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あばら筋と帯筋(フープ)の違いは?せん断補強筋の役割・間隔・末端フックを整理

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けんせつる

けんせつる

あばら筋帯筋(フープ)って、どっちが梁でどっちが柱だっけ?間隔の決まりも混乱する……

この記事の要点

あばら筋(スターラップ)は梁、帯筋(フープ)は柱に入れるせん断補強筋です。どちらも主筋を取り囲み、地震時のせん断ひび割れと主筋の座屈を抑えます。

梁のあばら筋の間隔は梁せいの1/2以下かつ250mm以下、柱の帯筋は上下端部を密にします。

施工管理では、配筋検査で間隔・末端フック(135度)を確認します。

梁断面のあばら筋と柱断面の帯筋が、それぞれ主筋を取り囲んでいる様子を対比した模式図
梁にはあばら筋、柱には帯筋が入り、いずれも外周の主筋(灰丸)を取り囲む。太い枠=外周の補強筋。位置関係をつかむためのイメージで、本数・形・比率は実物どおりではない。

鉄筋コンクリートの柱や梁には、太い主筋のほかに、主筋を取り囲む細い鉄筋が一定間隔で入っています。

これがせん断補強筋で、梁では「あばら筋」、柱では「帯筋」と呼び名が変わります。

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あばら筋・帯筋とは何か(役割)

あばら筋・帯筋とは、主筋を取り囲むように配置し、地震時のせん断力に抵抗するせん断補強筋です。

役割は2つあります。1つは、部材に斜めに入ろうとするひび割れ(せん断ひび割れ)を抑えることです。

もう1つは、圧縮を受けた主筋が外側へはらみ出す座屈を、取り囲んで拘束することです。

どちらも地震のような大きな力に対して、柱や梁が脆く壊れるのを防ぐ働きをします。

あばら筋と帯筋の違い

違いは、入れる部材と呼び名です。意味する働きは同じせん断補強です。

名称入れる部材別名
あばら筋スターラップ
帯筋フープ

「あばら筋=梁、帯筋(フープ)=柱」と部材で覚えると取り違えません。スターラップ=あばら筋、フープ=帯筋は同じものの呼び替えです。

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間隔・末端フックの規定

せん断補強筋は、間隔と末端の処理に決まりがあります。配筋検査で確認する代表的な値は次のとおりです。

末端フックを135度にするのは、90度より抜けにくいためです。地震でかぶりコンクリートがはがれても、135度フックなら主筋から外れにくく、座屈を拘束し続けられます。

フックの余長(135°=6d以上・90°=8d以上)や折曲げ内法直径は、鉄筋の加工及び組立てにまとめました。

柱の帯筋は上下端部を密にする

柱の帯筋は、全長を同じ間隔にせず、上下の端部で間隔を密にします。中央部ではありません。

地震を受けると、柱は梁と接する上下の端部に大きな曲げモーメントとせん断力が集中するからです。

力が集中する端部を密に補強することで、柱端部の脆い破壊を防ぎます。「密にするのは中央部」と覚えると逆になるので注意します。

まちがえやすいポイント

配筋検査では、帯筋を密にする位置の取り違えに注意します。柱の帯筋を密にするのは中央部ではなく、上下の端部です。

あわせて、末端フックが135度に折れているか、あばら筋の間隔が梁せいの1/2以下かつ250mm以下に収まっているかを、加工図と現物で照合します。隠れてしまう鉄筋ほど、コンクリート打込み前の配筋検査で確実に確認します。

混同しやすい用語の整理

あばら筋(スターラップ) と 帯筋(フープ)

あばら筋(スターラップ)は梁のせん断補強筋、帯筋(フープ)は柱のせん断補強筋です。働きは同じで、入れる部材が違います。

梁=あばら筋、柱=帯筋と部材で結びつけると取り違えません。

せん断補強筋 と 主筋

主筋は曲げに抵抗する太い鉄筋、せん断補強筋(あばら筋・帯筋)は主筋を取り囲んでせん断と座屈に抵抗する細い鉄筋です。

主筋の末端フックは柱の出隅部などに付け、せん断補強筋の末端フックは135度で主筋に掛けます。

過去問でどう問われたか

あばら筋・帯筋の配筋は、平成27年から令和7年まで1級・2級でほぼ毎年問われています。引っかけは大きく3パターンです。

年度・級・No. 問われ方/引っかけ
2級 令和6年後期 No.2 柱の帯筋は中央部の間隔を密にする → 上下端部を密にする ←①
2級 令和4年後期 No.5 帯筋は中央部より上下端部を密にする(帯筋は主筋を取り囲み座屈を防止) ←①②
1級 令和6年 No.3 梁のあばら筋間隔は梁せいの1/2以下かつ250mm以下・せん断補強筋比0.2%以上が正 ←③

つまりあばら筋は梁・帯筋は柱、密にするのは中央部ではなく上下端部。部材と名称、密にする位置を取り違えるのが誤りです。各行は該当する過去問解説にリンクしています。

理解度チェック

Q.

あばら筋(スターラップ)と帯筋(フープ)は、それぞれどの部材に入れるか。

答えを見る

あばら筋(スターラップ)は梁、帯筋(フープ)は柱に入れるせん断補強筋です。働きは同じで、入れる部材が違います。

Q.

柱の帯筋は、中央部と上下端部のどちらを密にするか。

答えを見る

上下端部を密にします。地震時に柱の上下端部に曲げモーメントとせん断力が集中するためです。

Q.

梁のあばら筋の間隔の上限は?

答えを見る

梁せいの1/2以下、かつ250mm以下です。末端は135度フックで主筋に掛けます。

まとめ

鉄筋工事では何を確認する?施工管理の基本を確認する

RC柱の主筋とは?最小本数4本以上・主筋比0.8%・配置の確認ポイントを確認する

かぶり厚さとは?建基令79条・JASS 5の設計値を部位別に整理を確認する

コンクリート・鉄筋の記事はRC・鉄骨にまとめています。

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参考法令・規格

  • 建築基準法施行令(鉄筋の末端・配置の規定)
  • JASS 5 鉄筋コンクリート工事-日本建築学会
  • 建築工事監理指針(国土交通省)

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けんせつる

この記事を書いた人

ハナダユキヒロミツメラボ

設計事務所に7年勤務し、建築構造設計に従事。設計者として施工図確認・工程会議・検査立会いなど施工管理と協働してきた経験と、公共建築工事標準仕様書・JASS等の一次資料をもとに執筆しています。

「建築学生が学ぶ構造力学」(kentiku-kouzou.jp)を2010年より運営。著書「わかる構造力学」(工学社)。

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