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複層仕上塗材(吹付けタイル)とは?下塗材・主材・上塗材の3層と防水形・施工管理

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けんせつる

けんせつる

複層仕上塗材って「吹付けタイル」のこと?下塗材・主材・上塗材って何がどう違うの?

この記事の要点

複層仕上塗材(通称「吹付けタイル」)とは、下塗材・主材・上塗材の3層を塗り重ね、立体的な模様に仕上げる建築用仕上塗材です。

主材は、下地を覆う基層塗りと、凹凸の模様を付ける模様塗りに分かれます。

「防水形」は塗膜に伸び(弾性)があり、下地のひび割れに追従します。

下地の上に下塗材・主材・上塗材が積み重なり、主材が凹凸の模様をつくる複層仕上塗材の断面の模式図
下地の上に、下塗材→主材(基層塗りで覆い、模様塗りで凹凸をつくる)→上塗材の順に塗り重ねる複層仕上塗材の断面の模式図。層の厚み・凹凸の比率はイメージで、実物どおりではない。

外壁の塗装仕上げには、薄く平らに仕上げるものから、立体的な凹凸模様を付けるものまであります。

このうち、凹凸のある模様を3層の塗り重ねでつくるのが複層仕上塗材で、現場では「吹付けタイル」とも呼ばれます。

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複層仕上塗材とは何か(3層の構成)

複層仕上塗材とは、下塗材・主材・上塗材の3層を塗り重ねて、立体的な模様に仕上げる建築用仕上塗材です(JIS A 6909)。

3つの層には、それぞれ役割があります。

役割
下塗材(シーラー)下地と主材の付着をよくする。所定量を1回塗り
主材(基層塗り+模様塗り)基層塗りで下地を覆い、模様塗りで凹凸の模様を付ける
上塗材色・つや・耐候性を与える。所定量を2回塗り

主材が模様を、上塗材が色と耐候性を受け持つ、と分けて押さえると分かりやすいです。

防水形と一般形の違い

複層仕上塗材には、主材の性質で「防水形」と一般のものがあります。

防水形は、主材の塗膜に伸び(弾性)があり、下地のひび割れに追従して防水性を保ちます。

一般形は伸びが小さく、下地のひび割れに追従しにくいため、ひび割れのおそれがある下地では防水形を選びます。

「防水形複層塗材E」のEは、結合材が合成樹脂エマルションであることを表します。

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仕上げの工法と模様

仕上塗材は、吹付け・ローラー塗り・こて塗りなどで仕上げます。同じ材料でも、模様によって向く工法が変わります。

たとえば、ゆず肌状はローラーでも出せますが、京壁状(じゅらく)のざらつきは吹付けでないと質感が出ません。模様に合った工法を選ぶのがポイントです。

施工管理での確認ポイント

外壁仕上げ全体の種類は外壁工事、塗装工事の基本は塗装工事でも整理しています。

まちがえやすいポイント

試験では、層ごとの塗回数の取り違えが定番です。防水形の主材基層塗りは2回塗りで、1回塗りは膜厚不足で誤りです。下塗材は1回、上塗材は2回が基本と整理します。

また、模様に合わない工法も誤りになります。京壁状じゅらくは吹付けが標準で、ローラーではざらつきが出ません。施工管理では、塗回数・塗付け量・工法を仕様書と照合します。

混同しやすい用語の整理

基層塗り と 模様塗り

基層塗りは主材で下地を覆う工程、模様塗りは主材で凹凸の模様を付ける工程です。どちらも主材ですが、目的が違います。

防水形では、基層塗りを2回として膜厚を確保します。

防水形 と 一般形

防水形は塗膜に伸び(弾性)があり、下地のひび割れに追従します。一般形は伸びが小さく、ひび割れに追従しにくいです。

ひび割れのおそれがある下地では防水形を選びます。

過去問でどう問われたか

建築用仕上塗材(複層仕上塗材)は、1級でほぼ毎年問われています。引っかけは大きく2パターンです。

年度・級・No. 問われ方/引っかけ
1級 令和2年 No.39 防水形の主材基層塗りを1回塗りとした → 2回塗りで下地を覆う ←①
1級 平成28年 No.39 防水形複層塗材E仕上げの工程ごとの塗付け量・塗回数 ←①
1級 平成27年 No.39 京壁状じゅらくをローラー塗りとした → 吹付け工法が標準 ←②

つまり防水形の主材基層塗りは2回、模様に合った工法(京壁は吹付け)で仕上げる。塗回数と工法の取り違えが誤りです。各行は該当する過去問解説にリンクしています。

理解度チェック

Q.

複層仕上塗材は、どんな層で構成されるか。

答えを見る

下塗材・主材・上塗材の3層です。主材は基層塗り(下地を覆う)と模様塗り(凹凸の模様を付ける)に分かれます。

Q.

防水形の主材基層塗りは、何回塗りか。

答えを見る

2回塗りです。膜厚を確保して下地を覆うためで、1回塗りは膜厚不足で不適当です。

Q.

防水形と一般形の違いは何か。

答えを見る

防水形は塗膜に伸び(弾性)があり下地のひび割れに追従します。一般形は伸びが小さく追従しにくいです。

まとめ

塗装工事とは?下塗り・中塗り・上塗りの役割を整理を確認する

外壁工事の種類と施工管理を確認する

仕上げ・内装の記事は仕上げ・内装にまとめています。

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参考規格

  • JIS A 6909 建築用仕上塗材
  • 公共建築工事標準仕様書(建築工事編)
  • 建築工事監理指針(国土交通省)

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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