けんせつる
施工図と設計図ってどう違うの?
この記事の要点
設計図は建築士(設計者)が設計意図を示した図面で、建物の「何を作るか」を表します。
施工図は施工者が設計図をもとに作成する現場用の詳細図面で、「どのように作るか」の具体的な寸法・取り合いを示します。監理者の承認が必要です。
建築工事では設計図と施工図の2種類の図面が使われます。
どちらも工事に必要な図面ですが、作成者・目的・詳細度がまったく異なります。施工管理者は両者の違いを理解して、現場で正しく使い分ける。
設計図は、建築士(設計者)が建築主(発注者)の要求に基づいて設計意図を表現した図面です。
建物の外形・部屋の配置・構造・仕様など、建物がどのようなものかを示した図面です。
設計図に含まれる主な図面の例です。
設計図は建物の「何を作るか」を示した図面です。
具体的な施工手順・取り合い寸法は含まれないことが多いです。ザックリ言えば、「設計者がクライアントに説明するための図面」と理解してよいでしょう。
施工図は、施工者(元請け会社・専門工事業者)が設計図をもとに作成する、現場での施工に必要な詳細図面です。
設計図の情報を現場で実現するための具体的な寸法・取り合い・施工手順を示します。ここは混乱しやすいところですね。
設計図は「設計者が作る」、施工図は「施工者が作る」、この点が核心です。
施工図に含まれる主な図面の例です。
例えば、設計図には「サッシ幅1800mm」とあっても、周囲の壁の納まり寸法や防水端部の処理方法までは描かれていないことがほとんどです。
そのような詳細を施工者が補完するのが施工図です。
| 項目 | 設計図 | 施工図 |
|---|---|---|
| 作成者 | 建築士(設計者) | 施工者(元請け・専門業者) |
| 目的 | 設計意図の表現・発注 | 現場での施工の指示 |
| 詳細度 | 概要・仕様が中心 | 施工に必要な詳細寸法・取り合い |
| 承認 | 確認申請・発注者承認 | 設計者・監理者の承認が必要 |
平たくいえば、設計図は「何を作るか」、施工図は「どのように作るか」を示す図面ということです。
施工図は施工者が作成した後、設計者(監理者)の承認を得る必要があります。
施工図が設計意図に反していないか、設計図の仕様を満たしているかを確認するためです。承認を得た施工図に基づいて施工を進めるという流れになります。
例えば、防水施工図を監理者に提出して承認をもらい、その図面通りに施工する。これが正しい流れです。
承認前に施工を始めると、設計意図と異なる施工になるリスクがあります。施工管理者は「承認済みの施工図に基づいて施工しているか」を確認します。
なんとなく流れはつかめましたか。
では、混同しやすい用語を整理しましょう。
混同しやすい用語の整理
設計図は「何を作るか」を建築士が示した図面です。施工図は「どのように作るか」を施工者が設計図をもとに作成した詳細図面です。
施工図は設計図を「施工可能な詳細情報に展開した」ものと理解すると整理しやすいです。
施工計画書は工事全体の管理計画をまとめた文書(品質・工程・安全の計画等)。施工要領書は特定の工種の施工手順を記した文書です。
どちらも図面ではなく文書ですが、施工管理上重要な書類です。
施工図を作成するのは誰か?
施工者(元請け会社・専門工事業者)。
施工図を使って施工する前に、誰の承認が必要か?
設計者(監理者)の承認。
設計図と施工図の役割の違いを一言で説明すると?
設計図は「何を作るか」、施工図は「どのように作るか」を示す。
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施工管理の基本は施工管理にまとめています。
参考法令・規格
※ この記事の法令確認日:2026年5月
管理人からのコメント
施工図は設計図を現場で実現可能な形に具体化した図面です。設計図との相違があれば監理者に確認し、変更の記録を残してから施工してください。
関係業者(設備・鉄骨など)との総合図作成で取合い調整が重要です。