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ガス圧接とは?鉄筋継手の施工手順・検査・合否判定を整理

けんせつる

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ガス圧接って何?どんな場面で使うの?

この記事の要点

ガス圧接とは、鉄筋の端面を酸素・アセチレンガスの炎で加熱しながら圧力を加えて一体化させる鉄筋継手工法です。溶接材料を使わず鉄筋同士を直接接合するため、母材と同等の強度が得られます。

施工管理では圧接部の外観検査超音波探傷試験による品質確認が重要なポイントになります。

柱や梁の鉄筋は一本の長さに限りがあるため、複数本をつなぐ「継手」が必要です。

ガス圧接はその継手工法の中で最も広く使われているものです。

鉄筋継手の種類はどうなっているか

継手の種類概要特徴
ガス圧接継手ガスの炎と圧力で端面を溶着するコスト・強度のバランスが良く最も普及している。熟練技能者が必要
重ね継手鉄筋を一定長さ重ねて結束する施工が簡単。細径鉄筋・スラブ筋等に使用。太径鉄筋には不適
機械式継手スリーブ・カプラー等の金物で機械的に接合する施工が確実・品質が安定。コストが高いが太径鉄筋に向く
溶接継手アーク溶接で接合する信頼性が高いが施工コスト・時間がかかる

ザックリ言えば、「柱・梁の主筋にはガス圧接か機械式継手、スラブの細い配力筋には重ね継手」という使い分けが一般的です。

ガス圧接の施工手順はどうなっているか

  1. 端面処理:接合する鉄筋の端面をグラインダーで平滑に仕上げる。端面に凹凸・傾きがあると圧接不良の原因になります。
  2. 鉄筋の突き合わせ:圧接器(クランプ)で両側の鉄筋を固定し、端面を密着させる。
  3. 加熱・加圧:酸素・アセチレンガスの炎で端面を加熱しながら、圧接器で圧力を加えて接合する。鉄筋が変形して圧接ふくらみ(バリ)が形成されます。
  4. 後熱処理:急冷を防ぐため、圧接後もしばらく加熱を続けて徐冷する。

なんとなくイメージできましたか。熱と圧力で鉄筋の端面を「溶かしてくっつける」のではなく、「固相の状態で押し合わせて一体化させる」のがガス圧接の特徴です。

外観検査の合否基準はどうなっているか

ガス圧接完了後はまず外観で品質を確認します。

確認項目合格基準
圧接ふくらみの直径鉄筋径の1.4倍以上
圧接ふくらみの長さ鉄筋径の1.1倍以上
圧接面のずれ(偏心)鉄筋径の1/5以下
折れ曲がり(傾き)2°以下
圧接部の割れ・焼き過ぎなし

圧接ふくらみが小さいと接合面積が不足して強度不足になり、偏心・折れ曲がりが大きいと鉄筋に偏った力がかかります。

外観試験の合否基準および超音波探傷試験の実施規定は、公共建築工事標準仕様書(下図)の5.4.10に示されています。

公共建築工事標準仕様書 5.4.10圧接部の試験 外観試験合否基準・超音波探傷試験規定
出所:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版 p.39 5.4.10 圧接了後の圧接部の試験 — 外観試験(ふくらみ長さ・偏心量・折れ曲がり)・超音波探傷試験・引張試験の規定

外観検査が不合格の場合はどう対処するのか

外観検査で不合格になった場合は、不合格の圧接部を切り取って除去し、改めて再圧接します。

ここで重要なのは、再加熱・加圧による修正(形状だけ修正しようとすること)は認められていないという点です。

要は「外観不合格=その部分を取り除いてやり直し」が原則です。

外観試験・超音波探傷試験で不合格となった圧接部への措置は、公共建築工事標準仕様書(下図)の5.4.11に定められています。

公共建築工事標準仕様書 5.4.11不合格となった圧接部への措置 切り取り再圧接規定
出所:公共建築工事標準仕様書(建築工事編)令和4年版 p.40 5.4.11 不合格となった圧接部への措置 — 偏心・折れ曲がり・焼き割れは切り取り再圧接、ふくらみ長さ不足は再加熱再圧接

超音波探傷試験はどう行うか

外観検査だけでは内部の欠陥(未溶着・割れ)は確認できないため、超音波探傷試験(UT)も実施します。

施工管理でどう確認するのか

管理人からのコメント

ガス圧接は接合面の垂直度・膨らみ径・食い込み量を確認します。引張試験の頻度(200か所に1か所)を守り、不合格の場合は当該接合部の全数再検査が必要です。

作業環境(雨・強風)が基準外のときは作業を中断してください。

混同しやすい用語の整理

ガス圧接 vs 溶接(アーク溶接)

ガス圧接は溶接材料(溶加材)を使わず、鉄筋端面を直接加熱・加圧して固相接合します。アーク溶接は溶加材を溶かして母材と一体化させる方法です。

ガス圧接は母材と同等の強度が得られますが、熟練した圧接技能者が必要です。

重ね継手 vs ガス圧接継手の使い分け

重ね継手はD29以下の細径鉄筋・スラブ配力筋等に使われる。施工は簡単だが継手部分の鉄筋が2本分重なるため断面が大きくなります。

ガス圧接継手は柱・梁の主筋(太径鉄筋)に多用される。継手部分に余分な断面増加がないため型枠内に収まりやすいです。

一問一答

Q.

ガス圧接後の外観検査で圧接ふくらみの直径はどの程度必要か?

鉄筋径の1.4倍以上。ふくらみが小さいと接合面積が不足して強度が低下するリスクがある。

長さは鉄筋径の1.1倍以上が必要。

(出題例:1級平成30年午後 問61)

Q.

ガス圧接継手で内部欠陥を確認するために使う検査方法は?

超音波探傷試験(UT)。外観検査では確認できない圧接部内部の未溶着・割れを非破壊で検出する。

不合格の場合は既存の圧接部を除去して再圧接する。

(出題例:1級平成30年午後 問61)

Q.

外観検査で片ふくらみ(ふくらみが偏っている)が判明した場合、再加熱・加圧で修正してよいか?

×。不合格の圧接部は切り取り除去のうえ再圧接が必要。

再加熱・加圧による形状修正は認められていない。

Q.

ガス圧接継手の折れ曲がりが2°を超えた場合はどう対処するのか?

不合格部分を切り取り除去して再圧接する。再加熱・加圧修正は認められていない。

まとめ

RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。

鉄筋継手の種類と施工管理のポイントを確認する

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参考資料

・JASS 5 鉄筋コンクリート工事(日本建築学会)

・JIS A 5308 レディーミクストコンクリート

・公共建築工事標準仕様書(建築工事編)国土交通省

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建築業界の実務経験をもとに、建築施工管理の用語・施工手順・混同しやすい違いを整理しています。

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