本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。
けんせつる
降伏点と引張強さって何が違うの?ミルシートのどこを見ればいいの?施工管理で強度をどうやって確認するの?
この記事の要点
鉄筋の強度は降伏点(σy)と引張強さ(σu)で表され、降伏点は塑性変形を始める応力度で設計上の基準に使われます。JIS G 3112 では規格ごとに下限値が定められており(SD345なら降伏点345N/mm²以上)、ミルシートの機械的性質欄で確認します。
施工管理では配筋検査の場面でミルシートの降伏点・引張強さ・降伏比の数値が設計指定値を満たしているかを確認します。
降伏点と引張強さの違いを理解すると、ミルシートの読み方がぐっとわかりやすくなります。整理しましょう。
これから受験する人は受験ガイド、教材選びはおすすめ参考書・過去問もどうぞ。
テキスト本命わかって合格(うか)る 1級建築施工管理技士 第一次検定 基本テキスト
価格・在庫は各販売ページでご確認ください。1級・2級の参考書・過去問の比較もどうぞ。
鉄筋に引張力を加えていくと、次の順序で変化します。
言い換えると、「降伏点は鉄筋が『曲がり始める』強さ、引張強さは『切れる』強さ」です。設計では降伏点を基準に許容応力度を設定します。
降伏点と引張強さの比(降伏比:σy/σu)も重要です。降伏比が高すぎると粘り強さ(靭性)が低くなり、地震時に脆く壊れやすくなります。ここは試験でも出やすいポイントですね。
独学で二次検定(施工経験記述)の書き方に不安があるなら、添削が受けられる独学サポート事務局の通信講座
で早めにたたき台を用意しておくと安心です。
ミルシート(鋼材品質証明書)の「機械的性質」欄には次の数値が記載されています。
| 項目 | 内容 | SD345の規定値 |
|---|---|---|
| 降伏点(N/mm²) | 塑性変形が始まる応力度 | 345以上 |
| 引張強さ(N/mm²) | 破断直前の最大応力度 | 490以上 |
| 伸び(%)または降伏比 | 破断時の伸び率または降伏点/引張強さの比 | 規格値以上 |
言い換えると、「降伏点≧規定値、引張強さ≧規定値、伸び≧規定値の3点をミルシートで確認する」のが機械的性質の確認です。なんとなく読み方のイメージがつかめましたか。
施工管理における鉄筋強度の確認は主に配筋検査の前後に行います。
例えば、ミルシートで降伏点が規定値を下回っている鉄筋が搬入された場合は、その鉄筋を使用してはいけません。設計者に報告して代替品の手配を行いましょう。
言い換えると、「搬入時にミルシートと現物を照合し、規格値を満たした鉄筋だけを使う」というのが鉄筋強度管理の基本です。
混同しやすい用語の整理
降伏点は鉄筋(鋼材)が塑性変形を始める応力度。JIS G 3112 で規格ごとに下限値が規定される。設計基準強度はコンクリートの圧縮強度の規定値(N/mm²)。どちらも「強さ」を表すが、対象(鉄筋 vs コンクリート)が異なる。
同じ意味で使われることが多いが、引張強さは JIS での正式な用語(破断直前の最大応力度)。引張強度は広義に引張に対する強さを指すこともある。ミルシートでは「引張強さ」と記載されているため、この表記を使うことが適切。
鉄筋の降伏点と引張強さはそれぞれ何を表すのか?
降伏点は鉄筋が塑性変形(永久変形)を始める応力度。引張強さは鉄筋が破断する直前の最大応力度。設計では降伏点を基準に許容応力度を設定する。SD345なら降伏点345N/mm²以上・引張強さ490N/mm²以上(JIS G 3112)。
ミルシートで鉄筋強度を確認する際に見るべき欄はどこか?
「機械的性質」欄。降伏点・引張強さ・伸びの数値が記載されている。設計で指定された規格の下限値を満たしているかを確認する。炉番号と搬入鉄筋のラベルの照合も合わせて行う。
ミルシートで降伏点が規定値を下回っていた場合はどうするのか?
その鉄筋は使用不可。設計者・監理者に報告して代替品の手配を行う。規定値を下回った鉄筋を使用すると構造設計の安全率が確保されない。
RC・鉄骨の施工管理はRC・鉄骨の施工管理にまとめています。
過去問本命1級建築施工管理 第一次検定 問題解説集
独学がきつい・第二次の経験記述に不安があるなら、添削まで付く通信講座も選択肢です。経験記述の添削・独学サポート事務局を見る
/内容と料金の解説
独学の教材は1級のおすすめ参考書・過去問に、試験のしくみ・勉強法は受験ガイドにまとめています。
参考資料
・JIS G 3112 鉄筋コンクリート用棒鋼(機械的性質の節)
・JASS 5 鉄筋コンクリート工事(日本建築学会)鉄筋の品質の節
※ この記事の法令確認日:2026年5月
資格を取ったら、次はキャリアと年収
施工管理は人手不足で売り手市場です。今の待遇に不満があるなら、建設業界に強い転職エージェントに相談だけでもしておくと、自分の市場価値と選択肢が見えます。
登録・相談は無料
受験ガイド・人気記事
数値だけ見て炉番号照合を省くとミルシートは無効
鉄筋強度の管理でよくあるのは「ミルシートの数値は確認したが、搬入された鉄筋との炉番号照合を省略してしまう」ケースです。
ミルシートと現物の照合がなければ、そのミルシートは証明書としての意味を持ちません。炉番号の照合を必ず行いましょう。
もう一つは「高強度鉄筋を加工する際の曲げ半径不足」の問題です。
SD390以上の高強度鉄筋は加工性が低く、規定の曲げ半径より小さく折り曲げると割れが生じることがあります。加工仕様書を確認してから施工するようにしましょう。