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けんせつる
「ゴンドラの定期自主検査って月1回?3か月ごと?風速の基準もよくわからなくて…」
この記事の要点
ゴンドラとは、建物の外壁に沿って上下に移動できる高所作業用のかご型設備のことです。
強風(10分間平均で風速10m/s以上)など悪天候で危険が予想されるときは、作業を禁止しなければなりません(ゴンドラ安全規則第19条)。
定期自主検査は月1回実施し、記録は3年間保存が必要です。設置前には所轄労働基準監督署への届出が必要です(労働安全衛生法第88条)。
根拠はゴンドラ安全規則です。
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ゴンドラとは、建物の外壁に沿って上下に移動できる高所作業用のかご型設備のことです。
外壁の清掃・塗装・補修・シーリング工事などで使われ、作業床に乗った作業員が必要な高さまで移動しながら作業します。ビルの外壁清掃で、建物の屋上からワイヤーで吊り下げられている設備がこれにあたります。
言い換えると、建物の外側を動くエレベーターのかご、というイメージです。
例えば、高層マンションの外壁タイルが浮いている箇所を補修するとき、足場を全面に組むのは費用がかかりすぎます。そういった場合にゴンドラが活躍します。
必要な箇所だけを効率よく作業できるのが利点です。
似た設備として吊り足場と高所作業車がありますが、それぞれ異なります。
吊り足場は作業床をワイヤーや鎖で上部から吊り下げる構造ですが、原則として設置後は移動しません。一定の範囲に固定して使う設備です。
高所作業車は車両に昇降装置を取り付けたもので、地面を走行しながら位置を変えられます。
一方ゴンドラは、建物に取り付けた専用の懸垂装置(ケーブル・巻き上げ機)を使って昇降するのが特徴です。設置場所が建物の屋上や壁面に固定されており、自走はできません。
ゴンドラを設置する前に、所轄の労働基準監督署へ届け出を行わなければなりません。
ゴンドラは労働者が乗り込んで高所作業を行う設備なので、安全確認のために行政への届出が義務付けられています。
設置前に提出する、という点も重要です。設置してから後で届け出る、ということは認められていません。
ゴンドラを含む届出が必要な工事の種類は、沖縄労働局「建設工事計画届のポイント」(下図)に示されています。
10分間の平均風速が10m/s以上になったときは、ゴンドラを使った作業を禁止しなければなりません(ゴンドラ安全規則第19条)。
第19条の条文自体は「強風、大雨、大雪等の悪天候」と定めており、具体的な風速の数値は条文には書かれていません。ここでいう強風は、法令上「10分間の平均風速が10m/s以上」と定義されており(クレーン等にも共通の基準)、この値が作業中止の目安になります。
なぜかというと、ゴンドラはワイヤーで吊り下げた構造のため、強風を受けると大きく揺れて作業床が建物に衝突したり、作業員が転落したりするリスクが急激に高まるからです。
見た目よりずっと風の影響を受けやすい設備のため、比較的低い風速でも作業を止めるルールになっています。
風速のほかにも、次のような状況ではゴンドラの使用を禁止または中断しなければなりません。
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ゴンドラは月1回の定期自主検査が義務付けられています。
ゴンドラは毎月1回、決まったタイミングで検査しなければなりません。
フォークリフトや移動式クレーンと同じく、月次で状態を確認し続けることが求められる設備に分類されています。
例えば、4月に定期自主検査を実施したら、5月・6月とそれぞれ毎月実施しなければなりません。「先月やったから今月は省略」は認められません。
定期自主検査の結果は記録に残し、3年間保存しなければなりません。
「1年間」では短く、「5年間」では長すぎます。3年という年数で押さえます。
記録には検査した日時・検査者・検査項目・結果・措置内容を明記します。口頭での確認や記憶だけでは義務を果たしたことになりません。
ゴンドラを含む主要機械の検査周期(ゴンドラは月1回)は、千葉労働局「定期自主検査一覧表」(下図)に示されています。
ゴンドラには次の安全装置を備え付けることが義務付けられています。
ワイヤーが巻き取られすぎて作業床が懸垂装置に激突するのを防ぐ装置です。
上限の位置まで来たら自動的に動きが止まる仕組みになっています。これがないと、作業員が操作を誤ったときに作業床ごと激突する事故につながりかねません。
動力が切れた際や緊急時に作業床を止めるための制動装置です。
ゴンドラは高所に吊り下がった状態で作業するため、何らかのトラブルで動力が失われたときにブレーキが機能しなければ、作業床が急降下してしまいます。
作業員が操作するための昇降コントローラーです。上昇・下降・停止の操作を行います。
操作を離したときに自動的に停止する「デッドマン機能」が備わっているものが一般的です。
ゴンドラの作業床は、ゴンドラ構造規格で床板材はすき間がなく枠に確実に固定すること、周囲の囲い・手すりは高さ90cm以上、手すりには中さんと高さ10cm以上のつま先板を設けることが定められています。
搭乗できる人数はゴンドラの積載荷重に基づいて制限があり、積載荷重を超えての使用は禁止されています。
混同しやすいポイントの整理
条文(第19条)は「強風等の悪天候」と定め、その強風が「10分間の平均風速10m/s以上」と定義されています。
ゴンドラの定期自主検査は月1回です。他の機械の検査周期(3か月・6か月など)と混同しないよう注意します。
ゴンドラの設置前には所轄労働基準監督署への届出が必要です(労働安全衛生法第88条)。
ゴンドラは1級で平成28年度から令和6年度まで繰り返し出題されています。引っかけは大きく2パターンです。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 1級 平成28年 No.69 | ゴンドラ操作に「技能講習」修了を要件とする → 正しくは特別教育で就ける ←② |
| 1級 平成30年 No.69 | 検査証の有効期間を原則より長い年数とする → 正しくは原則1年 ←① |
| 1級 令和6年 No.49 | 検査証の有効期間を「2年」とする → 正しくは1年(延長も1年を超えない範囲) ←① |
毎月の定期自主検査(月1回)とは別に、性能検査の検査証は有効期間が原則1年、操作は特別教育で就ける。この2点を「長い年数」「重い資格」へすり替えるのが頻出の引っかけです。
ゴンドラを使った作業を禁止しなければならない風速の基準は何か。
強風(10分間の平均風速10m/s以上)など悪天候で危険が予想されるとき作業を禁止する(ゴンドラ安全規則第19条)。
ゴンドラの定期自主検査はどれくらいの頻度で行い、記録はどれだけ保存するのか。
月1回の定期自主検査を実施し、記録は3年間保存する。
ゴンドラを設置するにあたって行政への届出は必要か。提出先はどこか。
設置前に所轄の労働基準監督署へ届け出が必要(労働安全衛生法第88条)。
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参考資料
※ この記事の法令確認日:2026年5月
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足場のルールと同じと思い込まない(ゴンドラは専用規則)
ゴンドラは「ゴンドラ安全規則」という専用の規則で規定されています。足場や高所作業車とは根拠法令が異なるので、設置届の提出先や検査の頻度も別の基準が適用されます。
「安衛則の足場と同じルールだろう」と思い込まず、ゴンドラ安全規則を確認する習慣をつける。