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令和6年度 1級建築施工管理技士 No.51を解説、鉄筋のガス圧接

けんせつる

けんせつる

ガス圧接の加熱って、端面がくっつくまでは中性炎でいいの?それとも還元炎なの?

この記事の要点

令和6年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.51は、鉄筋のガス圧接に関する応用能力問題です。五肢のうち最も不適当なものを選ぶ問いで、正解は選択肢5。

令和6年度 1級建築施工管理技士 第一次検定 No.51は、鉄筋のガス圧接に関する応用能力問題です。五肢択一で「最も不適当なもの」を選ぶ形式です。

問題文は建設業振興基金が公開している公式PDFで確認できます。

5つの記述のうち、最も不適当なものを選びます。

正解:選択肢5

鉄筋ガス圧接の加熱は、圧接端面が密着するまでは還元炎で行い、その後に中性炎(またはやや還元炎)に切り替えて加熱します。問題文は「密着するまで中性炎、その後に還元炎」と順序が逆になっていて誤りなんです。先に酸化を防ぐ還元炎で温め、密着してから中性炎でしっかり熱を入れる、と覚えておきましょう。

各選択肢の正誤

選択肢 正誤 解説
1 ○(正しい) 径が異なる場合、ふくらみの直径は細いほうの径の1.4倍以上とする
2 ○(正しい) 長さ方向の縮み量は1か所当たり鉄筋径の1.0〜1.5倍を見込む
3 ○(正しい) 同一径の鉄筋中心軸の偏心量は、鉄筋径の1/5以下とする
4 ○(正しい) 圧接端面は平滑に仕上げ、ばり等を除去するため周辺を軽く面取りする
5 ×(誤り) 加熱は密着までは還元炎、その後に中性炎。問題文は炎の順序が逆

選択肢5は、密着するまでを中性炎、その後を還元炎としている点が誤りで、正しくは密着までが還元炎、その後が中性炎です。

この問題のポイント

この問題のテーマは、鉄筋のガス圧接が良好に仕上がるための寸法と手順なんです。

判断の軸は、ふくらみ・縮み量・偏心量といった数値基準と、加熱に使う炎の順序です。

選択肢1

選択肢1は、径が異なる鉄筋のふくらみの直径を、細いほうの径の1.4倍以上とする内容です。

ふくらみは圧接部が確実に接合された証です。径が違うときは、安全側に立って細いほうを基準にします。

その基準で1.4倍以上が確保されていれば、接合面積が足りているといえます。正しい記述ですね。

選択肢2

選択肢2は、長さ方向の縮み量を1か所当たり鉄筋径の1.0〜1.5倍見込む内容です。

圧接は端面を押し付けて接合するので、その分だけ鉄筋全体が短くなります。

これを見込まずに加工すると、配筋した鉄筋の全長が足りなくなります。例えば、長尺の梁主筋では縮みの積み重ねが効いてくるので、最初から織り込んでおくわけです。

選択肢3

選択肢3は、同一径の鉄筋で中心軸の偏心量を鉄筋径の1/5以下とする内容です。

2本の鉄筋の芯がずれると、力がまっすぐ伝わらず弱点になります。

そのずれを鉄筋径の1/5までに抑えるのが基準です。正しい記述です。

選択肢4

選択肢4は、圧接端面を平滑に仕上げ、ばりを除去するため周辺を軽く面取りする内容です。

端面が荒れていたり、ばりが残っていたりすると、接合面に隙間や酸化が生じやすくなります。

平滑にして面取りしておくと、加熱と加圧がきれいに効きます。正しい記述です。なんとなく全体の流れがつかめましたか。

選択肢5

炎の順序がこの問題の核心です。圧接端面が密着する前は、隙間から空気が入って金属が酸化しやすい状態にあります。

例えば、端面が酸化したまま接合すると、内部に欠陥が残って強度が落ちます。そこで密着するまでは酸素の供給を抑えた還元炎で温め、酸化を防ぐわけです。

ザックリ言えば、くっつく前は守りの還元炎、くっついた後はしっかり熱を入れる中性炎、ということです。問題文はこの順序を逆にしているので誤りなんです。

覚え方

ガス圧接の加熱 → 端面が「密着する前」は酸化を防ぐ還元炎 → 「密着した後」はしっかり熱を入れる中性炎 → 順序が逆なら誤り

数値も合わせて押さえましょう。ふくらみは細い径の1.4倍以上、縮み量は径の1.0〜1.5倍、偏心量は径の1/5以下です。

一問一答

Q.

鉄筋のガス圧接で、圧接端面が密着するまではどの炎で加熱するか。

密着するまでは還元炎で加熱し、その後に中性炎(またはやや還元炎)に切り替えます。「密着まで中性炎、その後還元炎」は順序が逆で誤りです。

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出典

  • 一般財団法人 建設業振興基金「令和6年度 1級建築施工管理技術検定 第一次検定 問題」
けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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