けんせつる
親綱って何?どんな場面で使うの?
この記事の要点
親綱とは、高所作業で墜落制止用器具(安全帯)のランヤードを接続するために水平に張る綱・ワイヤーのことです。手すり等が設置できない場所での墜落防止に使います。
親綱の支柱間隔は10m以下が基準で、親綱一本に作業員は1名のみ接続するのが原則です。
屋根上・鉄骨上など足場の手すりが届かない高所作業では、親綱を水平に張り、そこに墜落制止用器具のランヤードを引っ掛けることで墜落を防止します。
ザックリ言えば、「墜落制止用器具のランヤードを引っかける命綱のレール」が親綱ということです。
親綱とは、高所作業を行う箇所に水平に張った綱・ワイヤーロープで、墜落制止用器具のランヤードを接続して墜落を防ぐための設備です。
手すりが設置できない場所(屋根上・鉄骨梁上など)での墜落防止措置として使います。親綱システムは「親綱支柱(スタンション)」「親綱ロープ(ワイヤーロープ・繊維ロープ)」「取付クランプ等」で構成されています。
| 確認項目 | 基準・内容 |
|---|---|
| 支柱間隔 | 10m以下(親綱が垂れすぎないよう) |
| 1本の親綱への接続人数 | 1名のみ(複数接続は垂下量が増えて危険) |
| 親綱の取り付け高さ | 腰より高い位置(なるべく高い位置に取り付け) |
| 親綱の材質 | 合成繊維ロープ(ナイロン等)またはワイヤーロープ |
| 使用前確認 | 断線・傷・劣化がないか点検 |
「支柱間隔10m以下」と「1本に1名のみ」の2点が特に重要なポイントです。支柱間隔が広すぎると親綱が大きく垂れ下がり、墜落時に地面に到達してしまう危険があります。
なんとなくイメージできましたか。
親綱は墜落制止用器具(フルハーネス型・胴ベルト型)のランヤードを接続する「命綱のレール」として機能します。
例えば、鉄骨梁の上を歩いて移動しながら作業する場合、手すりは設置できません。そのような場面で親綱を梁の上方に張っておき、ランヤードをつないで移動します。
フルハーネス型が原則・6.75m超での義務化など改正のポイントは、厚生労働省「安全帯が墜落制止用器具に変わります!」(下図)に示されています。
混同しやすい用語の整理
親綱は水平に張った綱・ワイヤーで固定された設備。ランヤードは墜落制止用器具の一部で、作業員が装着するハーネス(または胴ベルト)と親綱をつなぐロープです。
手すりは足場・バルコニー等に固定設置する落下防止設備。親綱は手すりが設置できない場所でランヤードを接続する設備です。
使い分けは「手すりで囲えるか否か」で判断します。
フルハーネス型墜落制止用器具特別教育の内容(学科・実技)は、厚生労働省「安全帯が墜落制止用器具に変わります!」(下図)に示されています。
親綱の支柱(スタンション)の間隔は何m以下か?
10m以下。
1本の親綱に接続できる作業員は何名か?
1名のみ(複数接続は垂下量が増えて危険)。
親綱を使う目的は?
手すりが設置できない高所作業箇所で、墜落制止用器具のランヤードを接続して墜落を防止するため。
> 墜落制止用器具とは?を確認する
> フルハーネス型墜落制止用器具とは?を確認する
仮設・足場の施工管理は仮設・足場にまとめています。
参考資料
・労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)
・労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)
・クレーン等安全規則(昭和47年労働省令第34号)
・厚生労働省 職場のあんぜんサイト
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
親綱は墜落制止用器具のフック掛け場所として設置します。1スパンの使用者数・支柱間隔・たわみ量は労働安全衛生規則で定める基準値内に収めてください。
使用前には親綱・支柱の損傷確認と緊張状態のチェックを行います。