショット材を高圧で吹き付ける方法)で、さびも旧塗膜もすべて除去し、鋼材の地肌(白亜面)を出します。

適用するのは、新設鋼材で初めて塗装を行う場合や、腐食が著しく進行していて既存塗膜の再利用が不可能な場合です。例えば、海岸近くの橋梁や屋外鉄骨で全面腐食が見られるような現場では、1種ケレンを選択します。

コストと時間がかかる分、塗膜の耐久性は最も高くなりますね。

2種ケレンは「30%以上」が適用の目安

2種ケレンの核心は「さび面積30%以上または塗膜異常面積30%以上」という適用条件です。

ディスクサンダーやワイヤーホイルなどの動力工具を使い、劣化した塗膜とさびを全面除去します。ただし1種と違ってブラストは使わず、手の届く範囲を工具で研削していく方法です。

ここで注意したいのが「30%」という数字。これは「2種を選ぶ最低ライン」です。

つまり30%未満なら3種になります。

3種ケレンは「活膜を残す」のが特徴

3種ケレンは、3種A・3種B・3種Cに細分されます。さび面積によって区分が変わりますが、共通しているのは「活膜は除去せず、さびと劣化塗膜だけを取り除く」という点です。

要は、まだ密着している旧塗膜は無駄に剥がさず、問題のある部分だけ補修するイメージです。

施工管理では「どこが活膜でどこが劣化塗膜か」を見極める眼が求められます。

4種ケレンは汚れ落としが主目的

4種ケレンは、さびがほとんど見当たらない状態に適用します。ウエスがけやワイヤーブラシなどの手工具だけで、表面の粉化物・油脂・汚れを取り除くのみです。

「ほぼきれいな状態の鉄部の塗り替え」や「軽微な日常メンテナンス塗装」の前処理として使われます。

活膜とは何か、なぜ残すのか

活膜(かつまく)とは、旧塗膜のうち下地にしっかり密着していて、まだ防錆・保護機能を保っている塗膜のことです。

一方、死膜(しまく)は密着が失われて浮いている・割れている・さびを包み込んでいる状態の旧塗膜です。死膜の上から塗料を重ねても、死膜ごと剥離するリスクがあります。

活膜をあえて除去しない理由は2つあります。まず工数とコストの節約になること。

そして活膜自体がまだ防錆機能を持っているため、剥がすよりも残した方が鋼材保護に有利なことです。

簡単にいうと、「まだ使える塗膜はわざわざ剥がさなくていい」ということです。

2種と3種の境界「30%」の覚え方

この30%という数字は試験でも現場管理でも頻出です。混乱しやすいポイントを整理しましょう。

さび面積30%以上 → 2種ケレン(動力工具で全面除去)

さび面積30%未満 → 3種ケレン(活膜残し、さびと劣化塗膜のみ除去)

覚え方は「30以上は2種、30未満は3種」。2と3の順番と数字の大小が対応していると覚えておくと混乱しにくいでしょう。

例えば、屋外の鉄製手すりを点検したとき、面積の35%にさびが広がっていたとすれば2種ケレンを選ぶ、という判断になります。

管理人コメント|けんせつる

現場で間違いが起きることがあります。例えば「3種でいいか」と軽く判断して、実際にはさび面積が30%を超えているのに2種を指示しないケースです。

ケレン等級は目視確認だけでは難しいことも多いので、さび面積の把握には方眼紙を当てるなど定量的な確認をすることが大切です。感覚に頼ると後から問題が出ます。

混同しやすい用語の整理

活膜(かつまく)と 死膜(しまく)

活膜は下地に密着し保護機能を持つ旧塗膜で、3種ケレンでは残します。死膜は密着が失われた旧塗膜で、さびの進行を助長するため必ず除去します。

「活きているか・死んでいるか」という言葉の意味そのままです。

2種ケレンと3種ケレンの適用条件

2種はさび面積30%以上で動力工具による全面除去、3種はさび面積30%未満で活膜を残す部分除去です。「30%以上か未満か」が境界線で、これを逆に覚えると大きな間違いにつながります。

ブラスト工法と動力工具

ブラスト工法は研削材を高速で吹き付けて全面除去する1種専用の方法です。動力工具(ディスクサンダー等)は2種・3種で使うもので、同じ機械的な方法でも区別されます。

一問一答

Q1. さび面積が塗装面全体の35%であった場合、適用するケレンの種別はどれか。

答え:2種ケレン

さび面積30%以上は2種ケレンを適用します。動力工具でさびと劣化塗膜を全面除去します。

Q2. 3種ケレンでは活膜も含めてすべての旧塗膜を除去する。○か×か。

答え:×

3種ケレンは下地に密着している活膜は残し、さびや劣化塗膜(死膜)のみを除去します。活膜を除去するのは1種・2種です。

Q3. 1種ケレンはどのような工法を使うか。

答え:ブラスト工法

砂・ショット材などの研削材を高圧で吹き付けるブラスト工法を使い、さびも旧塗膜もすべて除去して鋼材の地肌を出します。

まとめ

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仕上げ・内装工事の施工管理は仕上げ・内装にまとめています。

参考資料

  • 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)国土交通省大臣官房官庁営繕部
  • JASS 18 塗装工事(日本建築学会)
  • 鋼構造物塗装設計・施工指針(日本道路協会)
けんせつる

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けんせつる

建築業界の実務経験をもとに、建築施工管理の用語・施工手順・混同しやすい違いを整理しています。

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